漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

成長なのか、はたまた衰えなのか

2009年02月07日 | Weblog
きのうの続き。

私も若い時期は、
肉体が健康ですから、活劇が好きでした。

赤ひげを劇場で初めて見た跡、
一番印象に残ったのは、ヤクザたちと赤ひげの乱闘シーンでしたからね。

そう云う年代なら、
用心棒や椿三十朗のような映画が文句なしに楽しい。

しかし、年代が上るに連れ、
わずかなりとも、人を動かす立場になる。

そうなると、ただ命令をするだけでなく、
相手の心理を読みながら、物言いもするようになる。

人を使うと云うのは、
人に使われるよりは、はるかにむつかしいことですからね。

相手にも、
自らの意思で機嫌よく働くように、持って行く必要がある。

そう云うことが分かってくると、
芝居や映画を見るにも、登場人物の心の動きに興味が行くようになる。

落語なんかは、
「ああそうだなぁ」、
「誰だって、そう云う時は、
 ついそうしてしまうよな」などと思う箇所があると、
登場人物が愚かしいだけでなく、生きている人間として共感してしまうのですが、

映画や芝居でもそう云う見方をするようになる。

結婚し、子供ができ、
子育てともなると、ただ叱るだけでなく、
なだめたり、すかしたり、おだてることも必要となる。

しかし、家庭何にはもっと手強い敵が居る。

なにしろ、この敵は、家庭内一の権力者、
結婚当初はともかく、
五年もたてば貫禄も出てきて、一筋縄では行かぬ強敵に成長。(笑)

そう云う風に、
仕事でもまれ、家庭で苦労するうち、自分の中身が変化して行く。

これを成長と云うのはやさしいが、
単に「肉体と気力の衰え」と云われてしまうと、

そうかなと思ってしまうのが、カナシイ。(笑)




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