漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

風が吹けば 結

2022年07月15日 | せけんばなし

私がまだ子供だったころ、
村の男たちは ほぼ全員が見合い結婚でした。

当時の見合いは、
紹介する人の家や料理屋で当人同士を合わせ、

後日しばらく交際して、
双方が納得すれば結婚すると云うもの。

つまり、そのころには、
見合いと云っても親が一方的に決めると云う、

江戸時代のような旧式のものではなく
かなり民主的な処を取り入れた見合いになっていたのです。

つまり、切っ掛けは見合いと云う形式でも、
決定権は当人同士にあると云う、かなり自由度の有る見合い。

処が今、
見合いと云うのは若い人にとても評判が悪い。

私が若い人たちと話した経験でも、
見合い結婚を全否定する若者が殆ど、

中には「見合い結婚なんかしたら恥だ」と云う声も結構あった。

つまり、
親などから見合いの話があったら時代遅れの因習と一蹴する人が多いのです。

しかしここでちょっと考えてみて欲しい。

世の中で「私たちは恋愛結婚だ」と云う人の多くが、
会社や大学で出会った人と結婚してやしないでしょうか。

会社や大学で出会うと云うのは、
偶然の出会いであって、その人に会うために行ったのではありません。

だから今の伴侶がもし職場や大学に居なったら、
別の同僚や学友と結婚した可能性は高かったと私は思うのです。

そう考えれば、職場恋愛とか学生結婚と云うのは、
見合いによる出会いから結婚へと云うコースとあまり変わらない。

つまり相手を紹介し、
あとは二人に任せると云う今の見合いは恋愛結婚と基本形は同じ。

交際の切っ掛けの掴めない若者に、
相手を紹介するだけの今の見合いは、

恋愛のために背中を押すようなものと私には思えるのです。

これがもし、
先輩や同僚の紹介なら、今の恋愛結婚と何ら変わらない。

「見合い」と云う言葉がイヤなら
「出会い婚」と変えてもいいし、「紹介婚」でもいい。

どこかのテレビ局がやってくれませんかねぇ、
見る人が憧れるような見合いから始まる素敵な恋愛ドラマ。

そうすれば、
若い人たちの見合いへの偏見もなくなり、

見合いに応じる若い人も増え、
布いては結婚も増え、日本の人口も増えてメデタシ、メデタシ。 

皆さん、今、結婚していて幸せな方は、
若い人たちに最低一組は出会いの場を創ることを義務と思ってください。 (笑)

あ、最後に付け加えておけば、

何よりもいいことは、
真面目で誠実な恋愛弱者は浮気をしないし奥さんを大切にすることです。

たぶん・・・ですけど。 (笑)

 



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