漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

善良で、小ずるくて、マヌケ加減が、

2009年09月21日 | 政治・経済・こぼれ話
たまには公務員の活躍するドラマなど如何でしょうか、

現在、NHKの土曜ドラマは、
巨額赤字を抱える地方都市を舞台に、
地方公務員の苦悩と活躍を描く「再生の町」が放映されています。

ドラマでは、
ニュータウン開発に投じる大型予算をめぐっての攻防がストーリーの芯となってます。

舞台は大阪府にある架空の都市、なみはや市、
十年以上も前から投資した大型プロジェクトが失敗して、市は多額の借入金。

さて、ここで、新たな開発に踏み切り、
もう一段の発展を期すか、
それとも、緊縮予算を組んで、市の財政を立て直すか・・・、と云うようなお話。

財政建て直しのチームに起用された公務員たちの奮闘ぶりが描かれており、
大概のドラマでの公務員は、
嫌われ役か無能扱いですから、これは珍しい設定です。

なかなか見ごたえのある出来栄えでして、
主演クラスの若い俳優さんたちもいいのですが、
私が、イイナと思うのは、岸部一徳さんら脇を固めるベテランたち。

中でも、特にいいのが、前市長役の佐川満男サン、

と、云っても、
佐川サンの前市長は、既に亡くなっていると云う設定なので、
出演シーンは、「市長室に飾られている遺影」だけなんですけれどもネ。

この写真の表情が実にイイ、

ちょっと政治好きな田舎の普通のオジサンなのに、
国家的プロジェクトに巻き込まれ、

ついつい調子に乗って、
身分不相応な大借金をしそうな「善良な表情」が実にイイのです。

根は、決して悪い人では無いのだが、
多少の私欲もあり、権力を持つ人物には弱く、

長いものには巻かれるような、弱さも併せ持つ人物。

つまりは、普通の日本人。

いかにも、バブルに浮かれて突っ走り、
経済破綻してから、右往左往、

ガックリと落ち込んで寿命を縮めてしまうような、
平均的日本人の、「人の良さと、こずるさと、マヌケ加減」がよく出た顔なんです。

さすがにNHK、
小道具の写真一枚にも、凝ってます。

但しコレ、
佐川氏の演技力のタマモノであって、
モチロン、氏の素顔とは関係ないので、お間違いなく。(笑)





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