漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

ユートピア

2014年02月11日 | 政治・経済・こぼれ話

もうだいぶ昔の話になるが、
いつも行っていた散髪屋さんから、市会議員候補への投票を依頼されたことがある。

なんでも近所に共産党支部の事務所があって、
そこの人たちがお客として来てくれるのだが、

その人たちが皆
とても「イイヒト」ばかりなので、

その共産党候補を応援しているのだそうだ。

今回の東京都知事選で、
共産党推薦の候補が二位となったと云う報道を読みながら、

その昔の話を思い出した。

宇都宮さんと云う候補がどう云う人なのか知らないが、
共産党が推薦するぐらいだから、

きっととても「イイヒト」なのだろうなと思う。

なぜ、そんなことを思うかと云えば、
毎朝、私が散歩する途中に月ぎめの貸し駐車場があって、

そこに、共産党支部の宣伝カーが停められている。

その看板にはこんな意味のことが書いてある。

○ただちに原発をゼロにして自然エネルギーに全面転換を!!
○消費税の値上げ反対!!
○福祉の充実を!!
○労働者の給料UPと雇用の確保!!
○景気の上昇を!!

他にもいくつかあるようだが、たくさんに過ぎて覚えきれない。

現在、原発に頼っている電力を、
すべて自然エネルギーでカバーできるのなら、そんな結構なことはないし、

税金上げずに福祉が充実するならそれも賛成。

給料上げて人も増やして、
それでも沢山もうけて景気を良くすると云う経営者がいるのなら、それも賛成。

でも、ネ、
私のような疑り深い人間は思うのですよ。

こりゃあ、“ユートピア”じゃないのか、・・・とネ。

これほど欲張ったスローガンを、
疑いもせずに信じられる人と云うのは、

確かに、とても「イイヒト」たちに違いないとは思うけどネ。

ちなみに、「ユートピア」と云うのは、
ギリシャ語から発した言葉で、

「どこにも存在しない所」と云う意味があるのだそうですヨ。

共産党の幹部の皆さんは、
先ごろの総選挙に続く健闘で、

「我が党大躍進」と意気軒高なようですが、

間違っても、民主党のように、
「政権を取ってしまう」と云う失敗だけはしない方ががいいと思う。

この政策では破綻するのが眼に見えてますからね。

とは云え、大きな組織の中で出世するには、
他国を含む過去の共産党の歴史がそうであったように、

激烈な権力闘争に勝ち抜かねばならず、
それには「イイヒト」の顔ばかりで、できるはずも無く、

別の顔もいくつか必要なはずだから、

案外、幹部の方たち、

人の居ないところでは、
葉巻ふかしてサングラス、

シャンペングラス片手に美女をはべらせ、
「そんなことは承知の上さ」と含み笑いをしていらっしゃるのかもしれないけれど。







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