カナダの心理学者が唱えた説に、
「吊り橋理論」とか云うモノがあるんだそうです。
男女が出会う時、
足元の安定した場所より、
ちょっと恐怖感をともなうような、
吊り橋やなんかの上の方が恋におちいり易い、とかいう説。
まぁ、カップルが遊園地へ行き、
ジェットコースターに乗りたがるようなモノですかな。 (笑)
夕べ、吉幾三さんの「情炎」と云う歌を聞いてましてね。
「どうせあんたはよその人、夜明け来る前帰る人
窓を叩いて風が言う そんなヤツとは別れなと」で始まり、
「このままぁ 嘘ついて 死ぬまでぇ嘘ついて~」と歌い上げて終る。
演歌によくある不倫の歌ですが、
聞いててふと思ったんですよ、
ああ、そうか
不倫は危うさがイッパイ、
つまり「吊り橋上の恋」なんだな、と。
歌の女性は恋の破たんを予感してるし、
相手の男が嘘を吐いてるらしきことも知っている。
それでも
「女の情けとは死ぬまでもえること」と歌い上げる。
「あんなつまらぬ奴」と思うような男を相手に、
知性も判断力もある女性が、
どっぷりと不倫に溺れて行くと云うのは、
この歌のように
「世間どこにもあるような」情景ですが、
あれはつまり、
不倫と云う吊り橋効果が麻酔として効いてるんでしょうな。