漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

親分の殺し文句

2018年03月29日 | テレビ 映画 演芸
先日、
「アナザーストーリー」と云う番組の再放送で、
「山口組対一和会の抗争」についてやってましてね。

もう30年にも前になりますか、
山口組三代目・田岡組長の死をきっかけに山口組が分裂、

この抗争で死者だけで29人が出たと云う大事件です。

この時、山口組の顧問弁護士だった山之内氏が、
番組内でこんなことを語っていました。

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ヤクザになるような人間は、親の愛を知らない、

親からは、生まれてきたことが邪魔だ、
迷惑だ、と云うような扱いを受けて育っている。

学用品もロクに揃えてもらえず、給食費さえ渡されない。

彼らは小学生の時から、
アウトローとして生きるしかない人生をたどるのです。

  ~~~~~~~~~~~~~

山之内さん自身も貧しい家庭で育ったが、

読み書きもできないお母さんが、
昼夜懸命に働いて、山之内さんの学資を稼いでくれたそうです。

つまり、弁護士になるか、
暴力団員になるか、の分かれ道は「親の愛」ということらしい。

そう云う環境だったから、
刑事裁判でヤクザの弁護を続けるうち、

彼らへの思い入れが、
どんどん強くなって行ったようです。

銃弾三発を浴びて殺された竹中正久組長が、
実は粗食で、

昼飯時など、組員と一緒に、
「イナリ寿司とキツネうどんのセットを食べていた」などと云う話は、

テレビのニュース映像では、
「見るからに凶暴な親分」と云う印象でしたから、

意外を通り越してオドロキでした。

ただ、気に入ったホステスがいると、
ヘッドロックを掛けて、耳元に口を寄せ、

「おまえ、誰か殺して欲しいヤツおれへんか、
 おったら殺したるで」と口説いていた、という話は、

別の意味でオドロいた。

アノ大親分が言うと、
「冗談」ですむ話ではなくなりますからね。

ただ、水商売の女性を口説くに、
そんな口説き方しかできないのだとしたら、

それもまた、
彼の生育環境を物語るのかもしれませんが・・・。

 
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※ 番組の宣伝文

1985年1月26日、
山口組四代目・竹中正久組長が射殺された。

これにより、
前年から始まっていた山口組と一和会の対立、

通称「山一抗争」は一気にヒートアップした。

いったいあの時、
何が起きていたのか?

事件から30年、
独自に入手した警察の極秘書類や竹中殺害計画を記した文書と、当事者の証言で解き明かす。

元組員の後悔とは?
そして大阪名物の夕刊紙記者が見たヤクザの素顔とは?

史上最大の抗争の知られざる真実。







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