漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

テレビ政治

2010年11月01日 | Weblog
アトランタ五輪、マラソンの有森裕子さんは、
数々の挫折を乗り越えて獲得した銅メダルの喜びを、

「自分で自分をほめたい」と語ったのに、

どう云うわけか、世間には
「自分で自分をほめてあげたい」として伝わってしまった。

「自分で自分にしてあげる」と云うのはヘンな日本語で、
有森さんはキチンとした日本語で話したのに、ヘンな方が有名になってしまった。

タレントの石田純一 さんは、
他人の色恋に鵜の目鷹の目の連中から突っ込まれた時、

「文化や芸術といったものが不倫から生まれることもある」と反論したが、

他人のアラでメシを食う記者連中が、これを放って置くはずがない、
たちまち「不倫は文化だ」と、面白おかしく潤色され世間に広まった。

政治家の演説も、
意図的に「一部分だけが取り上げられ」、失言扱いで報道されるときがある。

今日の毎日新聞のコラムに、

時の人・仙石官房長官が、
「小泉進次郎はテレポリティクス時代の天才」と発言したことの顛末(てんまつ)について書いている。

「ポリティクス」とは、
「政治学。政治活動。政治。また、政治的な駆け引き。」と辞書にあるから、

「テレポリティクス」とは、
「テレビを有効利用した政治活動」と云うような意味あいらしい。

官房長官としては、
若い小泉を「皮肉るつもりで」言ったはずが、
どうも「小泉はテレビ時代の天才政治家」と云う部分だけが一人歩きして、

「小泉は天才」と言ったと勘違いされてしまった。

そのことを、コラムはこう書いている。

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夕方の記者会見で、
「小泉は天才か」と聞かれた仙谷は、いまいましげに反論した。

「テレポリティクスの天才だと言ったんですよ。
 一般的に天才だと言ったわけではない。

 あの(小泉が質問した)時、
 7台くらいテレビカメラが来ていたが、質問者がかわると一台もいなくなった」云々

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テレビカメラをこれだけ気にする仙石官房長官もまた、
「テレポリティクス時代の天才」と言いたげに、コラム氏は書いている。








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