漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

役に立たない咄

2016年09月28日 | せけんばなし
福井に住む我が同居人ドノの姉上は大の風呂好き
しかも、超が付くほどの長風呂で、

温泉へ遊びに行った時、
湯からなかなか上がって来ないので、

心配して覗きに行ったら、
「どうかしたの?」と云う顔つきで、

「気持ちがいいねぇ」と、言いながら
出る気配もなく、「悠然と 」つかっていたそうです。

「アレは一時間以上入ってた」と言いながら、

私の顔を見た我が同居人ドノ、
「遅いのも早いのも程度問題」とつぶやいた。

実は私の風呂は早い方でして、
洗うのは普通だと思うんですが、あまりつからない。

洗って湯をかぶると、ドボン、
今の季節なら、そこから1分ほどで上がるので、

「もう出たの」と驚かれ、
続いて、「ホントに洗ったの?」と疑いの目で見られる。

私のようなのを「カラスの行水」と云うようですが、
たしかにカラスはバチャバチャと派手にしぶきを跳ね上げますが、すぐ飛び立つ。

でも、あれでカラスは
汚れとともに、寄生虫もちゃんと掃除しているのだそうです。

見かけによらず綺麗好き。

綺麗と云えば
よく見る野鳥、メジロは見た目にも綺麗で、目の周りに白い輪があって、愛くるしい。

だから目白。

羽根も綺麗なウグイス色で、
春、梅林などに居ると、ウグイスと間違われることが多いようです。

ほんと、ウグイスよりきれいなんです、
泣き声も可愛くて、江戸時代にはメジロの鳴き合わせも盛んだった。

「鳴き合わせ」と云うのは、鳴き声のコンテスですね、
賞金も出たようです。

一種のギャンブルですから、
役目もつかず、ひまな武士の中には、のめり込む人もいたようで、

禁令も出てます。

このメジロの慣用句で有名なのは、「メジロ押し」。

メジロはその言葉通り、

枝などに群れがとまる時、
割り込むようにして押し合いながらとまると云うラッシュ好き。

「群れる」と云えば、
都会にいると、あまり見ないのですが、
スズメは昔の農村では、蝶やトンボ以上に群れてました。

稲を盗み食いしていた群れが、
人が来て、田んぼから飛び立つときなど、

バタ、バタ、バタッ、ドドと地響きのような音がした。

そのスズメの慣用句は、「雀の涙」、
もらえる給金などの少ないことの例えですが、

スズメには涙腺があって、ホントに涙が出るんだそうです。

ただしそれは目を保護するためであって、
泣くほど流れるわけではない、

つまりは本当にわずかな「雀の涙」。

以上、「知ってても役に立たない知識シリーズ」でした。






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