毎日新聞のコラム、
「尊農攘夷でいいのか」とは、
一読プッと吹かせて、チョッと読んでみるかと云う気にさせるタイトルだ。
では、その一部を、
尚、「攘夷(じょうい)」は、外敵を打ち払うこと。
もちろん、「尊農攘夷」は、「尊皇攘夷」のパロディ、
「天皇を尊び夷敵を払う」が、
「農業や農協を尊びアメリカを払う」となっているのがミソ。
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環太平洋パートナーシップ協定(TPP)に反対する人たちのなかに、
TPPなどやると日本がアメリカ化して日本でなくなる、と心配する人が結構いる。
論理でなく心情に着目すれば、
TPPの反対論は幕末の尊皇攘夷論とあまり変わるところがないように思う。
農本主義的でもあるから、私はこれを「尊農攘夷」と呼ぶことにしている。
この気分はよく分かるのである。
アメリカはペリー提督からマッカーサー元帥、
さらに近くは日米構造協議に至るまで、
日本国の根本に手を突っ込んで大変動を起こしてきた国である。
結果は悪くなかったと思うが、それがまたしゃくのタネだ。
あの人たちと再度、
アレコレ開国論争をするのかと思うと、賛成派の私ですら気が重くなる。
しかし、若い人まで「尊農攘夷」ではいけない。
私など「逃げ切り世代」だから、
現状のままでもいいが、若い人は既得権ゼロなのだ。
現状維持だとジリ貧である。変化にしかチャンスはない。
アメリカというとおびえたり、カッとなったり、平静心を失うのが旧世代である。
若者にはその種のコンプレックスがない。
TPPの意義は米国の大国主義の封じ込めにもあるのだ。
ぜひトライしてほしい。
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