漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

ウイスキーはストレート、酒は水割り

2009年08月23日 | Weblog
一昨日の続き。

日本では、
ウイスキーをそのまま飲む時、「ストレート」と云いますね、

あれも外国ではあまり使わぬ言葉だそうで、
なぜなら、あちらでは、ストレートで飲むのが当たり前だから。

水で割る人は少なく、
割るとしてもソーダやコーラ、

従って、「ウイスキー&コーラ」のように、割る相手を指定して言う。

向こうの人には、酒を水で割る」と云う事に対し、
「柔弱」のイメージがある、と云うような事も聞いた覚えがある。

昔、西部劇で、
酒場に入って来た男が、
小さなグラスのウイスキーを、あおるように一気に飲み干すシーンがカッコ良かった。

もちろん、あれはストレート、

酒を薄めるぐらいなら、
最初からビールや日本酒のようにアルコール度数の低い酒を飲め、と云う分けです。

なるほど、そう云われて見れば、そう云う気がしないでもない。

そこで、私は、
焼酎をビールで割って飲む、これなら、柔弱と思われずに済む。(笑)

いや、ホントは、こう云う飲み方は、「カクテル」と云うのだそうですがね。

処で、昔は日本酒も、水割りにして飲んだのだそうですよ、

伊丹の小西酒造が出してる酒に、
「江戸元禄の酒」と云うのがあります。

その四合瓶の説明書きには、

「江戸時代の小西家秘伝書を基に、
 元禄時代に飲まれていた酒を復元 したお酒です。

 『江戸時代はそれを販売店が水で割り』またブレンドなどして販売 しました。」とある。

上方落語の「東の旅」にも、
客と田舎の飯屋の親父が交わす、こう云うやりとりがあるんです。
   
  ~~~~~~~~~~~~~~~

客  「親父、酒はあるか?」
親父 「この村にはエエ酒がありますでな」

客、 「そら結構、どんな酒がある」
親父 「『村さめ』に『庭さめ』、それに『じきさめ』」

客、 「わしもいろんな酒飲んだけど、あんまり聞いたことないなぁ、
    その『村さめ』と云うのはどんな酒や、?」

親父 「飲んでるとホロ~ッと酔いが回ってくるなぁ」
客  「そこらが酒のええ処やなぁ」

親父、「それが、村はずれを出るころになる酔いが醒めるで『村さめ』じゃ」

客、 「わぁ、頼んない酒や、
    ほな、その『庭さめ』云うのは?」

親父 「ここで飲んで、庭を出ると醒める」
客  「じきさめは?」

親父 「呑む尻から醒めよるなぁ」

客  「そんな酒、飲まん方がましや、
    エゲツナイなぁ、
    そら、酒ん中へ、ぎょーさん水入れるのんやろ」

親父 「そんなことはしやせんで、水ん中へ酒入れますのじゃで、」

客、 「うわ~ッ、水臭い酒や」
親父、「いいや、酒臭い水じゃ」

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ちなみに「村雨(むらさめ)」と云うのは、にわか雨のこと、
「叢雨」や「群雨」とも書くようです。





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