先日の新聞コラムの出だし。
“落ち目の一座はつらいものである。
「黍(きび)噛んで 芸は荒れ行く 旅廻(たびまわり)」”
以下、今、人気が奮わない韓国大統領が強行した竹島上陸への風刺へと続く。
最近、由紀さおりさんのコンサートが放送されていた。
ご承知の方も多いと思うが、
彼女の曲がひょんなことからアメリカのジャズバンドで取りあげられ、
そこから、一緒にアルバムを出す話へと発展し、
それが世界的に大ヒット、
それを記念して、
そのバンドを呼んで、東京で公演したコンサートの録画中継。
その再放送を先日もやっていた。
それを見ながら、歌手と云うのは、
実力はもちろん必要だが、
時の勢いと云うモノも必要なんだなと云う、当たり前のことを再認識した。
実はわたしは、どちらかと云うと、
人気沸騰の歌手を追うよりは、やや落ち目の歌手を聞きに行くことが多い。
まぁ、切符を取るのが楽だと云うことも有るが、
うらびれたような侘びしさも、そう嫌いではないからである。
しかし、由紀さんのコンサートには、
追い風の勢いが付いて、演者の自信が舞台からあふれていて素晴らしかった。
ああ、そうか、堂々とした舞台もいいものだなと思った。
これからは、日ごろの宗旨を替え、
切符取りに“ぐぁんばって”、
売れている人のコンサートにも出かけるようにして見ようかな、と思った次第。