漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

悲願の三連覇

2012年08月10日 | 言葉遊び

テレビをつけたまま、
コッペパンにコロッケをはさんだ昼飯をかじっていたら、

アナウンサーの声で、「吉田選手“ヒガン”の金メダルです」とやっている。

オヤオヤと思いながらテレビを見たら、
ご丁寧に、画面にも「悲願の三連覇!!」と出ている。

してみると今のテレビ局では、こう云う時に「悲願」と云う言葉を使うらしい。

はて、悲願なんぞと云う言葉は、
吉田選手のように常勝の選手に使う言葉ではないはずだが・・・と思いながらメシを清ませ。

いやパンを済ませ、か、

ともかく電子辞書を引き寄せ検索してみたら、

【悲願】ひがん
 ① ぜひとも成し遂げたいと思う悲壮な願い。
 ② 仏語。仏・菩薩(ぼさつ)が慈悲の心から人々を救おうとして立てた誓い。

なるほど「成し遂げたいと思う悲壮な願い」なら、
吉田選手の三連覇を悲願と言っても、間違いではないかもしれない。

しかし、ふつう「悲願」と云うのは、

何度も何度も失敗して、
中々願いがかなわなかったのが、やっとかなった時に使うもので、

前回、前々回と続けてののオリンピックで優勝した吉田選手よりも、

世界選手嫌のチャンピオンを長く続けながら、
自分のクラス、51キロ以下級がオリンピックの種目にないことで、

メダルどころか、
オリンピックの出場さえ果たせなかった小原選手にこそふさわしい表現だろう。

一度はレスリングを断念した小原さんにこそ、
「とうとうやりました。悲願のオリンピックです」と云う票現がピッタリだと思う。

三連覇の吉田選手なら、「貫禄の三連覇です」あたりが良かろう。

ま、何にしてもメデタイことですが、
夕べの実況中継、吉田選手の試合を担当したアナウンサーはヘタでしたなぁ。

ほかに「もうチョッとマシな」アナウンサーは居らなんだんかいな。

って、連夜の夜更かしで、
こちとらチト、怒りっぽくなってるのかな、などと、反省してみたりして。










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