漫筆日記・「噂と樽」

寝言のような、アクビのような・・・

こわ飯

2021年07月03日 | 食べもの

いつぞやのNHKで
「米虫」と云う名字の方を紹介してました。

「昔からの名だが、
 あまり聞こえのいい名字でないので困っている」と云う話。

しかし、番組で調べた処、
「こめむし」とは「米蒸し」のことで、蒸し米の事だと判明。

つまり「虫」は「蒸し」の変化したものだと分かった。

私の父親など、
赤飯の事をいつも「こわめし」と呼んでいたが、

子供の時は意味が分からず、
長じて後、「強飯」の事だと気が付いた。

古代人は米を蒸して食べていたのだそうですが、
土器の進歩により、

水を混ぜて米をやわらく「炊く」ようになって後、

両者を、
「強飯」「弱飯」と区別して呼ぶようになったものらしい。

子供時代の我が家では、
神棚に上げるこわ飯は白かったような記憶があったので、

ネットで調べてみたら、

江戸後期の随筆に、
「京都では吉事に白強飯、凶事に赤飯を用いるのが民間の習慣」とあるそうだ。

私の生まれた滋賀は京都の隣だからそう云う習慣が伝わっていたのだろう。

しかし白いこわ飯を食べた記憶がない、
ヘンだなと考えたが、

蒸したもち米はそのまま杵で搗けば餅になるのだから、
あれはつまり餅を搗く前にピンハネして神様に供えていたのだろう。 (笑)

赤飯の赤は、
小豆などを入れるからだが日本各地には様々なこわ飯があるらしい。

東北などでは、
寒さが厳しいためカロリー補給として

砂糖を入れて蒸すそうだし、千葉では特産の落花生を入れるそうだ。

極め付きは、
北海道の甘納豆赤飯で、

これはスーーパーで普通に売られているそうだから日本も広い。

 

 


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