大変人気のある作品で、私がよく行くマンガブロガーさん達もその記事で大絶賛である。今コミックスでは2冊出ていて、
「蝉時雨のやむ頃」 2007年5月1日 初版
「真昼の月」 2008年10月15日 初版
1巻にからめて、この作品よりハチャメチャな満天さんの経験を読みたい方はこちら → 満天ブログ2008年7月1日分 「蝉時雨のやむ頃」 凄いです…。
あらすじを詳しく知りたい方は tooru_itouさんのBBSの2009年1月16日分を → tooru_itouさんのBBS1月16日分を見てね
コミックス1冊目が出たところでブロガーさんの評判がよく、しばらくしてBOで見つかったので買ってみた所見事にはまり、2巻目を首を長くして待つことになった。
で、2巻が出たところで早速読んでいたが、なにかに似ているよ~な気がしてならない。ストーリーとかは別に思い当たらないだが、雰囲気というかどこかひっかかる。
昨年から今年にかけてこれと同じく楽しみに続巻を待っていた 羽海野チカさん の 「3月のライオン」 に感じが似ているな~と思ったのだ。
① 「海街~」 の すず と 「3月~」 の 桐山 零 はともに両親とも亡くなっている。すずは女の子で中学生、零は高校生で男の子、と性別・年齢は違うけれどまあ、私みたいなおばさんから見ればまだ 子供 であるのに一緒に住んでいる親がいない。
すずには一緒に住んでくれる 腹違いの姉妹 がいるが、一番上の姉でも30歳は行っていない、親世代のいない家庭だ。零なんか高校生なのにひとりで住んでいる。つまり両方とも子どもたちだけで暮らしている。
② だけれども、二人とも今は寂しいと思っていない。それはそれぞれに心安らぐ 3姉妹 に出会えたから。すずはその異母姉たちと暮らすことを決心した。
③ 違う見方をすると、二つの作品とも景色が重要なことに気づく。住んでいる場所は全然違うところで、風光明媚な 鎌倉(海街) と東京下町の 川沿いの町(3月) だが、人物の心象風景に景色が重なって深い効果が出ていると思うのだ。
桜舞い散る並木道は すず のことを好きな男の子の浮き立つ思いを、暗い川沿いの散歩道は母を亡くした女の子の絶望をという風に。
お二人ともこういう表現は上手いな~と思う。
ここからは 「海街~」 について。
セリフが現実をそのまま写したようにリアルに感じる。3姉妹の会話など、自分も3姉妹だったので自分の過去の会話や喧嘩を見ているようで笑ってしまう。兄弟のいた方はみんなそう思うはず。
ただ、話の設定は有りそうで現実には無いと思う。ここに出てくる子どもたちは皆家族関係が複雑だ。
父親が死んでしまったので父親の再婚相手とその連れ子と残されてしまった すず。父親の葬式で初めて逢った腹違いの姉たち。
長姉は突然一緒に住まないかと言う。普通に考えたら始めて逢った姉妹より義理の母親についていくか、もしくは施設に入るかのどちらかだろう。作品の中でも姉妹の親戚が
「あなたねえ 犬や猫の子じゃないのよ!?
ひと一人養うって大変なことなのよ!?」
というようなことを言っている。2巻では すず の高校進学について長姉が早速現実を見せつけられた格好だ。
仲良く一緒に暮らせるようになって良かったね、めでたしめでたし
ちゃんちゃん、で終わりでなく今後の展開がいよいよ興味を引くのである。
それでも3姉妹から4姉妹になった彼女らは自然にすんなり家族になっているように見える。本当の姉妹とはおのずと違う、だけどまったくの他人と暮らしているのでもない、すずの言葉
「女子寮の一番下っぱみたい」
が本当にうまい言い方だな~と。(笑)
作中に 藤井朋章君 という高校生が出てくる。映画にもなったので吉田氏のファンなら知っていると思うが、「ラヴァーズ・キス」 という作品に出てくる人で、こちらも読むとより彼の家族関係や背景が分かる。10年以上前の作品だが、できたらこちらも読むとより一層世界が広がると思う。
まだ連載中で彼らの周りの人たちにも面白いエピソードがいっぱい出てきそう。続巻をとても楽しみに待っている。
猫の一生を見届けるにもしんどい思いのトミー。
「蝉時雨のやむ頃」 2007年5月1日 初版
「真昼の月」 2008年10月15日 初版
1巻にからめて、この作品よりハチャメチャな満天さんの経験を読みたい方はこちら → 満天ブログ2008年7月1日分 「蝉時雨のやむ頃」 凄いです…。
あらすじを詳しく知りたい方は tooru_itouさんのBBSの2009年1月16日分を → tooru_itouさんのBBS1月16日分を見てね
コミックス1冊目が出たところでブロガーさんの評判がよく、しばらくしてBOで見つかったので買ってみた所見事にはまり、2巻目を首を長くして待つことになった。
で、2巻が出たところで早速読んでいたが、なにかに似ているよ~な気がしてならない。ストーリーとかは別に思い当たらないだが、雰囲気というかどこかひっかかる。
昨年から今年にかけてこれと同じく楽しみに続巻を待っていた 羽海野チカさん の 「3月のライオン」 に感じが似ているな~と思ったのだ。
① 「海街~」 の すず と 「3月~」 の 桐山 零 はともに両親とも亡くなっている。すずは女の子で中学生、零は高校生で男の子、と性別・年齢は違うけれどまあ、私みたいなおばさんから見ればまだ 子供 であるのに一緒に住んでいる親がいない。
すずには一緒に住んでくれる 腹違いの姉妹 がいるが、一番上の姉でも30歳は行っていない、親世代のいない家庭だ。零なんか高校生なのにひとりで住んでいる。つまり両方とも子どもたちだけで暮らしている。
② だけれども、二人とも今は寂しいと思っていない。それはそれぞれに心安らぐ 3姉妹 に出会えたから。すずはその異母姉たちと暮らすことを決心した。
③ 違う見方をすると、二つの作品とも景色が重要なことに気づく。住んでいる場所は全然違うところで、風光明媚な 鎌倉(海街) と東京下町の 川沿いの町(3月) だが、人物の心象風景に景色が重なって深い効果が出ていると思うのだ。
桜舞い散る並木道は すず のことを好きな男の子の浮き立つ思いを、暗い川沿いの散歩道は母を亡くした女の子の絶望をという風に。
お二人ともこういう表現は上手いな~と思う。
ここからは 「海街~」 について。
セリフが現実をそのまま写したようにリアルに感じる。3姉妹の会話など、自分も3姉妹だったので自分の過去の会話や喧嘩を見ているようで笑ってしまう。兄弟のいた方はみんなそう思うはず。
ただ、話の設定は有りそうで現実には無いと思う。ここに出てくる子どもたちは皆家族関係が複雑だ。
父親が死んでしまったので父親の再婚相手とその連れ子と残されてしまった すず。父親の葬式で初めて逢った腹違いの姉たち。
長姉は突然一緒に住まないかと言う。普通に考えたら始めて逢った姉妹より義理の母親についていくか、もしくは施設に入るかのどちらかだろう。作品の中でも姉妹の親戚が
「あなたねえ 犬や猫の子じゃないのよ!?
ひと一人養うって大変なことなのよ!?」
というようなことを言っている。2巻では すず の高校進学について長姉が早速現実を見せつけられた格好だ。
仲良く一緒に暮らせるようになって良かったね、めでたしめでたし
ちゃんちゃん、で終わりでなく今後の展開がいよいよ興味を引くのである。
それでも3姉妹から4姉妹になった彼女らは自然にすんなり家族になっているように見える。本当の姉妹とはおのずと違う、だけどまったくの他人と暮らしているのでもない、すずの言葉
「女子寮の一番下っぱみたい」
が本当にうまい言い方だな~と。(笑)
作中に 藤井朋章君 という高校生が出てくる。映画にもなったので吉田氏のファンなら知っていると思うが、「ラヴァーズ・キス」 という作品に出てくる人で、こちらも読むとより彼の家族関係や背景が分かる。10年以上前の作品だが、できたらこちらも読むとより一層世界が広がると思う。
まだ連載中で彼らの周りの人たちにも面白いエピソードがいっぱい出てきそう。続巻をとても楽しみに待っている。
猫の一生を見届けるにもしんどい思いのトミー。