比企の丘

彩の国・・・比企丘陵・・・鳩山の里びと。
写真、文章のリンク自由。

武州・・・高麗の郷・・・春の巾着田

2010-03-02 | 道をゆく 埼玉イイなっ
久しぶりの高麗の郷・・・小さな喫茶店で小さなコンサートがあって行ってきました。
コンサートの前に日和田山を散歩するかなんて思っていましたが朝から雨(お昼ごろに止みそうだが)。山の散歩は止めにして雨が上がった昼下がり、巾着田を訪ねました。

巾着田・・・川が蛇行して三日月のようになり、やがてΩ字状にまでなった日本でも稀な自然地形。自然遺産です。

巾着田の内側堤防上から・・・巾着の嚢の中の風景・・・ここは元は水田?
いまは菜の花畑?コスモス畑?遠くに高麗本郷・・・日和田山は靄の中・・・日本の原風景・・・

同じフォトポイントの秋の風景。

振り返って高麗川。足下にはヒガンバナの葉っぱが。
ヒガンバナは花を咲かせたあと葉を出し冬を越して春に葉が枯れて秋までお休み状態になります。
川の向こうは武蔵台丘陵(段丘)を川が削った崖地。
この崖地はバケ、歩危、羽場などという自然地形の標本みたいなところです。

秋のヒガンバナの風景。

川原に下りると清流そのもの。この川はこどもの膝までくらいの深さで水遊びによい。
かつてはドレミファ橋なる飛び石があったがいまはないようだ。

川蝉を探してキョロキョロ、今日はいない。セグロセキレイがピョンピョン。

堤防道路にそって歩いていくとなにやら小公園風のものを造園中。
先ほどの長閑な田園風景とは変わりグランド、駐車場などの地域らしいが?

池を作り花菖蒲でも植えるのであろうか。中ノ島らしきものもある。

ビオトープ工事中」を示す看板がありました。地元の公共団体の計画するものらしい。

ビオトープって何だろう・・・・この問題を考えると難しくなります。
Wikipedia→にある「ビオトープ」の記述です。
国交省荒川上流河川事務所のHPから→越辺川のビオトープ整備の記事です。

ビオトープ・・・20世紀の始めドイツの生物学者が作った造語のようです。bio(命)はラテン語?topos(空間)はギリシャ語?、英語ではバイオトープ、ハビタットとも。「生命空間」ですから森や山や里山はすべてビオトープですね。1970年代ころでしょうか、ドイツで自然回帰の運動が起こりビオトープという言葉が復活したようです。自然を開発しすぎたヨーロッパ人の反省ですかね。人間の生活環境の中で動物や植物が自然に生活できる環境を作ってやるということでしょうか。動植物は人間の都合で生きているわけではありませんから難しい問題です。
これが日本に入ってきて、学校の狭い池の中でメダカを飼うとか、ビオトープの庭園の設計施工しますとか、ホテル・ビオトープとか、少し異質なものに変わったようです。

わたし的な考え方ですが・・・
かつて巾着田そのものがビオトープだったのです。川や田畑や森が小昆虫を育み、それを鳥や小動物が狙い、それをさらに強い動物が狙う。動植物一体となった食物連鎖です。適合できない環境では動物は移動しますが植物は移動できませんから消滅します。自然とはそういうものでしょう。植栽や放流で造った人口庭園はビオトープとは言えないでしょうね。

工事中の箱庭みたいなポッチャン池はそれはそれでいいと思います ビオトープなんて書かなくていいじゃありませんか 自然破壊を取り繕っているようにうがっちゃいます よけいなお世話かもしれませんがそんなことを考えました

この原稿は林住記さんのブログ「次はビオトープ」2010年2月9日を見て現場を見に行き起こしました。


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