スキージャンプ&スポーツ竹内元康発言

スキージャンプ選手、全日本コーチ、解説者、トレーナーを経て・・・今だから語れること。

少年少女のスポーツ障害

2008-10-15 02:50:56 | スポーツ
僕のところにスポーツ障害を患った少年少女が来ています。

ここでは七面倒臭い専門用語は使いません。

少年A君は陸上の中距離選手。
13歳で今年から始めたそうな。
走ることが楽しく好きらしい。
しかし、両膝の下が痛んで走ることができない。

膝の下を見た瞬間、ポコっと盛り上がってるではありませんか。

触ってみると熱感もある。炎症をおこしてるってことでござんす。

所謂オスグット・シュラッター(成長痛)と言われてるやつです。

結構長期間にわたって痛みを我慢してたような…

安静、そしてリハビリが必要です。

大腿四頭筋、ハムストリング、臀部がタイトネスで、スパズムも強い。

この状態では脛骨の靭帯の付着部が悲鳴を上げてもしょうがない。

マッシングで筋緊張を緩め、ストレッチで柔軟性を取り戻すことが必要です。。
以前よりは痛みも軽減されてるようで、経過は良好。

指導したとおり、アイシングやストレッチを真面目に取り組んでくれてるようで、いい成果がでています。

「来月初めに駅伝の大会があるんですけど、走っていいですか?」ってきたけど、即答でダメ出し。

本人も即納得。

年内はケアと身体作りに集中だべし。

もう一人、少女Aちゃん、13歳。

彼女はバレーボールと日本舞踊をやっていて、身長が高く体格的にはかなり恵まれてる。

オマケに可愛い顔してる。

それはさておいて(笑)、腰痛に悩まされているとのこと。

立ってる状態で身体のバランスを見てみると、肩胛骨の左右バランスが良くないじゃあーりませんか。

当然骨盤のアライメントも狂ってます。

整骨院なんかに行くと、「お客さん、身体が歪んでますねぇ」って言われるパターンかな。

脚、臀部を触ってビックリ(οдО;)針を刺したらパツンと破裂しそうなマリモ羊羮状態!

タイトネスのテストをしてもカッチンカッチンやでのコッチンコッチン。

そりゃもう化石か?!って感じ。
全然ストレッチができておらへんっちゅーやつ。

疲労性の腰痛では、このパターンがもっとも多いかな。

筋緊張がとれて、柔軟性が上がれば、腰の状態は必ず良くなるよ(^^)v

んで、多いのがストレッチやってるんですけど…て言う、なんちゃってストレッチ族。
型だけはやってそうなんだけど、質が伴ってないやつね。

伸ばしたい筋肉に意識が向いてるか、より効果的に伸ばせるポジションがとれてるか等々、やり方が重要。
これが、なかなか浸透してないんだなぁ、世間には。
技術練習や筋力、体力アップには時間を沢山使うことが大半になってしまってる少年少女のスポーツ選手の皆さん、同じようにようにメンテナンスは大事です。
筋肉は、より良い状態でなければ、いいパフォーマンスは出来ません。

良くない状態で頑張ってもケガのもとだし、悪い動きを練習する練習になっちゃう。

休むこともトレーニングのうち!ケアには気を遣おうね!

ゴールデンエイジに、こういったスポーツ障害をおこしやすくしてる要因としては、スタビライゼーションやコーディネーション、コアトレーニングが広く必要なトレーニングとして認知され導入されてないことがあるのかな。

学校体育や部活では無理があるかぁ…

プロのトレーナーが指導者としてやらないことには、障害は減っていかないだろうな。


これからは自分の仕事でもあるスポーツ医学についてなんかもアップしていこうと思う。