『荊の城』 DVD

2005年　　製作国：イギリス
監督：エイスリング・ウォルシュ
出演：サリー・ホーキンス／エレイン・キャシディ／ルパート・エヴァンス


【ストーリー】
19世紀半ばのロンドン。17歳になる孤児スウは、下町の故買屋の家に暮らしていた。ある冬の晩、彼女のもとに顔見知りの詐欺師がやってくる。さる貴族の息子というふれこみで、<紳士>とあだ名されている、以前スウのスリの腕前を借りにきたこともあった男だ。彼はスウにある計画を持ちかける。とある令嬢をたぶらかして結婚し、その巨額の財産をそっくりいただこうというのだ。スウの役割は、令嬢の新しい侍女。スウはためらいながらも、話にのることにする。
スウが侍女として入ったのは、俗世間とは隔絶した辺鄙な地に建つ城館。そこに住んでいるのは、スウが世話をする令嬢、モード。それに彼女の伯父と使用人たち。訪ねてくる者と言えば、伯父の年老いた友人たちだけという屋敷で、モードは親しい友人もなく、蔵書狂の伯父の手伝いをして暮らしていた。他に話し相手もないそんな環境で、同い年のスウとモードが親しくなっていくのは当然のことだった。その背後で、冷酷な計画を進めていようとも。計画の行方は? 二人を待ち受ける運命とは?


【感想】
いやいやいやいやー。全く期待してなかったけど、こりゃよく出来たミステリー作品だ！
そもそもこの作品、映画じゃなくて英BBC製作のドラマだそーな。
“このミステリーがすごい!”海外編第1位に輝く、サラ・ウォーターズ原作のドラマ。

前半はまだエンジンがあったまってない感じ。
スリのスウの目線でストーリーが語られる。
そして、ある区切りをもって、今度はモードの目線でストーリーが語られる。
そこで新たな事実が明らかになる。

モードがスラム街で生活する中で、またまた明らかになる真実。
こりゃ面白い。

二人がどうして愛し合うのか、ちょっと展開が急すぎる気もした。
惹かれた理由は？相手を騙すということは、必要以上に相手のことを観察することにつながる。そこで相手に対して愛情が芽生えるということか。

二人の愛もいいが、母の愛もまた、いい。