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口は災いの"素"

音楽テクニカルライター布施雄一郎のポジティブなネガティブ語録/独り言編

成人式の想い出

2018-01-15 23:00:00 | YMO &more
朝起きて、頭が動き出すまでボーッとTwitterを眺めていたら、こんなTweetが。





ふたつの意味で、『ああ、そうか。そうだ、今日だ』と、思い出しました。

ひとつは、Tweetの通り、中一の時にYMOのロンドン・ライブをエアチェックしたこと。そしてもうひとつが、昭和世代にとっては、今日が成人式だった、ってこと。


   *****


1980年、中一の秋に初めてYMOを意識的に聴くようになって、その年の大晦日に、武道館ライブのテレビ放送は見たものの、この日、初めてYMOのライブを録音しました。というか、ラジオをエアチェックしたのって、この時が初。もちろん、それまでにもテレビにラジカセを向けて録音したことはありましたけど。

そんなこんなで、初めてのことでしたから、事前にカセットテープを用意しておくなんて知恵もなく、当日に慌てて父親に頼み、車に乗せてもらい、隣町のジャズコまでカセットテープを買いにいくところからスタート。

せっかくのYMOライブだから、ソニーのCHFはちょっと安すぎる。でも、AHFはちょっと高い。そこでグリーンのラベルのBHFを買って、いざ帰宅。父親が運転する車の助手席で、放送時間に間に合うかハラハラしたもんです。

そして帰宅後、すぐにステレオの前に。当時、父親がテクニクスのコンポを買っていて、それが姉の部屋にあったので、姉の部屋でスタンバイ。そこに姉がいた記憶がないので、きっと姉は部活に行っていたのでしょう。

そして放送スタート。録音開始!…しない!!!

なにせ、カセットデッキで録音するのが初めてでしたから、カセットテープのA面とB面を間違ってセットしてしまい、録音が始まらなかったのです。大慌てでカセットを裏返して、やっと録音開始。なので、僕のロンドン・ライブ録音には、冒頭にオンエアされた吉見祐子さんのナレーションと、BBCアナウンサーのバンド紹介が入ってないのでした。

そうして、ギリギリで1曲目のBEHIND THE MASKの録音に間に合ったのでした。

しかし!60分のライブで60分テープを買ってきたわけで、片面は30分しかありません。どこかのタイミングでA面からB面に裏返さないといけない。オンエアを聴きながら、テープの残り具合を凝視して、CITIZENS OF SCIENCEが終わったところで、諦めて録音をストップし、B面にひっくり返したのでした。

当時は、速攻でA面とB面を裏返すなんてエアチェック技もまだ持ってなかったので、中国女の演奏は録音できず。この時の中国女が聴けたのは、それから10年以上も経ってから。その時は、『これがあの時の!』と歓喜したものです。

そんなこんなで、ロンドン・ライブの放送が終了。続いて、武道館ライブの一部もオンエアされたんですが、当時、大晦日に武道館ライブのテレビ放送をラジカセで録音していたので、『持ってるし、まあいいか』と録音しなかったんです。ちなみに、テレビ放送されたのは、80年の12月27日のライブで、この日に放送されたのは12月25日のライブ。その頃は、公演日によってアレンジが違うなんて知らなかったので、何とももったいないことをしました。

…と、この日のYMOロンドン・ライブのエアチェック珍道中は、まだまだ続きがあるんですが、一応『成人式の想い出』というタイトルなので、ひとまずここでは、81年1月15日の想い出だけで締め括ることにします。

その時のBHF、絶対に捨てずに保存しているはずなんですが、『ここに入れははず』というカセットラックの中からは見つからず(BHFからダビングした再生用テープは発見)。マスターを捨てるはずないから、どこかに仕舞い込んだはずなんだけど。どこにやったかなぁ。今度探そう。

ちなみに、その日のライブはこれ。これだけ必死に録音した番組が、パソコンで気軽に聴ける日が来るなんて、想像もしてませんでした。




   *****


そして、1988年の1月15日。そう、自分の成人式の日。今、気付いた。ちょうど30年前のことなんですね。

この日は、僕も成人式で……のはずだったんですが、共通一次を控えていたタイミングだったので、それどころではなく、成人式のために飯塚文化センターに向かう同級生を横目に、バスに乗って予備校へ。そうです。僕は二浪生でしたから、受験期間中に成人式を迎えたのでした。

よく考えたら、今年の共通一次……じゃない、センター試験は先の週末に行われたわけで、当時の共通一次って、今より時期が遅かったんですね。ってことで、Wikiで調べたら、88年の共通一次は1月23日、24日だったようです。何でも載ってるWikiすげぇ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E5%85%B1%E9%80%9A%E7%AC%AC1%E6%AC%A1%E5%AD%A6%E5%8A%9B%E8%A9%A6%E9%A8%93#%E5%AE%9F%E6%96%BD%E6%97%A5%E4%B8%80%E8%A6%A7

そんなこんなで、成人式に行けなかった成人式を、ふと思い出しました。もちろん、行ける状況だったとして、成人式に行ったかどうかは謎ですが(当時の自分なら『成人式とか意味ないじゃん!』とか言ってそうだし)、『行く/行かない』ではなく、『行けない(行ってる場合ではない)』というのは、ちょっとだけ寂しかったなぁ。

ついでに。

この日だったか、実際に20歳になった2月4日だったか、そこの記憶がちょっと定かではありませんが、とにかく20歳のお祝いに、両親がお寿司をとってくれたことも思い出しました。

まあ、二浪生の受験シーズン真っ只中でしたからね、暗~い雰囲気の中でのお祝いお寿司でしたけれども(笑)


Something In The Air

2017-12-26 23:00:00 | YMO &more
年内の仕事もひと区切りついて(つけて)、恵比寿へ。




楽しみにしていた、AFTER SCHOOL HANGOUT "Year End Party 2017”恵比寿The Garden Hall公演。




今年はいつも以上にいろいろあったけど、最高のライブ納めができました。本当に行ってよかった。そしてそして、幸宏さんがライブでストラトを弾く姿、初めて見みた!2018年も、素敵な音楽がたくさん聴けますように。では、また来年!



34年前の今日

2017-12-22 23:00:00 | YMO &more
12月22日は、YMOファンにとって大事な日。ということで、朝からiPhoneでYMO散開ライブを聴きながら、10時に所用でユニバーサル・サウンドデザイン株式会社へ。

終わって、時間があったので、のんびり徒歩で移動。東京タワーを眺めるのも、今年最後かなぁ。タワー納め。




   *****


この後、品川でスターウォーズを。面白かった~!あと、気に入った新キャラがいました(笑)






さてさて、スターウォーズを見終って、大手町へ。…と思ったけど、時間が早かったので、ちょっと散歩がてら、武道館へ。途中、やたら警察が多いなぁと思ったら(皇居周辺なので普段から警察は多いんですが、普通の感じではなかった)、誰かエライ人が武道館周辺を移動していたようで、周囲の道路が交通規制。

へぇ、すごいなぁ~と思いながら、歩道橋を渡ろうとしたら、『すみません、今、封鎖中です』と、警察官から止められる。

へぇ?この歩道橋を渡らないことには、武道館に行けないんだけど。…ということで、規制が解除されるまで、あとどれくらい時間がかかるのかを聞いたところ、


   あ、あと30秒くらいです!


というお返事。


   さ、さんじゅうびょう???


どうやら、僕が警察官に質問している最中に、エライ人の移動が終わったようで(そう言えば、黒塗りの車が走っていって、白バイも並走してました)、そうこう話している間に、規制が解除。


   *****


ということで、武道館へ。

そう、1983年の今日、YMOが武道館で最後のライブを行った日。その武道館を眺めながら、YMOの散開ライブを聴きました。




当日の演奏がオンエアされた、NHK FM放送バージョン。久しぶりに聴いた、冒頭の吉見佑子さんナレーションが、ちょっと沁みました。




せっかくなので、テレビ放送された当日の映像も。




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18時半を過ぎて、武道館から皇居の周りを歩いて、再び大手町へ。




アッコちゃんの『大手町ライブ』! ゲストはTIN PAN!!!




もちろん、ゲストTinPanとの演奏にもシビれたけど、一番感動したのは『ごはんができたよ』。ふと、子供時代の食卓の光景が脳裏に浮かんで。静かにいい夜が来ました。




そして、武道館でYMOが散開した日に、細野さんのプレイと歌が聴けた(しかもアッコちゃんとのセッションで!)幸せって、このうえなく。とっても盛りだくさんの、とってもいい一日でした。



CODA

2017-12-11 23:00:00 | YMO &more
意気込んで前売り券を買ったのに、なかなか時間が作れず、封切から一ヶ月以上も経ってしまって、上映が終わってしまうんじゃないかとヒヤヒヤしていたところで、幸運なことに、映画上映とトーク・イベントがセットになった回を観ることができました。

ということで、角川シネマ有楽町で、坂本教授のドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto : CODA』を鑑賞。




   *****


まず19時からは、教授と樋口泰人氏によるトーク・イベント。テーマは『音を聴く人』。

僕自身、特に印象に残ったのは、教授が「録音する」という部分で、最初に音に興味を抱いたのが、加藤和彦さん、つまりフォーク・クルセーダーズの『帰って来たヨッパライ』だった、という話。時代背景や、お二人の関係性を考えれば、当然と言えば当然ではあるんですが、そうした話を、今まで聞いたことがななかったこともあり教授の口から直接、そうした話を聞けたのは、とても貴重でした。

それともうひとつは、制作において「予期せぬことが起こると、胸が高まる」、つまり、よりクリエイティブな作品が作れるという話には、とても納得しました。

予定の時間を超え、45分ほどのトークが終了すると、いよいよ『CODA』の上映。

冒頭から、福島での原発事故に関する映像や、教授が患ったガンの話題が「普通に」出てくるので、観る側としてはやや緊張感を持ちつつも、全編に渡って流れるのは、教授が生み出す穏やかな波動。『音』という意味でも、『人生』という意味でも。

そうした中で、ここ5年ほどの教授の制作現場がリアルに映像で収められているというのは、ちょっと驚きでした。実際に、作品に収められている『音』をどのように発し、どのように収録したかが、すごくよく分かります。資料としても、すごく貴重なフィルム。

それらの映像と会話、そして音を通して、やはりこれほどまでに、『音』に対してピュアで、真摯に向き合う人は他にいないだろうと、改めて再認識しました。もちろん、何年も前から分かっていたことですけれども。

そして僕自身の中では、教授の笑顔が深く印象に残る作品でした。




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東京では、角川シネマ有楽町と恵比寿ガーデンシネマで上映中。12/23からは、角川シネマ新宿でも上映スタート。全国各地でも、これから上映が始まるところが多いようです。

いずれはこの作品がBlu-ray化されることを期待しつつ、できれば劇場の大きなスクリーンと、いい音響での鑑賞をオススメします。

◇公式サイト
http://ryuichisakamoto-coda.com/

◇予告動画



YMOトリビュートライブ回顧録

2017-08-17 23:00:00 | YMO &more
今日は頑張って、何とか最低限の仕事はこなしたものの、疲労でメンタルぽんこつ、筋肉痛や肩コリで全身がちがち、連日の寝不足で脳ミソだめだめな一日でした。

少し落ち着いたら、ライブ回顧記でも書こうかなと思っていますが、まず手始めに、ちょっとだけ。




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6月半ばに出演オファーをいただいた時は、正直、少し迷いましたが、若い方がこういう風に感じてくれたのなら、本当にやってよかったなと思うし、声をかけてくれた主催者小林さんをはじめ、影で支えてくださった大勢の方々、そしてもちろん、観にきてくれた皆さんに、感謝の気持ちでいっぱい。改めて、ありがとうございました。

YMOのトリビュートライブに行ってきました。Yellow Magic Orchestra、通称YMO。細野晴臣、高橋幸宏、坂本龍一からなる3人組は1980年代テクノポップという新しい音楽のジャンルを日本に確立し、日本の音楽シーンに、いや、音楽シーンのみならず社会に大きな影響を及ぼしました。しかし1983年、惜しまれつつもYMOは散開。(事実上の解散)まあそこから再生(再結成)とかHASYMO(再々結成)とか色々ありますけどそこは割愛。 今回のトリビュートライブではYMOが大好きで長い間コピーバンドを行ってきた方々がYMOの3人役、サポートの矢野顕子さん役で演奏していました。そしてなんといってもバンドメンバーとして1979年のYMOトランスアトランティックツアーに実際に参加した松武秀樹さん、渡辺香津美さんが演奏していたのは胸熱でした。機材もなんと1979年当時に使用していたもの。39年前のツアーぶりに演奏した機材もあったそう。本当すごいわ、 midiという概念が存在しなかったあのときから時は流れ2017年。アナログシンセサイザーの演奏を聴ける機会はもう訪れないかもしれないので本当に貴重な体験だったと思います。 全部何度も何度も聴いていたあの音を目の前で聴ける幸せを噛み締めている。余韻でいっぱい。今回のトリビュートライブに携わってくれた全ての人に最大級の感謝です。 YMOに出会わなければ電気グルーヴも星野源もMETAFIVEもFlipper's Guitarもオザケンもkraftwerkも冨田勲もスチャダラパーもみんなみんな出会えてなかった。1980年代カルチャーも好きになってない。細野さんに憧れてベースだって始めてない。全くリアル世代ではないけれど私にとってYMOは人生です。これからも、ずっと。 #YMO #yellowmagicorchestra #YMOトリビュートライブ

春澤 シオリさん(@asunaro_sunshine)がシェアした投稿 -



しかしながら、『共演』という貴重な機会をいただきながらも、ステージでの立ち位置的に、松武秀樹さん&渡辺香津美さんは僕の背後でしたから、リハを含め、なかなかお二方がプレイする姿を拝めませんでした。松武さんに関しては、一度も拝めず。

なので、この写真のシーンで初めて、香津美さんのプレイを肉眼でガン見できました!





今回、個人的な目標は、


   コアファンに喜んでもらえて、

   かつYMOを知らない人にも楽しんでもらえるライブエンタメ。


だからコアな要素は超強力な協力者さん(笑)にお任せして、僕は演奏に集中することに。ドラムが下手だと台無しなことは明白でしたから。




なので、最終的には、極力"我"は出さず、期待に応えるパフォーマンスに徹することに。結果、用意された衣装を着て、用意された機材で演奏する、ちょっと昭和アイドル的な心境(笑)。


   とは言え、当日の朝、自らモミアゲは剃りました。


まぁ、誰にも何も言われなかったけど(苦笑)‬




この続きは、また機会があれば、その時に。