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ディメンション・ウェンズデー

トレーディングカードゲーム「ディメンション・ゼロ」カードゲームの攻略ホームページです。水曜日深夜更新。リンクフリー

青赤ドラゴンとフォースセンチュリーを控えて

2008-10-22 | 環境デッキ考察
こんばんは! 毎週水曜日は「ディメンション・ウェンズデー」の更新です!
このホームページ「ディメンション・ウェンズデー」は賞金制TCG「ディメンション・ゼロ」カードゲームの攻略ホームページです。

あらためましてこんばんは。「ディメンション・ウェンズデー」管理人の千里夜行です。
 先週末はサードセンチュリー最後のイベント、ツアートライアルをはじめ、九州最強決定戦・東北最強決定戦と南北でディメンション・ゼロイベントが開催されました。参加された皆様、お疲れ様でした。
 わたしも地元徳島勢の何人かとツアートライアル中四国大会に参加しまして、結果は振るいませんでしたがサードセンチュリー最後の公式イベントを楽しんできました。「ブログ見てます」と声をかけてくれた皆さん、ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。イベントでお会いしましたら、また気軽に声をかけてください。
 最後のツアートライアルのレポートが掲載されていますので、是非ご覧ください。

●ツアートライアル中国・四国レポート(DPAオフィシャルホームページ
http://dimension-zero.com/dpa/report/2008_tt_chushi.html

●ツアートライアル九州・沖縄レポート(DPAオフィシャルホームページ
http://dimension-zero.com/dpa/report/2008_tt_kyuoki.html


 さて。今週末にはついにフォースセンチュリーがお披露目ということで、今回はサードセンチュリー最後の更新。
 今回は、ツアートライアル中国四国を制した佐藤永夫の青赤ドラゴンを取り上げたいと思います。

 ツアートライアル中国・四国優勝 佐藤永夫の「青赤ドラゴン」
(赤×17、青×23・・・ユニット×23、ベース×2、ストラテジー×15)


3*【ステルス・スナイパー】(Ⅰ-4)
3*【エックスデイ・ドラゴン】(Ⅲ-1)
2*【ファイア・ドラゴン】(Ⅲ-4)
3*【カタストロフ・ドラゴン】(Ⅲ-4)

3*【メガトン・パンチ】(Ⅰ-2)
3*【絨毯爆撃】(Ⅰ-3、Ⅲ-1)

3*【粉雪の魔氷パウダースノー】(Ⅱ-1)
3*【濃霧の魔氷フォッグ】(Ⅰ-1、Ⅲ-1)
2*【センチネル・センチピード】(Ⅰ-4)
3*【ローグ・ロングホーンビートル】(Ⅲ-2)
1*【深淵竜バブルドレイク】(Ⅱ-4)

2*【水底の歌劇場】(Ⅰ-1)

1*【パラドクス・ストーム】(Ⅰ-1、Ⅲ-1)
3*【バードマン・ソウル】(Ⅰ-2)
3*【欲望の連鎖】(Ⅰ-4)
2*【サイバー・チェイス】(Ⅱ-1)

《サイドボード》
1*【ファイア・ドラゴン】(Ⅲ-4)
2*【シルバーワイズ・ドラゴン】(Ⅰ-3)
2*【深淵竜エメラルドティアー】(Ⅱ-3)
1*【深淵竜バブルドレイク】(Ⅱ-4)

1*【水底の歌劇場】(Ⅰ-1)
1*【パラドクス・ストーム】(Ⅰ-Ⅰ、Ⅲ-1)
2*【シュレジンガーの猫】(Ⅱ-3)


★ドラゴンたちの咆哮~最強メタデッキ~
 【ラッパ・ドリアード】(Ⅲ-4)を使用した赤緑デッキ、いわゆるラッパビートの台頭が取りざたされ続けたⅢ-4環境でしたが、最後に公式イベントで勝利したのは青赤ドラゴンでした。
 
 そもそもラッパビートをはじめとする赤緑デッキの台頭でスタートしたⅢ-4環境において、注目されたのが【ステルス・スナイパー】や【エックスデイ・ドラゴン】を要する赤だったのは必然だったのかもしれません。赤緑に赤黒、さまざまなデッキに赤が、そして【ステルス・スナイパー】と【エックスデイ・ドラゴン】、Ⅲ-4で登場した【カタストロフ・ドラゴン】が投入されていきました。
 その流れの中、公式サイトで紹介されたことも相まって、盤上のユニットを焼き尽くす【エックスデイ・ドラゴン】に、スクエアごとあらゆる物を破壊する【カタストロフ・ドラゴン】、そしてユニット戦では無類の強さを誇る【ファイア・ドラゴン】が搭載された青赤コントロールが台頭したのでした。
 赤入りのコントロールデッキとしては、青黒に並んで赤黒も注目されていましたが、青のドローカードによる安定度と【水底の歌劇場】・【非武装中立ゾーン】(Ⅲ-1)といった勝負を決めるカードを要する青赤が一歩上を行っていたように思います。
 また、赤緑に並んで人気のあった赤黒ラルフデッキに対して火力と墓地除外で対抗できたのも人気の要因の一つだったのでしょう。
 そんなわけで青赤ドラゴンデッキはⅢ-4環境のシーズン後半では、人気と実力を兼ね備えたメタデッキとして台頭し、ツアートライアルや各地の大会でも好成績を収めていったのでした。


★フォースセンチュリーに向けて~強力なメタデッキ、それゆえの運命~
 公式サイトをチェックされている方はすでにご存じと思いますが、来期のシーズン制限が発表されました。

 ●禁止・制限・シーズン制限・警戒カード一覧更新(DPAオフィシャルホームページ
http://dimension-zero.com/rule/seigen/main.html

>適応開始日:2008年10月25日
>適用終了日:2009年1月23日
>■今期、シーズン制限カードに指定されたカードは以下のカードです。
>・スカルジャイアント(III-3 No.067)
・>ラッパ・ドリアード(III-4 No.061)

 なんと、ラッパビートのキーカードだった2枚が制限されました。しかし代わって赤緑ビートの強さを後押ししていた【精霊の迷い家】(Ⅲ-1)と白入りコントロールを支えていた【機械竜輝く】(Ⅱ-3)が制限から戻ってきます。
 【ラッパ・ドリアード】の制限もさることながら、【精霊の迷い家】が復活することで赤の火力コントロールの威力が半減するかもしれません。そうなれば比例して青赤ドラゴンの人気も下がるでしょう。環境に対して強力なメタデッキだったが故に、環境の変化とともに消えていくのかもしれません。
 とはいえ、まもなくフォースセンチュリーが登場するので実際にはトーナメント環境・デッキ人気の推移次第。もちろん新カードの登場でこれまでのデッキも見直さざる終えないでしょうし、何より、通常構築大会ではファーストセンチュリーのカードが再録されているカード以外使用できなくなるのです。
 確かに、使う機会の減るカードがあるのはちょっぴり寂しい。ですが、定番だった【イビルアイ・ドライバー】や【ステルス・スナイパー】【バードマン・ソウル】などが居なくなることで、いったいどうなるのか。デッキ環境がどのように変化するのかワクワクします。

 4年目を迎え、今までで最大の変化を迎える「ディメンション・ゼロ」。
 変化を楽しみながら、フォースセンチュリーを遊ぼうではありませんか。
 

★今週のD-0サイト紹介

●ファンタのお昼寝
http://star.ap.teacup.com/lyricalfanta/
 先述のツアートライアル中国四国大会を優勝されたファンタさんのブログ。自身によるデッキ解説も掲載されています。


●王者への道標~メタゲームの変遷を考える~(ディメンション・ゼロ オフィシャルホームページ
http://dimension-zero.com/colum/2008_mitishirube.html
遊宝洞、前川氏によるⅢ-4環境の総括とメタゲームについてのお話。良いお話です。是非ご一読を。


 ●動け!ディメンション・ゼロ(ディメンション・ゼロ オフィシャルホームページ
http://dimension-zero.com/special/movie.html
「結合!大宇宙バトル編」が更新されています。新能力「結合」カード【ギャラクシー・ドラゴン】(Ⅳ-1)と【神竜の書】(Ⅳ-1)を使用した動画です。その破壊力の一端をごらんください。


●ドキ!ジャッジファイナルだらけの東北最強決定戦
http://tohokutcg.blog50.fc2.com/
 先日開催された東北最強決定戦のブログ。上位デッキ紹介を含めたレポートもあります。
 初代東方不敗は古田島”ターパン・ザ・東方不敗”泰裕プロ。



  というわけで、今回は終了の時間となりました。 
  それでは、次はフォースセンチュリーの世界でお会いしましょう。ごきげんよう~
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ラッパビート対策委員会

2008-09-24 | 環境デッキ考察
こんばんは! 毎週水曜日は「ディメンション・ウェンズデー」の更新です!
このホームページ「ディメンション・ウェンズデー」は賞金制TCG「ディメンション・ゼロ」カードゲームの攻略ホームページです。

あらためましてこんにちは。「ディメンション・ウェンズデー」管理人の千里夜行です。
 今週末はいよいよツアートライアル東北北陸です。Cards of Paradise桜木店では前夜祭も開催され、創造神中村さんも来られるとのこと。
 ツアートライアル本番はもちろん、前夜祭も参加されてみませんか?
 
●ツアートライアル前夜祭に創造神出陣!!(ディメンション・ゼロ オフィシャルホームページ
http://www.dimension-zero.com/news/main.html#090901

●ツアートライアル東北北陸開催概要(DPAオフィシャルホームページ
http://www.dimension-zero.com/dpa/koushiki/jcs2008_tt_tohokuriku.html



 さて、今回はトーナメント環境のメタゲームのおはなし。現在流行の【ラッパ・ドリアード】(�-4)入り赤緑ビートダウン、いわゆる「ラッパビート」へのメタゲームを中心にお話したいと思います。実際のラッパビートへの回答そのもの、というよりも回答を模索からメタゲームの考え方について考察していこうと思います。

★ラッパビート~前提の確認~ 
 もともと「ラッパビート」の前身は前環境でもトップメタであった赤緑の【精霊の迷い家】(�-1)入りビートダウンです。前回のグランプリの前に必殺兵器【ニトロ・カタパルト】がシーズン制限されましたが、それでも変わらずグランプリ環境のトップメタで在り続けました。それだけポテンシャルの高いデッキタイプであったわけですね。
 で、今度は【精霊の迷い家】がシーズン制限になっているわけですが、それと入れ替わりに【ラッパ・ドリアード】が環境に出現、赤緑ビートといえばすっかり「ラッパビート」というほどに染まってしまいました。実際、赤緑ビートなら全てに入って良いんじゃない勝手ほど【ラッパ・ドリアード】が強い。
 
 しかしながら、ラッパビートが強いのは、【ラッパ・ドリアード】が強いからだけではありません。そもそも性能の高い赤緑ビートというデッキに【ラッパ・ドリアード】というごり押し攻めを可能とするカードが加わったためです。なんてこった。

★ラッパをメタろう!その1~ラッパドリアードの強いわけ~

【ラッパ・ドリアード】
ユニット(ドリアード) 緑2無2 移動:緑1無1 クイック
パワー:3000 スマッシュ:1
効果:
敵軍エリアのスクエアにあるこのカード以外のあなたのユニットのパワーを+2000し以下の能力を与える。『このカードがスクエアから墓地に置かれた時、あなたは相手のエネルギーゾーンにある対象のカードを2枚まで選び、そのカードがリリース状態ならばフリーズする。そのカードは、次の支配者のリリースフェイズにリリースしない。』
共鳴(このターンの間、あなたのユニットが移動してスクエアに置かれたならば、以下のテキストが有効になる。)あなたはこのカードを使用コスト[緑1無1]でプレイできる。



 4コストわずか3000という【ラッパ・ドリアード】の何が怖いかと言えば、もちろんその特殊能力だ。
 だいたいビートダウンってのは敵軍エリアにうかつに突撃しないのがセオリーなんですよ。敵軍エリアに飛び込んだら相手のより大きなユニットに踏みつぶされて損しちゃいますからね。中央ならユニットを投げつけられてもユニット数では1対1交換ですむ。ディメンション・ゼロをある程度遊び込んだプレイヤーにそれは常識。しかしこの【ラッパ・ドリアード】はその常識をあざ笑う。
 【ラッパ・ドリアード】が居れば、敵軍エリアに飛び込んだユニットのパワーがUP!しかも死んでも相手のエネルギーを縛る能力が付加されるわけですよ。
 
 で、ここまでは今までの記事でもお話してきましたが、じゃあ「なぜその効果が強いのか」。これはビートダウンデッキの成り立ちによります。
 そもそもビートダウンは自分から殴って勝ちに行くデッキなわけです。自分のユニットが攻め込んで、スマッシュを与え続けて先に7点スマッシュをもぎとれば勝利。しかし、相手だって黙って殴られません。様々な方法で迎撃してきます。したがって、いかに攻め続けるかがビートダウンで勝利するための命題の一つなわけで、少しでも死ににくいようにパワー高いユニットで攻めたり、倒されても攻め続けられるように次々攻め手となるユニットをプランや手札からプレイしたりといった手法をとります。そう、ここを【ラッパ・ドリアード】をサポートするのです。
 “パワーを挙げる能力”はダイレクトに効果を発揮します。【スカルライカン】(�-3)などの中型ユニットが大型ユニット並みのパワーになるのだからたまったものじゃない。また、“エネルギーを縛る能力”は、ユニットが倒された後の後続の攻めをサポートしてくれます。プランからのユニット展開や次のユニットの進軍の成功率を上げてくれたり、ね。

 
★ラッパをメタろう!その2~砕け!ラッパドリアード~

 強いのはわかった。じゃあどうすんねん?!てことで考えていきましょう。

 もっともストレートなのは、【ラッパ・ドリアード】ごと相手のユニットを粉砕することです。最も簡単な方法は、【エックスデイ・ドラゴン】(�-1)でしょうか。プレイする場所やタイミングを計ればエネルギーを縛られることなく相手を壊滅させられるでしょう。なにせ効果で相手ユニットは墓地に置かれないのですから。
 しかし、当然【エックスデイ・ドラゴン】を全てのデッキが使える訳じゃあありません。つまり、まずここで考えるべきは敵軍エリアに居座っているユニットをどう倒すかとういうことと、その方法をいかにデッキに組み込むかです。

 例えば、赤や黒ならば【ノヴァ・コマンド】(�-2)や【スカーレット・シャワー】(�-4)、【秘められた勅命】(�-4)や【石化の呪法】など直接火力・除去が豊富ですね。汎用性も高く、実際トーナメントでよく見かけるカード達です。こういったカードなら【ラッパ・ドリアード】以外の多くの相手に有効なのも良いコントロールよりのカードなら【イビルアイ・ドライバー】や【ステルス・スナイパー】も良いですね。
 緑や青もエネルギーゾーンに送ったり(【バイオ・トラップ】(�-1)など)や手札に返したり(【リセット・コマンド】(�-2))といった方法もありますね。青は【ギガント・ジェリーフィッシュ】(�-2)なども面白い。
 白は、【白き勇者ジャンシリル】(�-3)をおすすめしたい。少々コストが重いけれどデッキを選べば共鳴コストも期待できるし反撃の糸口にもなりますのでなかなかやりおります。もちろん、白なら【犬闘士テリア】【犬闘士ボクサー】(�-3)といったエネルギーゾーンを対象にさせないユニットを最初から投入しておくという方法もあります。
 
 このように、たいていどの色にも対抗策は存在するのですが、しかしもっとも重要なのは、自分のデッキに合った方法を取り入れることです。例えば、いくら【エックスデイ・ドラゴン】が使いたくてもその他が1~2コストのユニットで速攻するデッキに無理矢理入れても働いてくれません。
 また、【ラッパ・ドリアード】以外の相手にも有効かどうかも採用の重要な基準になります。いくら【ラッパ・ドリアード】に対して強力でも他のユニットに対して使えないようなら、「対策したはずなのにかえってデッキの戦闘力が下がった?!」なんてことになるからです。


★ラッパをメタろう!その3~だからこそ無視する!~

 【ラッパ・ドリアード】は確かに強い。破壊するユニットとしては最重要ではあります。
 しかし、わざわざ敵軍エリアのユニットに手を出すのは面倒だ。ならどうするか?
 無視して勝ちに行けばよいのです! 
 
 そんなわけで、最初から相手にせずに勝てるならそれに越したことはない。
 といっても、実際に【ラッパ・ドリアード】を最初から最後まで放置するという意味ではありません(理想の一つですが)。
 つまり、相手に【ラッパ・ドリアード】がいてもいてなくて関係なく勝ちに行けるデッキならば、わざわざ対策する必要がないわけですね。
 例えば、赤の速攻デッキ。相手以上の速度で相手を倒しにいければ、相手の展開にはかまわず、逆に相手を守勢に回して勝ちに行きやすくなります。【ラッパ・ドリアード】は確かに攻める場面では強いですが、その分プレイのテンポとしては一歩遅れるカードでもあります。
 例えば抜刀イーグルコンボを搭載したデッキ。もともとビートダウン相手に相性が良いのは申し分なし。
 これらは一例ですが、是非さまざまなデッキを検討してみてください。あるいは、忘れられた過去のデッキに回答があるのかもしれませんね。


 あるデッキに対抗する方法としては、対策カードを入れるだけではありません。そもそも流行デッキと相性の良いデッキを使うのは、優勝への近道であります(もちろん相性だけでなく、戦闘力が高いデッキなのは前提です。)


★今週のD-0サイト紹介

●第24回『サイドボード構築論 ~大きな大会に出てみよう!~』(Dimension walker
http://www6.ocn.ne.jp/~d_walker/column/024.html

 Dimension walkerのコラム。第24回コラムはサイドボード論です。ツアートライアルではサイドボードも勝利の鍵を握ります。
 サイドボードとは何かというところから、実際にサイドボード構築のポイントまでお話されています。


  というわけで、今回は終了の時間となりました。 
  それではまた来週の更新で。ごきげんよう~
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GP9メタゲーム考~赤緑と青黒と、時々カウンター~

2008-06-04 | 環境デッキ考察
こんばんは! 毎週水曜日は「ディメンション・ウェンズデー」の更新です!
このホームページ「ディメンション・ウェンズデー」は賞金制TCG「ディメンション・ゼロ」カードゲームの攻略ホームページです。

 あらためまして、こんにちは。「ディメンション・ウェンズデー」管理人の千里夜行です。
いよいよ今週末に迫ったグランプリ-9-大阪。本戦参加されるかたはデッキの調整にも余念がないことでしょう。
参加される方はデッキや大会ルールはもちろんですが、会場の場所や当日必要な物などにも注意してください。
詳しい大会概要・日程などは公式サイトをご参照ください。

●グランプリ案内ページ(ディメンション・ゼロ プレイヤーズアソシエーション オフィシャルホームページ
http://dimension-zero.com/dpa/grandprix/top.html


さて、今週も先週に引き続き、グランプリ9むけたメタゲームについて。
今回は、大会環境に対して実際のデッキ選択に関する話も含めて進めていきたいと思います。

★メタゲームを生かす道~または前回の補足~

 メタゲーム的に使用するデッキを選択する場合、まず流行のデッキ(いわゆるメインメタ、今回の場合は赤緑系のデッキ)に対してある程度以上の勝率を見込めるデッキを探す(または構築する)ことになります。なぜなら、その大会では流行のデッキにもっとも多く対戦するであろうから。
それを踏まえてデッキ選択するわけですが、おそらくいくつかの候補があなたの前に現れるでしょう。ただ強いかどうかなら、候補に挙がる程ですから一定以上の強さを持つデッキを挙げていると思います。つまり、候補を絞るのはそれ以外の要素になります。
 
流行デッキとの勝率は充分か?
 これはもうそのままですが、最も重要な点でもあります。


流行デッキに対策してくるデッキにも十分な勝率を見込めるか?
これも実は重要。流行デッキが最も使用率が高いのは皆の周知の事実。ならばそれに併せてデッキ調整をしてくる事はメタゲームの基本です。それらの対策カードに自分も引っかかってしまうのでは本末転倒といえます。
今回の環境でいえば、多くの赤緑ビート対策であるユニット除去やバウンスによって著しく勝率が下がるデッキであれば、いくら赤緑ビートに勝てるデッキだとしても選択するのは得策ではないと言えます。
 

流行デッキ以外にもある程度の勝率を見込めるか?
  大会参加者全員が流行デッキを使うわけではありません。赤緑以外に黒や赤のビートダウンやコントロールなど様々なデッキがいます。それら全てに100%勝てるように、とは無理もありますが、並のデッキ相手なら充分に戦える戦闘力くらいはないと心元ないです。


 これら上記3項目がメタゲーム的にデッキ選択のポイントとなりましょう。
 ならば、前回の記事で赤緑に並ぶとお話した「青黒デッキ」はどうかというと、「流行のデッキ」というよりは、「流行のデッキに対抗する」デッキです。元々の戦闘力の高さもさることながら、調整によって赤緑に対抗でき、2デッキ制でその赤緑と一緒に使え、赤緑以外のデッキにも広く対応できるなど、2デッキ制において赤緑ビートの相棒の最右翼といえましょう。そのため、赤緑デッキに次いで警戒が必要なデッキ、というわけです。
 では、上記を踏まえた上で、赤緑以外の注目デッキについていくつかピックアップしたいと思います。

★青白エビデッキ~スーパーバウンサー現る!~
・荒川弥七の「青白エビデッキ」(一刻館 宇都宮店…5/11)
http://dimension-zero.com/dpa/report/gpx9/gpx9_local_14_02.html

・小林鉄郎の「青白エビデッキ」(カード・ブランチ…5/24)
http://dimension-zero.com/dpa/report/gpx9/gpx9_local_21_08.html

 カード発表時から話題となった【鎧闘士エビブロンズ】(Ⅲ-3)の合成効果を軸に組まれた、人気上昇中のデッキタイプ。
 実際、盤面の相手のカードだけバウンスする合成効果は強力! それまで地道に繰り返してきたプレイと移動を全てリセットされてしまうのですから。一緒に登場した【アーマード・マキシマム】(Ⅲ-3)、いよいよ出番となった【エビレスラー】(I-2)で任意のタイミングでの合成もしやすく、盤上リセットは存外行いやすいです。
 ただ、バウンスするだけではゲームに勝てないわけで。そのコントロール力を擁した上で、どう勝ちに行くかがデッキの生死をわける、【鎧闘士エビブロンズ】の効果に反してデリケートなデッキです。
 荒川氏のデッキは【鎧闘士エビゴールド】などの大型も投入したビートダウンを強化したタイプ。小林氏のデッキは防御力を重視したカードの選択、【サイレント・マジョリティ】も投入したデッキアウトを視野に入れたタイプとなっています。
 ビートダウン相手には【鎧闘士エビブロンズ】でテンポを取りやすいですが、【エビブロンズ】の効き目が薄いコントロール系相手が難しいかもしれません。その点ではデッキアウトを視野に入れた小林氏のタイプの方がより広い相手と戦いやすそうです。

 ★赤単色ウイニー~駆け抜けろ!~
・石塚創の「赤単ウイニー」(カードキングダム蒲田店…5/11)
http://dimension-zero.com/dpa/report/gpx9/gpx9_local_17_11.html

 赤ウイニーはその特性上コントロール全般や中速テンポのビートに対してのメタデッキの側面がありましたが、 【フレイム・フライ】(III-3)や【ビーム・ビートル】(Ⅲ-3)などによる戦力アップを計られたことで有力な選択肢になりました。
 一瞬の隙にたたき込まれる隊列召還。赤緑に対して充分差し込めるスピード。先攻【フレイム・フライ】スタートの展開は本当に恐怖の域に達していると思います。
 反面、ビート主導と言われるこの環境、十分なビート対策を施してきたコントロールデッキにつぶされる危険性もあり。しかしながら、そのスピード&爆発力は充分命運をかけられる戦闘力だと思います。


 ★青黒共鳴ビートダウン~共鳴による高い対応力~
・小松田純平の「青黒ビート」(カードショップオーガ北千住…5/25)
http://dimension-zero.com/dpa/report/gpx9/gpx9_local_17_16.html

 呼声中心の青黒ビートダウンが、【電脳世界の冒険】(III-2)により更に安定度を高めました。手札の【電脳世界の冒険】は、ユニット除去カードであり、ベースであり、ユニットでもあるのです。場面に応じた共鳴カードをデッキからサーチ、使用することができることの有用性は計りしれません。
 ビートダウン対策が重視される今のコントロ-ルデッキには分が悪いのですが、赤緑に対しては悪くなく、戦闘力はほとんど相手を選ばず充分に高い。【ハウス・オブ・ヘル】を中心にした黒系ビートダウンはいつだって大会に存在するのは確かであり、無視できないデッキタイプでしょう。


★メタゲームを生かす道2~割り切りも強さ~
 割り切ったデッキ選択方法(?)もあります。「オレは、赤緑にしか当たらない!ダダッタダー!」というもので、つまり、「赤緑とそれに対する青黒にだけ勝てるデッキを使う。他のデッキ相手は知らん!」という選択です。
これはデタラメなようで、正しい選択でもあります。
 あなたが順調に勝ち上がっていければ、上位陣と戦っていくことになります。そうなると、流行デッキと対戦することが自然と増えていきます。そんな流れで、もしあなたが使っているデッキが流行デッキに対して9割の勝率を持つとすればどうでしょうか? ベスト8以上も狙えそうだと思いませんか?
 都合の良い話に見えるかもしれませんが、その都合が良い話を狙うのがメタゲームだとも言えます。だって本当のところは対戦する相手のデッキはわからないのに、目星をつけて勝ち上がることを目指すのですから。
 ただ、そこまで割り切ってしまうと、上位陣から少しでも落ちてしまうと想定外のデッキに当たり続けて下位まで転げ落ちる可能性もあるので覚悟せよ。



★最後に選ぶのは~
 そんなカンジで、駆け足でメタデッキへのカウンターと、そのデッキ候補についてお話しました。
 本当は青白グラシアや黒白闘気コントロール、ブレードマスターやカエルなどの種族デッキなど、本当に様々なデッキが存在しますが。まぁ、存在する全てのデッキの把握とその対策を行うのは、ほぼ不可能です。だから勝ち上がるためにメタゲームという考え方があるわけです。
 そして、最終的には自分が納得するデッキを選択して戦いに赴くことが肝要だと思います。いくら「強い」と人に言われているデッキを使っても練習不足では勝ち抜くことは難しい。また、それで負けてしまうと気持ち的にも立て直しが難しいこともあります。そして、モノを言うのはそれまでの練習なのです。
 今回の記事がみなさんの後悔しないデッキ選択の助けになれば幸いです。


★グランプリに行こう!~サイドイベントもあるよ~

というわけで、グランンプリ前の更新はこれで終了です。
 本戦参加権を持っている方はもちろんですが、持っていない方も是非会場に遊びに行ってみませんか? もしまだグランプリとか行ったことのない方でしたら、なおのこと一度は行ってみられることをオススメします。全国から様々なプレイヤーが集まり、鎬を削り合う様は普段の仲間とのデュエルとはまた違った趣がありますし、本戦に参加しなくて楽しめるサイドイベントもあります。
 特に、決勝トーナメントが行われる6月8日は、サイドイベントとして自由参加できるゼロカード戦が行われるとのこと。参加賞はここでしか手に入らないゼロカード「勝利を祝福する者ホリプパ」(ムラナコ先生描き下ろし!)、勝ち星を挙げるとさらに追加でもらえ直ぐさま使わなきゃならないというルール!
勝ち星に応じてホリプパイラストのプロモーションカード賞品もあるとか。
 是非、遊びにいってホリプパをゲットしましょう!
 ゼロカード戦についてはオフィシャルのページを参照してみてください。

●なぜなにゼロカード戦(ディメンション・ゼロ オフィシャルホームページ
http://dimension-zero.com/colum/2008_zerobattle_qa.html

●グランプリ-9-サイドイベント情報
http://dimension-zero.com/dpa/koushiki/main.html


★今週のD0サイト紹介
去る6月1日、関東圏最強プレイヤーを決めるユーザー主催イベント「関東最強決定戦」が行われました。
・関東最強決定戦
http://green.ap.teacup.com/tousai/

グランプリ・日本選手権の上位入賞者も多数参加されている大会のデッキレシピやレポートが順次掲載されています。

 
・電波受信(将軍の歓楽街
http://happy.ap.teacup.com/applet/syougun/20080528/archive

 要所を押さえた環境デッキ考察です。


・前週予選上位デッキ紹介 1位~3位(店長日記@じゅげむ
http://card-ogre.jugem.jp/?day=20080603

 カードショップオーガ 池袋店で行われた前週予選上位デッキ1位~3位紹介です。



  というわけで、今回は終了の時間となりました。 
  それでは今度はグランプリ後の更新で。ごきげんよう~


  
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GP9メタゲーム考~青黒流氷~

2008-05-28 | 環境デッキ考察
こんばんは! 毎週水曜日は「ディメンション・ウェンズデー」の更新です!
このホームページ「ディメンション・ウェンズデー」は賞金制TCG「ディメンション・ゼロ」カードゲームの攻略ホームページです。

 あらためまして、こんにちは。「ディメンション・ウェンズデー」管理人の千里夜行です。
グランプリ-9-もいよいよ今週末に行われる全集予選を残すのみとなりました。参加権獲得を目指す方はラストチャンス、そして本戦参加権を持っている方も最終調整にもってこいです。お近くの方は是非ご参加を。
 詳しい概要・日程などは公式サイトをご参照ください。

●グランプリ案内ページ(ディメンション・ゼロ プレイヤーズアソシエーション オフィシャルホームページ
http://dimension-zero.com/dpa/grandprix/top.html


 さて、今週も先週に引き続き、グランプリ9むけたメタゲーム考察をやっていきたいと思います。
 前回の記事でもお話しましたとおり、赤緑ビートダウンがメタデッキの筆頭の一つ。そして、もう一つの現環境の人気デッキが青黒のいわゆる【流氷の大陸】デッキです。

★青黒【流氷の大陸】デッキ~環境に併せて進化し続けるコンボデッキ~

 青黒【流氷の大陸】(II-1)デッキは、青と黒のユニット除去カードで盤面をコントロールし、黒の手札破壊と青のカードドローでそれを支え、そして【流氷の大陸】によるリリースインを武器に相手を打ち倒すのが基本戦略です。
 その特性から元々盤面のコントロールに優れた構築になるデッキタイプですが、現在はメインメタである赤緑をはじめとするビートダウンデッキに対抗してユニット除去カードを多目に投入し、更にコントロール要素を高めている構築が多く見受けられます。

・樋口竜太郎の「青黒【流氷の大陸】デッキ」(もり玩具店…4/20)
http://dimension-zero.com/dpa/report/gpx9/gpx9_local_40_01.html

 お馴染み【粉雪の魔氷パウダースノー】(Ⅱ-1)【濃霧の魔氷フォッグ】(Ⅰ-1,Ⅲ-1)をはじめに、【黄金色のお菓子】(Ⅰ-3)【絶望の連鎖】(I-4)といった優れた追加効果を持つユニット除去カードを投入されるものがいます。人によっては【サキュバスの吐息】(I-1)【毒蛇のひと噛み】(I-1)なども採用した徹底的にビートを対策したデッキ構築も存在するようです。
 また、非常に人気の高いカードが【イビルアイ・プリンセス】(II-3)です。

【イビルアイ・プリンセス】
ユニット(ゴルゴン) タイミング:クイック
コスト:黒2無5 移動:黒1無2 パワー:7000 スマッシュ:2
効果:
このカードがスクエアに置かれた時、あなたはバトルスペースのスクエアにあるすべての下に闘気カードのないユニットの下に、そのユニットの持ち主の山札の上からカードを1枚ずつ闘気カードとして裏向きに置く。
[黒1無1] 《クイック》 あなたはこのカードと隣接するバトルスペースのスクエアにある対象の下に闘気カードがあるユニットを1枚選び、持ち主の墓地に置く。


 【流氷の大陸】デッキが登場した当初(Ⅱ-1)より【流氷の大陸】デッキのお供といえば【時空を歪める者シュレーゲル】(Ⅱ-1)でした。除去を兼ねた大型ユニットとして優秀で今現在もよく使われていますが、【イビルアイ・プリンセス】の採用率が高まっているのはいくつか理由がありますが、もっとも大きな理由の一つは複数のビートダウンユニットに即座に対処できることでしょう。
 【時空を歪める者シュレーゲル】は中央エリアか敵軍エリアに置かれたときにしかユニット除去の効果を発揮しませんし、一回置かれた毎に1体ずつしか対処できません。ですが【イビルアイ・プリンセス】ならばわずか2コストで隣接するユニットどれもを対処できるうえ、移動しなくても効果を使用できるので相手ターンにもプレッシャーをかけられます。 
 また、プレイコスト7なので【時空を歪める者シュレーゲル】より1ターン早く展開できること、【流氷の大陸】【幻影王ルドルフ】などでいきなり中央に置かずとも即座に恩恵を享受しやすいこと、それによって【メロー・カード】(Ⅲ-2)などの影響を受けにくいことなども優れた点でしょう。時には、長期戦になる場合(【流氷の大陸】デッキを使った場合の多くはそうですが)にはその効果で相手のデッキを削って勝利に近づくこともできます。

 その他によく採用されているカードとして、【無限凍結】(III-2)があげられます。
 相手プランゾーンがあるときでないと使用できないとはいえ、数少ないプランゾーン効果やそれによる合成に対策できるカードですし、相手がビートダウンユニットデッキならプランゾーンを作らないことはほとんど無いことから、使用タイミングは思いの外多いです。【流氷の大陸】デッキと対戦する場合には心にとめておいた方がよいでしょう。

★流氷デッキのバリエーション~人の数だけ流氷~
 さて、基本戦略や最近の傾向が前項で述べたとおりですが、その中でもバリエーションはあります。
 いくつかピックアップしてみましょう。


●杉原栄次の「青黒【流氷の大陸】デッキ」(ジャンプ中島店…4/5)
http://dimension-zero.com/dpa/report/gpx9/gpx9_local_33_03.html

 タッチで赤を入れるパターンです。この杉原氏のデッキでは【ステルス・スナイパー】のみ入っていますが、【カオスヘッド・ドラゴン】(Ⅱ-1)など併せて入っていることが多いでしょう。ですが、今は【精霊の迷い家】(Ⅲ-1)が流行ですので【カオスヘッド・ドラゴン】の火力は効果が薄いかもしれません。


●竹間大祐の「青黒白【流氷の大陸】デッキ」(マナソース2001鳥取店…5/18)
http://dimension-zero.com/dpa/report/gpx9/gpx9_local_31_02.html
 白をタッチしたタイプ。
 竹間氏のデッキではストラテジー封じの【犬闘士チワワ】(Ⅱ-1)やフィニッシャーとなる【犬闘士ケルベロス】(Ⅱ-1)、制限ながら長期戦の優位を約束する【花束を捧げる乙女】(Ⅰ-4)が採用されています。
 【犬闘士ケルベロス】が入ると、【時空を歪める者シュレーゲル】とも相性の良い【クラーケン・クラッシュ】(I-3)をセットで採用する形もオススメ。【クラーケン・クラッシュ】で【犬闘士ケルベロス】や【時空を歪める者シュレーゲル】を投げつければ一枚で2体を除去したり、スマッシュやベースを破壊しつつ相手ユニットを迎撃できたりします。早いターンに大型ユニットが手札に引いても生かせるなどのメリットもあります。


●家治徹の「青黒コントロールデッキ」(古本生活…3/29)
http://dimension-zero.com/dpa/report/gpx9/gpx9_local_19_03.html

 俗に天才流氷とも呼ばれるタイプです。あえてベースを搭載せず純粋な青黒のコントロールデッキとして構築することでよりコントロール要素を高めています。ビートダウンデッキ流行の今、カウンターデッキとしてピッタリのデッキですね。相手が【流氷の大陸】デッキと読み違う可能性から奇襲要素もあり。「天才流氷」についてはMark氏のDimension walkerコラムにありますので、是非ご一読を。
(参考記事)「赤黒青コントロール「天才流氷」」(Dimension walker
http://www6.ocn.ne.jp/~d_walker/column/008.html


★大本命の青黒流氷&赤緑

 といった感じで、赤緑ビートと対抗的な位置にある、現環境の青黒【流氷の大陸】デッキについて駆け足ですがお話しました。これらは予選結果が示すように非常に人気のデッキタイプであり、デッキのポテンシャルは並のト-ナメントデッキより頭2つ位飛び抜けています。かといってこれらのデッキの一騎打ちかというと、色がほとんどかぶっていないため、2デッキ制のグランプリでは両方使用することもできてしまうのです。
 実際、赤緑ビートと青黒流氷デッキ。この2つに打ち勝てることがグランプリ本戦で勝ち上がる条件といっても過言ではないでしょう。実際にはそのなかで種族デッキなどのバリエーションもあるのですから、なかなか仮想的を絞りきれるものではありません。
 
  というわけで、今回は終了の時間となりました。次回は環境へのカウンターデッキを感挙げたいと思います。
 それではまた来週の更新で。ごきげんよう~
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GP9メタゲーム考-赤緑デッキ考察

2008-05-21 | 環境デッキ考察
こんばんは! 毎週水曜日は「ディメンション・ウェンズデー」の更新です!
このホームページ「ディメンション・ウェンズデー」は賞金制TCG「ディメンション・ゼロ」カードゲームの攻略ホームページです。

 あらためまして、こんにちは。「ディメンション・ウェンズデー」管理人の千里夜行です。
毎週末あつい戦いが行われているグランプリ-9-予選シーズンも残すところあと2週。真っ只中! 参加権獲得を目指す方はもちろん、本戦参加権を持っている方もデッキ調整に余念がないことと思います。
 予選の詳しい概要・日程などは公式サイトをご参照ください。

●グランプリ案内ページ(ディメンション・ゼロ プレイヤーズアソシエーション オフィシャルホームページ
http://dimension-zero.com/dpa/grandprix/top.html


 さて、今週からグランプリ9むけて、オフィシャルで紹介されている予選優勝デッキを参考に、メタゲーム考として主要デッキの考察をやっていきたいと思います。
 
 オフィシャルサイトの予選レポートを見ると一目瞭然ですが、予選優勝デッキの色組み合わせ別ではダントツ人気の赤緑。今回は、その中で主なデッキタイプである「迷い家ビート」「フェアリー・コロボックル」「ゲルボックル」デッキについてお話したいと思います。


★赤緑迷い家ビート~トップメタを走り続ける強力ビート~

 サードセンチュリーに入ってからメタの一角を占め続けている「迷い家ビート」。緑・赤緑の優秀ユニットを中心に【精霊の迷い家】【スカラベマスター】を組み込んだデッキで、もう主な構成は皆さんご存じだと思いますので、Ⅲ-3「敵陣を貫く疾風」導入と共に主戦力であった【ニトロ・カタパルト】(Ⅱ-2)がシーズン制限されてからの構成についてお話しましょう。

・武井孝充の「赤緑迷い家ビート」(ホビーステーション岡山運動公園店)
http://dimension-zero.com/dpa/report/gpx9/gpx9_local_33_05.html


 基本構成は変わらないものの【ニトロ・カタパルト】のシーズン制限により爆発力は若干落ちたに思われる「迷い家ビート」ですが、「敵陣を貫く疾風」の新カードによって戦力は補強されています。
・ 【スカルライカン】(Ⅲ-3)
  3コスト5000と、同じ特殊能力を持つ【象砲手バルカン】(Ⅰ-1・Ⅱ-1・Ⅲ-1)よりパワーが劣る代わりにコストが軽く、攻撃の速度を高めてくれます。【象砲手バルカン】は確かに頑丈です。ですが、もしもパワー5000と6000とで盤面での生き残りやすさがさほど変わらないならコストのより軽い方を選ぶべきです。両方を投入するか、【スカルライカン】のみでデッキそのものを軽量化してスピードアップを計るか、使いやすさと仮想敵(メタデッキ)から判断しましょう。
・ 【スカルジャイアント】(Ⅲ-3)
  自身がエネルギーゾーンにある時に自分のユニットを2体廃棄することでいきなりバトルスペースに現れる疑似合成とも言うべき能力を持っています。もちろんエネルギーゾーンにある状態で使用しますからバレバレなのですが、それがかえって相手にとっては嫌らしかったりします。ユニットを迎撃すれば【スカルライカン】の餌に、かといって迎撃されなければそのまま攻撃されてしまいます。また、この能力の起動は従来の合成能力などに比べて非常に妨害しにくいのも○。
・ 【変炎獣ゲルトロール】(Ⅲ-3)
  上記のデッキに採用されていませんが、これも良いカード。メインフェイズ開始時にスマッシュをうけることで前方への移動コストを0にできる能力が本当に強力で、攻撃とユニット展開の併用や、各種隊列召還とも非常に相性が良い。この効果で受けるスマッシュはフリーズ状態で置かれるのですぐには恩恵がないものの、エネルギー加速になるのも嬉しい。
 
 そして、懸念される【ニトロ・カタパルト】の制限による攻撃力の低下ですが。元来赤と緑には後詰めの為のカードが大量にあるので、【ニトロ・カタパルト】と同等とは言いませんが他のカードでも充分に補えましょう。
 例えば上記の武井氏のデッキには【怒りの鉄拳】(II-1)が投入されています。ユニットをリリースさせると共に、条件付きですがスマッシュも上げることができます。先述の【スカルジャイアント】とのシナジーもナイスで、「自分のターンに【スカルジャイアント】能力で登場→【怒りの鉄拳】使ってリリース&スマッシュ3で突撃!」なんて事も可能ですよ。
 他にも【誇りある反乱者】(III-2)や、セカンドセンチュリー以前からもお馴染み【生命の門】(I-1)【緑の獣王の門】(II-1)を使うのも良いですね。特に【緑の獣王の門】はスマッシュを自分で受けて加速する緑ビートに非常に噛み合うお奨めのフィニッシュカードです。

 そんなカンジで、【ニトロ・カタパルト】の制限も何のその。現在も前回のグランプリ同様トップメタの一角に違いないでしょう。その癖、隊列召還ユニットや【妖魔の勇者】(II-1)など人によって投入カードが色々異なるので、仮想敵として警戒するのも割と大変です。


★赤緑フェアリー・コロボックルデッキ~強化され続ける種族デッキの筆頭~
 サードセンチュリーになってから人気のトーナメントデッキである赤緑のフェアリー・コロボックルデッキ。
 このデッキの真価は【ファンシーカット・ムーンストーン】(Ⅲ-1)の合成によるエネルギー加速の上で発揮されます。それにより、強力ながらコスト色の縛りの厳しい各種【ファンシーカット・~】を並び立て、【小妖精の花園】や【マントルを漂う遺跡】、あるいは【スカラベマスター】&【精霊の迷い家】によるバックアップを受けてのビートダウンが基本的な戦略でしょう。また8コスト以上の大型ユニットを暴れさせて相手を蹂躙したりするバリエージョンもあり、やりたい放題ですな。赤緑の特性上、とどめは「迷い家ビート」と同じニトロに頼ることもありましたが、「迷い家ビート」の項でも話したとおり赤緑ではそのあたりに不自由はしないでしょう。
 
・松前和希の「赤緑フェアリー・コロボックルデッキ」(カード&グッズのおみせ おたからや)
http://dimension-zero.com/dpa/report/gpx9/gpx9_local_34_02.html

「敵陣を貫く疾風」によってもたらされたカードをいくつか紹介しましょう。
・ 【ファンシーカット・アイオライト】
  種族限定でプレイに限るけど呼声能力。もちろん強力。展開の助けにも合成の素材にもバッチリ。
・ 【ファンシーカット・トルマリン】
  4コスト5000とパワーは並ながら、プランからのプレイか合成でスクエアに置かれたときに相手ユニットに3000(共鳴なら6000)ダメージを与えます。火力としては【ステルス・スナイパー】(Ⅰ-4)よりも使いにくいのですが、【変身の魔法】(Ⅲ-1)を使用したときの選択肢が増えたのも良い。
・ 【バズーカを放つフェアリー】
  プレイして置いただけで相手ユニット1体に4000ダメージ(共鳴なら7000!)を与えます。同じラインのユニットにしか飛ばないのはバズーカが直線武器だからでしょうか。
 ともかくも、敵軍エリアにこもったユニットも破壊できるはありがたい。【犬闘士チワワ】などのしばしばやっかいなユニットも一撃でクリアーできるし便利。プレイした後はビートダウンするも良し、合成してしまうのも良しですね。
・ 【蕗の葉コルコニ】
  ユニット限定の【幸せはすぐ近くにある】(Ⅱ-1)内蔵ユニット。実質5コストでプレイできる2スマッシュユニットで、プランゾーン効果やエネルギーゾーン効果を持つ各種ユニットとの相性もバッチリ。あくまでサポートユニットですが、ギミックの仕込み甲斐のある能力。フェアリー・コロボックルデッキ以外でも活躍できそう。
 

  フェアリー・コロボックルデッキは、ほとんどの場合【ファンシーカット・ムーンストーン】の合成効果の活用を前提に組まれている、いわばコンボデッキです。逆に合成するまでの時間がかかりすぎると相手への対処もままならずに撃沈することもしばしば。使う場合も使われる場合もそのあたりが勝敗の鍵をにぎります。とはいえ、その爆発力は折り紙付きだし、今回加わった各種カードは火力内蔵ユニットもあるので、そのあたりをカバーしてくれる。トップにはなれなくても常に警戒を怠れない仮想敵の一つでしょう。



★赤緑ゲルボックルデッキ~すっかり定着した現在のアメーバデッキ~
 アメーバデッキといえばすっかり代名詞となってしまった【変炎獣ゲルボックル】。【生命を育む未来】(I-1)や【幸せはすぐ近くにある】(II-1)で積極的に合成し、加速するエネルギーでユニット展開。【変幻獣バブルライカン】(I-4)【変幻獣バブルドリアード】(II-1)の援護を受けた各種アメーバを中心に盤面を制圧するのが基本。

・岡西達也の「赤緑ゲルボックルデッキ」(もくもくらんど緑橋店)
http://dimension-zero.com/dpa/report/gpx9/gpx9_local_29_09.html

【幸せはすぐ近くにある】などは合成するだけでなく。必要に応じて投入されている【ステルス・スナイパー】(Ⅰ-4)や【爆砕の魔炎バーン】(Ⅰ-2、Ⅱ-1、Ⅲ-1)を使用できる疑似サーチカードでもあります。
 岡西氏のデッキでは、デッキパワーを重視した【妖魔の勇者】(II-1)や、【スカラベマスター】&【精霊の迷い家】が投入されています。
「敵陣を貫く疾風」では「迷い家ビート」の項でも触れた【変炎獣ゲルトロール】なども加わり、GP8環境より安定したデッキになってきているといえましょう。


★トーナメントでの赤緑軍団へ
今回ピックアップした3種のデッキに実際に対戦するとしたとき、何に対策するでしょうか。
 「迷い家ビート」に対しては、相手の攻撃をいかにかわし反撃に転じるか、です。
【精霊の迷い家】は確かに強力ですが、「迷い家ビート」の真価は、【兎娘キューティ・バニー】【象砲手バルカン】【変炎獣ゲルハーピー】彼らによるエネルギー加速とそれによるとぎれることのない波状攻撃にあります。これを回避し、あるいはより大きなユニットで押し返すなどして、攻撃の主導権を奪うことができれば、おのずと有利に場を運べるでしょう。

 「フェアリー・コロボックル」は、一度合成されてエネルギー差がついてしまうとそれにより自然と盤面のアドバンテージを奪われて敗北へ真っ逆さまになることが多い。その場合は対「迷い家ビート」と同様相手の攻勢を凌ぎ、反撃に転じることに全力をつくすことになるでしょう。あるいはその前に相手に致命傷(スマッシュ)を与えて追い込んでおくか。

 「【変炎獣ゲルボックル】デッキは、【ゲルボックル】の強力さが真っ先に目に入りますが、その本質は従来のアメーバデッキと差ほど変わっていません。つまり、「エネルギー加速し【変幻獣バブルライカン】【変幻獣バブルドリアード】といったシステムユニットの援護を受けた他のアメーバユニットで勝利する」
 ですから、もし対処するとすれば無理に合成を防ぐことではなく、登場した【変炎獣ゲルボックル】自体の対処や、エネルギー加速後の相手のビートダウンをしのぐことを主眼にデッキを組む方が勝率は上がると思います。実際、早いターンの【変炎獣ゲルボックル】の合成を防ぐのは難しいのです。


 さて、ここまでは赤緑の攻勢に対処して反撃に転じるのが対処することだとお話しましたが、もう一つ処方箋があります。それは相手以上の速度で攻撃してさっさを相手を打ち倒すことです。
 特に、「フェアリー・コロボックルデッキ」や「【変炎獣ゲルボックル】デッキ」には有効な戦略です。爆発的エネルギー加速に気を取られがちですが、いずれのデッキも決して早いとはいえない、いわばコンボデッキに近い構築です。そこをつけ込めば迅速に勝利することも可能でしょう。
 昨今の赤単ビートの人気は、GP8での山田式赤単色デッキの活躍もさることながら、環境に対して生きたデッキだからなのかもしれませんね。

  
 というわけで、今回は終了の時間となりました。次回はメタゲーム考の続きを行いたいと思います。
それではまた来週の更新で。ごきげんよう~

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