【地変】今回の四川大地震はM7.0で死者は150人以上という。<四川省地震局工程研究院の周栄軍(ジョウ・ロンジュン)院長は、四川省雅安市蘆山県で同日午前8時2分(日本時間同9時2分)に発生したマグニチュード(M)7.0の地震について、「単独で発生したものであり、08年5月に起きた四川大地震の余震ではない」との見方を示した。>
と「レコードチャイナ」は伝えている。http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=71538
前回は日本から救援隊が行ったが、今回は中国政府が自力で対処してもらいたい。義援金を拠出する日本人も少ないだろう。
ところで「SAPIO」5月号が「富士山のマグマ溜まりの位置が地表数キロまで上昇しており、噴火が近い」と報じている。
<有史以来、富士山は噴火を繰り返してきた。最後に噴火したのは1707年の宝永噴火。以来300年以上、地下に巨大エネルギーをため込んできた。いつ噴火してもおかしくない状態だったが、東日本大震災が引き金を引いたといえる。
地震と火山の噴火は、どちらも地殻を覆う硬い岩盤であるプレートの移動によって起こる。火山の下にはマグマが滞留しているマグマだまりがある。プレートが移動してこれが圧力を受けると、上昇して地表に溢れ出る。これが噴火である。
マグマだまりの位置は液体を伝わる低周波地震を観測することで分かる。以前は低周波地震の震源は地下10数Kmから20Kmあたりだったが、東日本大震災後は地下数Kmのところまで上がってきている。いよいよ噴火のカウントダウンが始まったとみていい。
富士山が噴火すると、どんな事態になるのか。8000年から1万年ほど前には山梨県大月市や駿河湾まで達する大規模な溶岩流出があったことが分かっている。864年の貞観噴火では北西斜面から溶岩が流出し、青木ヶ原樹海や西湖、精進湖が形成された。>
という。
解説している「海洋地震学者 木村正昭」氏がどういう人かは知らない。この間テレビで、日本各地の地震について東大地震研の「専門家」が「フィリピン海プレート、太平洋プレート、南海トラフ、ユーラシアプレートの境界で起こっており、何百万年に1回の偶然だ」と解説していたが、「変な論理だな」と思った。確率論的にきわめて稀な事象が立て続けに発生した場合は、関連ありと見て調査するのが科学の常識である。
心理学者のカール・ユングはたまたまある人のことを思い出していたら、電話がかかってきたとか、寝ていて後頭部に痛みを覚えて起きたら、その時刻に自分が治療中の患者(ユングは精神科医)がピストルで頭を撃って自殺していたとか、「意味のある偶然」をいくつか体験して、これを「シンクロニシティ」(共時性)と呼んだ。これは因果関係が証明されない神秘主義(オカルト)である。
他方、グッドイヤー社のナイアガラ・タイヤ工場で、肝臓血管肉腫の患者が労働者に3例立て続けに発生した。通常は何万人に1人しか発生しない稀ながんだ。これは「偶然の一致ではない」と考えた産業医が会社に報告し、会社が州政府に届け出たところから、PVC(ポリヴィニールクロライド:塩化ビニール)の発がん性が明るみにでた。今日本で問題になっている、印刷所が使用する塩化プロパンと胆管癌との関係も同様である。これも産業医大の医師が疫学的に「高率すぎる」と指摘したから明るみにでた。これらは「因果関係が存在しうる偶然の一致」である。つまり「必然の集合」としての偶然だ。
地震がプレート運動により起こるのは必然であり、それがいつどこで起こるかは偶然に左右される。その偶然が時期的、場所的に集積すると「因果関係の束」がありはしないか、と考えるのが科学の立場である。
超大陸パンゲアが分裂を始めたのが2億年前、インド亜大陸がユーラシア大陸に衝突したのが、4000万年前でこれは今も、年速5センチの速さで北東に移動している。ヒマラヤは高くなり、その歪みが四川盆地にもたらされ、これが二度にわたる四川大地震を引き起こした。
「産経」4/21の解説によると、四川盆地の西に「龍門山断層」帯という南東部から斜めに北東に向かう大断層があり、ヒマラヤ山脈移動に伴うチベット高原の東への圧迫により、地殻が固い中国東部との間で圧縮され、圧縮力を上に逃すため「逆断層」が生じる。この発生場所が前回の四川地震の震源とは別の場所(南西に離れている)のが、「余震ではない」とする根拠のようだ。
するとわずか5年間のうちにインド=オーストラリア・プレートの移動が、M 7.0の地震を発生させるだけの地殻の歪みをもたらしたことになる。この歪みがさらに東に波及して、ユーラシアプレートの東北端に及ぶことはありえることだと思う。そうなると日本にも影響が出るのではないか。
上記のテレビに出て来た「専門家」は、「産経」記事にコメントしている、東大地震研の加藤という教授ではなかったかと記憶する。本当に日本の群発地震と四川地震は無関係なのだろうか?
この間、数々の活断層を発見した広大の中田高名誉教授のご意見をぜひお聞かせ願いたいものだ。
四川省の雅安市の被災建物を撮影した「産経」のロイター配信写真と「中国」の新華社=共同配信の配信写真を比べて、「同じ場所をほぼ同一の時刻に、ほぼ同位置の空中から撮影したもの」とわかった。カメラアングルは30mくらいしか移動していない。元は同一撮影者に由来する写真と見られる。
理由は
(添付)に示すように、右向きに止まっているトラックの荷台にいる、赤いジャンパー着た男が移動していない点にある。そのトラックの前方10メートル位の道路脇にいる赤いジャンパーの男も動いていない。道路手前にあるオートバイ2台も、動いていない。
配信ルートが違うのに、どうして同じ写真が別のクレジットで載ったのかはわからない。
むしろ驚くのは、建物が「鉄筋コンクリート」でなく、「木骨コンクリート」だということだ。上の写真の右側の建物は屋根が崩壊し、木骨が剥き出しになっている。下の写真はアップなので、それがよりはっきりと見える。
こんな建物ではM 7.0でなくても、倒壊するだろう。
と「レコードチャイナ」は伝えている。http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=71538
前回は日本から救援隊が行ったが、今回は中国政府が自力で対処してもらいたい。義援金を拠出する日本人も少ないだろう。
ところで「SAPIO」5月号が「富士山のマグマ溜まりの位置が地表数キロまで上昇しており、噴火が近い」と報じている。
<有史以来、富士山は噴火を繰り返してきた。最後に噴火したのは1707年の宝永噴火。以来300年以上、地下に巨大エネルギーをため込んできた。いつ噴火してもおかしくない状態だったが、東日本大震災が引き金を引いたといえる。
地震と火山の噴火は、どちらも地殻を覆う硬い岩盤であるプレートの移動によって起こる。火山の下にはマグマが滞留しているマグマだまりがある。プレートが移動してこれが圧力を受けると、上昇して地表に溢れ出る。これが噴火である。
マグマだまりの位置は液体を伝わる低周波地震を観測することで分かる。以前は低周波地震の震源は地下10数Kmから20Kmあたりだったが、東日本大震災後は地下数Kmのところまで上がってきている。いよいよ噴火のカウントダウンが始まったとみていい。
富士山が噴火すると、どんな事態になるのか。8000年から1万年ほど前には山梨県大月市や駿河湾まで達する大規模な溶岩流出があったことが分かっている。864年の貞観噴火では北西斜面から溶岩が流出し、青木ヶ原樹海や西湖、精進湖が形成された。>
という。
解説している「海洋地震学者 木村正昭」氏がどういう人かは知らない。この間テレビで、日本各地の地震について東大地震研の「専門家」が「フィリピン海プレート、太平洋プレート、南海トラフ、ユーラシアプレートの境界で起こっており、何百万年に1回の偶然だ」と解説していたが、「変な論理だな」と思った。確率論的にきわめて稀な事象が立て続けに発生した場合は、関連ありと見て調査するのが科学の常識である。
心理学者のカール・ユングはたまたまある人のことを思い出していたら、電話がかかってきたとか、寝ていて後頭部に痛みを覚えて起きたら、その時刻に自分が治療中の患者(ユングは精神科医)がピストルで頭を撃って自殺していたとか、「意味のある偶然」をいくつか体験して、これを「シンクロニシティ」(共時性)と呼んだ。これは因果関係が証明されない神秘主義(オカルト)である。
他方、グッドイヤー社のナイアガラ・タイヤ工場で、肝臓血管肉腫の患者が労働者に3例立て続けに発生した。通常は何万人に1人しか発生しない稀ながんだ。これは「偶然の一致ではない」と考えた産業医が会社に報告し、会社が州政府に届け出たところから、PVC(ポリヴィニールクロライド:塩化ビニール)の発がん性が明るみにでた。今日本で問題になっている、印刷所が使用する塩化プロパンと胆管癌との関係も同様である。これも産業医大の医師が疫学的に「高率すぎる」と指摘したから明るみにでた。これらは「因果関係が存在しうる偶然の一致」である。つまり「必然の集合」としての偶然だ。
地震がプレート運動により起こるのは必然であり、それがいつどこで起こるかは偶然に左右される。その偶然が時期的、場所的に集積すると「因果関係の束」がありはしないか、と考えるのが科学の立場である。
超大陸パンゲアが分裂を始めたのが2億年前、インド亜大陸がユーラシア大陸に衝突したのが、4000万年前でこれは今も、年速5センチの速さで北東に移動している。ヒマラヤは高くなり、その歪みが四川盆地にもたらされ、これが二度にわたる四川大地震を引き起こした。
「産経」4/21の解説によると、四川盆地の西に「龍門山断層」帯という南東部から斜めに北東に向かう大断層があり、ヒマラヤ山脈移動に伴うチベット高原の東への圧迫により、地殻が固い中国東部との間で圧縮され、圧縮力を上に逃すため「逆断層」が生じる。この発生場所が前回の四川地震の震源とは別の場所(南西に離れている)のが、「余震ではない」とする根拠のようだ。
するとわずか5年間のうちにインド=オーストラリア・プレートの移動が、M 7.0の地震を発生させるだけの地殻の歪みをもたらしたことになる。この歪みがさらに東に波及して、ユーラシアプレートの東北端に及ぶことはありえることだと思う。そうなると日本にも影響が出るのではないか。
上記のテレビに出て来た「専門家」は、「産経」記事にコメントしている、東大地震研の加藤という教授ではなかったかと記憶する。本当に日本の群発地震と四川地震は無関係なのだろうか?
この間、数々の活断層を発見した広大の中田高名誉教授のご意見をぜひお聞かせ願いたいものだ。
四川省の雅安市の被災建物を撮影した「産経」のロイター配信写真と「中国」の新華社=共同配信の配信写真を比べて、「同じ場所をほぼ同一の時刻に、ほぼ同位置の空中から撮影したもの」とわかった。カメラアングルは30mくらいしか移動していない。元は同一撮影者に由来する写真と見られる。
理由は

配信ルートが違うのに、どうして同じ写真が別のクレジットで載ったのかはわからない。
むしろ驚くのは、建物が「鉄筋コンクリート」でなく、「木骨コンクリート」だということだ。上の写真の右側の建物は屋根が崩壊し、木骨が剥き出しになっている。下の写真はアップなので、それがよりはっきりと見える。
こんな建物ではM 7.0でなくても、倒壊するだろう。
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