本日の晩酌 -陸奥八仙-

旅先で酒を買うということになると、都会にも出回る地酒には自ずと触手が伸びにくくなります。かような観点からすると、「陸奥八仙」は最も手を出しづらい銘柄の一つで、呑み屋はともかく酒販店でこの酒を選んだことは一度もありませんでした。それが今回、節を曲げて手を出したのは、都会の酒販店では見かけない珍しいラベルの酒だったからです。
赤地のラベルに"∞"の文字をあしらった酒はその名も「無限」といい、わずか数店の特約店にしか出回らない限定品だといいます。その希少性とは裏腹に、生酒の香りが引き立つ味わいはありがちな「純米吟醸生」といった感があり、よい酒には違いないとしても、自分の好みには今一つ噛み合いません。とはいえ、"∞"の文字を立てれば"8"となり、さらには「八」「八戸」「八仙」にも通じます。末広がりで果てしなく、なおかつ希少な品となれば、縁起物にはもってこいではないでしょうか。

★陸奥八仙 純米吟醸生原酒「無限」
八戸酒造(青森県八戸市)
原料米 ふくちこがね
精米歩合 55%
アルコール分 18度
青森県八戸市 八食センターにて購入