清水の街に戻りました。二軒目は毎度おなじみ「新生丸」を訪ねます。馬鹿の一つ覚えといわれようと、この店で呑むことが旅の主たる目的の一つなのですからそれでよいのです。
★新生丸
静岡県静岡市清水区巴町10-29
054-352-3851
1600PM-2200PM(日祝日定休)
正雪・英君
お通し(生しらす・くらげ)
刺盛り
エイヒレ・ながらみ(おごり)
★新生丸
静岡県静岡市清水区巴町10-29
054-352-3851
1600PM-2200PM(日祝日定休)
正雪・英君
お通し(生しらす・くらげ)
刺盛り
エイヒレ・ながらみ(おごり)
静鉄の電車で清水へ移動します。二両編成の小さな電車が、JRが4駅で結ぶ区間を三倍近い14駅に停まりつつ乗客を降ろして行きます。この区間では、今や一般人にとっては区別もされなくなった「列車」「電車」という二つの役割が明確に分かれており、この電車は紛れもなく後者に属します。地方私鉄が疲弊しきった今、こんな路線もある意味貴重な存在なのかもしれません。
幼い頃写真で眺めたステンレスカーは十年一日のごとく変わらず健在です。当時は斬新に見えたこの電車、今は見た目の面でも乗り心地の面でも明らかに旧世代の車両といった感があります。なにしろ自分と同い年なのですから当然のことでしょう。しかしこの古めかしさがよいのです。唸りを上げる直流電動機、車重を感じる乗り心地、扉間に三つ並んだ正方形の一枚窓、赤いビロードのシートモケットなど、当時は最先端に思えたものが、今は懐かしく感じられます。
幼い頃写真で眺めたステンレスカーは十年一日のごとく変わらず健在です。当時は斬新に見えたこの電車、今は見た目の面でも乗り心地の面でも明らかに旧世代の車両といった感があります。なにしろ自分と同い年なのですから当然のことでしょう。しかしこの古めかしさがよいのです。唸りを上げる直流電動機、車重を感じる乗り心地、扉間に三つ並んだ正方形の一枚窓、赤いビロードのシートモケットなど、当時は最先端に思えたものが、今は懐かしく感じられます。
二軒目は河岸を変えて清水で呑みますが、移動の前に新静岡のMOSを訪ねます。その名も「新静岡セノバ店」で、新装なった同名の駅ビルに最近開業した店舗です。しかしてその実態は完全なるフードコートでメニューも絞られ「ファクトリー」そのものです。施設の閉館前に早々と見切りで閉店してしまうファクトリーに対して、公式の閉店時間まで営業しているところに唯一MOSの良心を感じるものの、当然ながらそれ以外に見るべきものは特になし。フードコートに出店すること自体はともかくとして、こんな店が臆面もなくモスバーガーを名乗ることだけはやめてもらいたいものです。
★モスバーガー新静岡セノバ店
静岡県静岡市葵区鷹匠1-1-1
054-266-7327
1000AM-2000PM
★モスバーガー新静岡セノバ店
静岡県静岡市葵区鷹匠1-1-1
054-266-7327
1000AM-2000PM
予告通り、本日は清水と静岡を股にかけた居酒屋の黄金リレーを敢行することにしました。まずは清水に投宿し、荷物を置いて静岡まで移動します。
かつては青春18きっぷなどで何度となく行き来した静岡県内の東海道線も、旅の主たる交通機関がマイカーに代わったこの数年はすっかりご無沙汰となり、その頃走っていた国鉄形車両は根こそぎ置き換えられてしまいました。それを上回る車両に置き換わるなら何の異存もないのですが、そうはいかないのが現代の鉄道というもので、やってきたのは都会の通勤電車を4ドアから3ドアに変えただけという実につまらない電車です。かつて黒磯から青森まで悪名高き701系電車で移動する羽目に陥ったときには、何度乗り継いでも待ち構えているあの安普請の車両に対して大いに興ざめさせられました。それから10年近くの時を経て、サービス低下の流れは東海道筋にまで波及してしまったようです。東海道を列車で旅することはおそらくもうないでしょう…
かつては青春18きっぷなどで何度となく行き来した静岡県内の東海道線も、旅の主たる交通機関がマイカーに代わったこの数年はすっかりご無沙汰となり、その頃走っていた国鉄形車両は根こそぎ置き換えられてしまいました。それを上回る車両に置き換わるなら何の異存もないのですが、そうはいかないのが現代の鉄道というもので、やってきたのは都会の通勤電車を4ドアから3ドアに変えただけという実につまらない電車です。かつて黒磯から青森まで悪名高き701系電車で移動する羽目に陥ったときには、何度乗り継いでも待ち構えているあの安普請の車両に対して大いに興ざめさせられました。それから10年近くの時を経て、サービス低下の流れは東海道筋にまで波及してしまったようです。東海道を列車で旅することはおそらくもうないでしょう…
短い日が落ちたところで昼の部は早々に終了です。この後は清水の街に投宿してお待ちかねの酒場めぐりへ移行します。この分だと五時台という異例の早いスタートも夢ではありません。十分な時間が確保できたので、腹ごなしをかねて清水と静岡を股にかけたはしご酒というプランも視野に入ってきました。あまりに名高いしらすに桜えびなど、静岡の居酒屋には他県にない独自の「形」というものがあります。一年ぶりの再会が楽しみです(ニヤリ)
さらに戻って蒲原の宿場を再訪します。四時前だというのに日は今にも山の向こうに隠れそうです。弱い日差しがどこかもの悲しげです。
興津へ向かって峠を下り、そこから1号線を引き返して由比に戻りました。この後は日没まで時間の許す限り東海道の宿場町を見て回ります。
薩埵峠の展望台に着きました。由比からの道が土砂崩れで通行止めになっており、峠の反対側まで迂回を強いられるという誤算はあったものの、日陰になってしまった前回とは違ってよい眺めです。以前この場所から雪晴れの富士山を眺めたこともありますが、適度に雲をかぶった富士山もまた絵になります。初冬の日はことさらに短く、あと小一時間もすれば手前の景色が山影に隠れそうです。その様子を見届けてから麓に下りたいと思います。
由比の町に入りました。例によって漁港でお昼をとります。先月かき揚げをいただいてから間もないため、今回は釜揚げしらすと桜えびの「由比どんぶり」をいただきます。
★浜のかきあげや
静岡県静岡市清水区由比今宿字浜1068-2
0543-76-0001
1000AM-1500PM(休漁期間中月~木曜、漁期間中月曜定休)
由比どんぶり+桜えびみそ汁800円
★浜のかきあげや
静岡県静岡市清水区由比今宿字浜1068-2
0543-76-0001
1000AM-1500PM(休漁期間中月~木曜、漁期間中月曜定休)
由比どんぶり+桜えびみそ汁800円
僥倖です。富士の街に入ったところで思ったよりも早く雲が晴れてきました。晴れたり曇ったりだった富士山の頂も徐々に晴れつつあり、薩埵峠に上れば見事な景色が拝めるでしょう。時間稼ぎはここまでにして、これから由比の町まで直行します。
時間稼ぎをかねて岳南鉄道を再訪します。気温は12度、青空が広がる一方で、雲が多くてなかなか晴れないという、この一週間ほどありがちだった空模様になっています。西へ進む間に晴れてくれればそれはそれでよいのですが、この天気が続いて清水へあまりに早く着くようなら、静岡、焼津とそのまま駒を進めて、日が落ち次第そこで投宿という選択肢も考えたいと思います。
沼津まで順調に走ってきたのはよいものの、ここで一つ問題が生じています。想定の範囲内とはいえ、雲が多くて期待ほどの好天にはならず、特段やることが見当たらないということです。ここから清水までの距離がたかが40kmと少し、晴れていれば撮影と町歩きで軽く一日費やすあてはありますが、この天気ではどこへ行くにも中途半端です。しかも、見知らぬ土地ならともかく、沼津から清水にかけては快晴の時に訪ねたことがあるため、それを下回る条件でわざわざ再訪する気も起こりません。清水の呑み屋が開くのは早くて4時ですから、このままではさすがに時間をもてあましてしまいます。いっそのこと東海道をこのまま下って、先月返り討ちに遭った名古屋の大甚本店に再挑戦するという拡大志向も頭をもたげつつあります。さてこの先どうしましょうか…
東名を順調に走って沼津に着きました。漁港で朝食をいただきます。訪ねるのは月並みながら有名店の「丸天」です。直線のカウンターとテーブルが整然と並んだ店内には筆書きの短冊が所狭しと並べられ、カウンターの中では料理人が、客席では頭巾をかぶったおばちゃん達がきびきびと動き回って、朝から大衆酒場の活気を見るようです。焼津よりやや高めとはいえ2千円、3千円単位の高額な品はなく、価格設定は見た目に違わずいたって良心的。注文した定食には大ぶりな鱚が5尾もおごられ、おまけにあら汁もおかわり自由ときています。つられて丼飯を二杯も平らげてしまい、朝っぱらから満腹です。目が覚めるほどおいしいかというとそれほどはありませんが、漁港の食堂というのはそんなものです。漁港で食しているという臨場感と、価格を上回る満足感があれば必要にして十分、いやむしろそのために行くといっても過言ではありません。
唯一の難点は、同じく県内の大漁港である焼津に比べて一般客向けにかなり俗化しているところで、今日も土曜とあって店内は県外客で朝から混み合っており、若干興ざめしてしまいます。ただし、店を出る頃にはこれらの客もあらかた退けてほどよい混み具合になったので、開店めがけて来た客でたまたま混んでいたということなのでしょう。朝の開店直後に一瞬混み合うという点では、喜多方のラーメンのようなものなのかもしれません。混雑を避けたければ、開店から小一時間ほど間を置いて訪ねるのが正解といえそうです。
★魚河岸丸天 魚河岸店
静岡県沼津市千本港町114-1
055-963-0202
730AM-2045PM(LO)
めぎす天ぷら定食1050円
唯一の難点は、同じく県内の大漁港である焼津に比べて一般客向けにかなり俗化しているところで、今日も土曜とあって店内は県外客で朝から混み合っており、若干興ざめしてしまいます。ただし、店を出る頃にはこれらの客もあらかた退けてほどよい混み具合になったので、開店めがけて来た客でたまたま混んでいたということなのでしょう。朝の開店直後に一瞬混み合うという点では、喜多方のラーメンのようなものなのかもしれません。混雑を避けたければ、開店から小一時間ほど間を置いて訪ねるのが正解といえそうです。
★魚河岸丸天 魚河岸店
静岡県沼津市千本港町114-1
055-963-0202
730AM-2045PM(LO)
めぎす天ぷら定食1050円