昨日の私の観劇メモを読んだ友人が教えてくれました。
「産経新聞の夕刊で、愛之助さんの団七が絶讃されてたよ」。
彼女もその団七を観たいそうなのだけれど、今回は都合がつかないらしい。
もっと長期の公演だったらよかったのにね~。ほんとにこの舞台はね。
関西版だけかもしれないし、ネット上では読めないようですので、差し支えな
い程度に少しだけ。
産經新聞4月6日夕刊・9面・ステージ欄より
それはまぎれもなく、大坂の匂いあふれる団七であった。威勢のいい大阪弁、
肩で風切るいきがった身のこなし、片岡愛之助の若さあふれる肉体に閻魔大王
の刺青が映え、舞台に一気に大阪のむせかえるような夏の暑さがよみがえった。
・・・・・・(略)・・・・・・
出牢したばかりのむさ苦しい団七が髪結床へ入って、目の覚めるようないい男
に変身、愛之助は銀杏の柄の大胆な首抜きの浴衣がすっきり似合い、客席から
どよめきがわくほど。亀鶴の徳兵衛とのバランスもよく、2人の立て引きに勢
いがあり、留めに入ったお梶(片岡孝太郎)がしっかり締めた。
・・・・・・(略)・・・・・・
美しい殺しの見得の連続。高津宮の夏祭りのだんじり囃子が高揚感をかきたて、
暗闇に団七の真っ赤な下帯、青い刺青が映える。愛之助は躍動感のある動きの
中に舅を殺す苦悩が見え、凄惨な歌舞伎美を堪能させた。「悪い人でも舅は親、
親父どん、許してくだんせ」の血を吐くような述懐も効いた。・・・・・・
うんうん、まさに。
歌舞伎の観劇歴は本当に少ない私ですが、芝居好きの観劇体験として、おこが
ましくも言わせてもらえるなら、この愛之助さんは「きたきた!」という感じ。
年間にそう何度も味わうことのない、観客として立ち会えたことが嬉しい舞台
になりそう。(応援モードが入っているせいだけではなく。)
明日はもう最後。あと1回しかない団七をしっかり見届けてまいります。
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