Polepole Life new

びわ湖の湖南に在住。
亡きA.コッカーNOIRと山歩きを愛すシニアライフを綴ります。

Mrs.ゴンザレスのピクルス

2007-02-23 12:21:40 | たべもの




直伝の味は、不出来な生徒にはなかなか真似できない。
  今回ちょっとだけ、懐かしい味に近づけたかな。。。
 


 


材料   にんじん・ピーマン(軽く干して)
      植物油
      コリアンダーの種子・クミンシード・もうひとつ名称が・・・?
      アップルビネガー
      ターメリック・赤唐辛子・蜂蜜・砂糖・そのほかのもの・・・?
      

疲れたり、凹んだりした時に無性に食べたくなるもの。。。
このピクルスを教えてくれたMrs.ゴンザレスの料理が私にとって
そんなSoul Food。

彼女の家の娘夫婦が住むはずだった一角に、私は2年間暮らした。
その間、へたってベットに倒れこむような時には決まって、絶妙のタイミングで
コネクティングドアがノックされ、大きなトレーに食事やデザートを抱えた彼女が
現れた。
「お腹すいているはずよ。これたべなさい。」と。

何度目かの時、わたしは尋ねた。
「なぜ?おなかすいているのに、そのまま寝ちゃおうとしているのがわかるの?」
「疲れているって、見てたらわかるものなの。何もいわなくったってね。
 疲れているときは、誰だって作りたくなくなっちゃうでしょ。
 でも、そんな時ほどしっかり食べるひつようがあるの。」
そのために自分が用意してくれることをまるで当たり前のように彼女は答えた。
日本でも長く一人暮らしをしていたから、胸にこみ上げてくるものがあった。

トレーには干しブドウ入りのサフランライスやバターライス、お肉か魚のシチュー、
チャイかコーヒーに手作りの果物のコンポートや焼き菓子のデザートまで
手をかけたあたたかい食事が載せられていた。

ポルトガル系インド人の彼女の料理の味・歯ごたえ・香りは、表現できないほど複雑。
お陰で苦手の酢の物が好きになり、スパイスやハーブに開眼。
でも、正直にいうと歯が解けてしまいそうな、甘いケーキには閉口したっけ。

「あなたがここに居る間、今日から私がケニアのあなたのお母さんだから。
 なんでも、わからないことは聞いてね。困ったことは助けてあげる。」

社交辞令と受け止めて聞いていた出逢った時の言葉通りに、帰国までその優しさは
かわることがなく、ご夫婦で私がまるで本当の彼等の家族のように接してくれた。

時折、とても懐かしい。





コメント (2)
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