滋賀県立近代美術館で、開催されている
「志村ふくみの紬織りを楽しむ」 に出掛けた。
会場に入れるとまず、鮮やかに染められた絹糸のくりに目をうばわれる。
紬を織ることの仕事の大きな部分を植物から色をもらって
糸を染めることが占める。
と語る作家の色は、とても鮮やかでつよい凛とした色。
絹の光沢と、深みのある色の階調が、薄暗い会場に浮ぶように輝く。
一度の出会いで、忘れられなくなった「湖上夕照」との再会は嬉しかった。
紛れもなく琵琶湖に沈む夕日。恐ろしくなるほどの色と奥行きの空と
それを映した表面の下の深く暗い湖水。
今回、作品をみていて、不思議な感覚を感じた。観るほどに既視感が強くなる。
滋賀出身の作家として、常設展で馴染んでいるというだけではない。
今日、著書を調べていて偶然見つけた一文http://www.kahitsukan.or.jp/sim.htmlで、
もやが晴れた。
「パウル・クレー!」
すばらしい創造は共通する。
インタビューも、合間に入っていた作家の著書の抜粋も
この作品群を観た後の心に染み入った。
エッセイを読んでみようと思う。