ももママの心のblog

猫が大好き。有料老人ホームで生活相談員をしています。映画が好きだけど、なかなか見られません。

50歳の恋愛白書

2010-03-01 | 映画 か行
女性による女性のための映画。しかも、少々現状に疑問を感じながら生きている迷える中年女性が喜びそうな物語。微妙に地味な配役ながら、脇も硬くて心に残る一作。

2009年(上映2010年) アメリカ ヒューマン・ドラマ、ラブロマンス
2010年2月17日 ワーナーマイカル・シネマ・新百合ヶ丘
監督・原作 レベッカ・ミラー
出演 ロビン・ライト・ペン(ベオウルフ/呪われし勇者)、アラン・アーキン(リトル・ミス・サンシャイン、ゲットスマート)、キアヌ・リーブス(マリア・ベロ)、モニカ・ベルッチ(パッション、マレーナ他)、ジュリアン・ムーア(フォーガットン、めぐりあう時間たち、エデンより彼方に、他多数)、ブレイク・ライブリー、キアヌ・リーブス(地球が静止する日、イルマーレ、コンスタンティン他多数)、ウィノナ・ライダー(スター・トレック)
(プレビューは覚え書きのため、出演作品などは私が観たものに限る)

ピッパ・リーは(ロビン・ライト・ペン)50歳になる主婦。良妻賢母です。そして著名な作家である夫はかなり年上で、そろそろ引退を考えて高齢者ばかりが住むコミュニティに移り住んだ。理想的な2人の子どもの母親であり、妻であったピッパはここでも平和な毎日を過ごせるように思っていた。しかし、夫のハーブ(アラン・アーキン)と出会う前の彼女は現在の彼女からは想像もできない日々を送っていた。その荒れた生活から逃れるようにして得た幸せな結婚生活だったが、年下のクリス(キアヌ・リーブス)との出会いから・・・。

大作家アーサー・ミラーの娘、レベッカ・ミラーの小説を、映画化。レベッカ本人が監督も努めています。どうりでまったく知らなかったわけです。
主演の2人は若くないし(アランなんか、年配と言ってよいと思うし)、地味。若くて綺麗なブレイク・ライブリーはアメリカのドラマで注目中らしいけど、日本じゃ知られていません。舞台も高齢者のコミュニティ。こりゃすぐに見に行かないと打ち切りになるぞ~と、頑張って行って来ました。実は、密かにキアヌファンです。ww
さて、半引退の夫と違ってまだ年若い妻であるピッパを演じるロビンは、実年齢よりかなり年上を演じることになります。40代前半の彼女が50歳を・・・。若作りの良妻賢母という設定とはいえ、ちょっとキビしかったかな?でも、良い感じで年を取った中年女性という意味では、女優らしい華やかさがありすぎずかえってよかったかも。手堅い演技も好印象。
アラン・アーキンは何だって演じられちゃうから安心して組めますね。そして、お目当てのキアヌですが、こちらは実年齢がロビンより上で、36歳の役がちょっと気になりましたでも、東洋系の血が入っていると若く見える?陰のある今回の役、好みです。
何より、脇役が固くて豪華。モニカ・ベルッチ、ジュリアン・ムーア、ウィノナ・ライダーなど、主役が取れる顔ぶれです。見ごたえのある脇役に助けられ、主役の地味さをカバー。
何より、人生や結婚に迷いを感じて揺れるピッパに共感できる脚本に引きこまれます。舞台になった街も、レベッカの故郷とのことで愛情を込めて描かれているのが感じられました。誰もがうらやむピッパの日常ですが、人にはそれぞれ言えない過去があったり影があるのです。それを押し殺して生きてきたピッパがこれからどう生きるか・・・。余韻を残す終わり方も単純なハッピーエンドじゃ物足りない私にぴったり。正に大人の女性のための映画でした。
邦題が微妙なのが気になりましたが、お客さんを呼びたいがための作戦だったのでしょうか?若い人がこれを見ても理解できず、がっかりして帰るだけだと思うのですが・・・。


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