マンマ・ミーア！

芸達者なメリルが、またまたやってくれました。エーゲ海の小島で歌って踊ってはじけて！ABBAの音楽に合わせて作られたミュージカルの映画化なので、ストーリーは少々強引ですが、ノリでカバー。女性向け映画のため、レディース・デイに行ったら朝一番は並んでいる間に完売してしまいました。仕方ないので次の回に。しかし、こっちも完売でした。みなさん、ご注意あれ！

2009年（公開）　イギリス、アメリカ　ミュージカル、コメディ
2009年2月4日　ワーナーマイカル・シネマ・新百合ヶ丘
監督　フィリダ・ロイド
出演　メリル・ストリープ（プラダを着た悪魔、めぐりあう時間たち、母の眠り、マディソン郡の橋ほか多数）、ジュリー・ウォルターズ（ハリー・ポッターシリーズ、カレンダー・ガールズ、ステラン・スカルスガルト（パイレーツ・オブ・カリビアン）、コリン・ファース（真珠の耳飾の少女、ブリジット・ジョーンズの日記）、ドミニク・クーパー、ピアース・ブロスナン（007/ゴールデンアイ）、アマンダ・セイフライド
（出演作品などは私が観たものに限る）

ギリシャの小さな島・カロカイリ島はエーゲ海にある美しいリゾート。ここで小さなホテルを営むドナ（メリル・ストリープ）の娘、ソフィ（アマンダ・セイフライド）はスカイと明日結婚することになっていた。母の手ひとつで育てられた二十歳ソフィは、父を知らないが、ヴァージンロードを父にエスコートされて歩くのが夢なのだ。そこで母の若いときの日記を盗み見て、母の名で父親候補3人に結婚式の招待状を出したため、3人とも島に揃って到着したが・・・！


ギリシャの島の美しさ、ソフィのはじけるような笑顔。生き生きとしたソフィには、すっかり魅了されました。婚約者のスカイもイケメンです。女性たちの衣装も綺麗。そこへ30年前に青春のBGMとして聞いていたABBAがほとんど同じアレンジで次々と！私はABBAのファンじゃなかったけど、心をそそる旋律とゴージャスなアレンジで、あの4人が並んで歌っていた姿が脳裏に蘇りました。こんなにたくさんヒット曲があったのね～。今更ながら感心。そして、歌のうまさ、ハーモニーのよさだけでなく、心をつかむ歌詞と古びないソングライティング力に感心してしまいました。ABBA、偉大なり～。

そして、第一に特徴的なのはメリルのはじけっぷり。みなさん、彼女の実年齢を忘れましょう！二十歳の娘がいるってことは、いくつの時生んだのかとか、考えちゃ駄目です。そして、彼女がアップのときに隠しもしない首のしわとたるみは、見なかったことにしておきましょう。そしてこれは、ドナの友達二人に対しても同じこと。逆にあの年齢であそこまで動いて歌って踊って、終始ハイテンションですから、そこを見てあげなくちゃ。パワフルにはじけちゃってます。音楽でも、ファッションでも、平和運動でも、時代の最先端を作ってきた世代の人達です。アラ還（アラウンド還暦）になったって、パワーが落ちるわけありませんものね。

女手ひとつで子育てして、小さなホテルを切り盛りしてきた彼女は、実は自分の気持ちを抑えてきたのです。キュートな中年だったけど、愛する娘のために我慢していたのね。だけど、後半の人生は自分のために生きて良いのよね。それは、頑張ってきたからこそもらえるご褒美だと思います。そしてそれは、みんなが認めるところなのです。

ハリウッドの俳優さんたちの層の厚さを感じさせる（ほぼ）全員の芸達者振りに関心。歌、みんな、ウマいです！しかし、その中でピアースだけが・・・。しかも、エンドクレジットのところで男性3人がそろいの衣装でダンスも見せてくれますが（羞恥心かと思いました！）一番ハンサムだからセンターをとっているのに、「実はダンスも駄目」ってこっそり教えてくれちゃうピアースです。もう、こうなったら人柄良さそうだし、愛しているから、そんなだめだめなところもお茶目に思えて、すべて許しちゃおう！すっかりドナの気持ちになっちゃった私です。（爆）

紺碧のエーゲ海に浮かぶ美しい島で結婚式！それだけで十分に素敵なのに、登場人物の（中高年の）魅力的なこと！詳しく描写されていませんが、しわやたるみや、額の後退でそれぞれの人生の奮闘振りを押して知るべし！私もこんなアラ還になりたいです。17歳は輝いていて素敵だけど、後半の人生も輝かせよう！ABBAの音楽のおかげで気持ちは20歳。ウルウルしながらスクリーンを見てしまいました。ぜひとも女友達と見て欲しい映画です。特に40歳以上、必見です。