ももママの心のblog

猫が大好き。有料老人ホームで生活相談員をしています。映画が好きだけど、なかなか見られません。

ヒュー・グラント自らを語る(インサイド・アクターズ・スタジオ)

2008-03-30 | その他テレビ番組
BS2で放送しているこの番組については、前にも書いたことがありますが、ランダムに放送しているので、見落としてしまうことが多いのが残念。先日はヒュー・グラントがゲストでした。

(ジェニファ・コネリーとジョディ・フォスターの回については以下です)http://blog.goo.ne.jp/momocat7256/e/08b26f14c125af0e1b7d9f4276b2dd60

NHKのホームページはこちら。
http://www.nhk.or.jp/bscinema/actors_studio/

私にとってヒューは、「モーリス」で初めてその端整で上品な姿を見たけれど、その後しばらく経ってから「ラブコメの帝王」って感じで受け止めていました。わりと好きな俳優さんって感じ。出演作品の中で好きなのは「ノッテヒングヒルの恋人」と「アバウト・ア・ボーイ」です。この番組の録画が行われたのは2002年。「アバウト~」の試写が行われたくらいのタイミングだったらしいです。

さて、ヒューは最初からユーモアのある会話をインタビュアーのリプトン氏と交わします。生まれた土地、育った土地、両親のことについて触れたときに「母はボクが才媛の処女と結婚することを望んだが、崩れ去ったんだ」と言うとリプトン氏は「才媛の処女なら本校にもたくさんいるよ」と。観客席には学生がたくさんいるのです。そこでヒューはひとこと。「うわさとは違うんだね」と。爆笑でした。ヒューは売春婦といるところを逮捕されるなど、浮いたうわさもある人ですが、話の分かる人でもあるみたい。

イギリス人の彼は、オックスフォード大学をでています。専攻は?と聞かれ「英語を勉強したんだよ」と。一瞬観客は静かになります。外国人が勉強するならともかく・・・。彼は「冗談じゃなく、英文学を学んだんだ」と続けます。「カレッジは?」と聞かれ「ニューカレッジだよ。14世紀に作られたから新しくなかったけど」と。また、爆笑です。歴史の古いイギリスと歴史の浅いアメリカでは、新しい・古いの尺度がすごく違うと思いますしね~。

ヒューはハンサムで、ちょっと頼りない男を演じたら右に出るものいないと思いますが、こうやって話している彼を見ていると、彼がハンサムであることを忘れてしまいそうでした。自分でも、才能があるとしたら、コメディの才能だとも言っています。脚本を読み込み、実際つかうかどうかに関わらず、多くの書き込みをすることも話していたし、「リハーサルではうまく演じられるのに、カメラの前に立つとだめなんだ」とう熱心で繊細な姿勢も感じられました。特に、「脚本に忠実に3回ほど演じ、その後アレンジして何回かやるのが好き」とか「監督に"とても良いよ。でも、遊びもう一度やってみて”といわれて、初めて伸び伸びと演じられるんだ」と語る彼は、「自分の出た作品は見られない」とも言い、職人肌でナイーブな人なのだと感じました。軽妙洒脱なユーモアを感じると同時に、そんな側面も魅力的なのです。

また、彼は優しい人物でもあります。リプトン氏が「おいしい生活」での彼の役柄を「ウディ(監督・主演)は、あなたを自分より良い男に撮っていますよね」と言ったとき、リプトン氏は、「良い男だけど冴えない強盗未遂」と、続けたかったのでしょうが、ヒューは「ウディよりハンサム」という言葉に反応します。そしてリプトン氏に「あなたは女の子を口説いたことありますか?」と切り返すのです。ウディ・アレンは天才ですが、確かにハンサムではありません。風采は上がらないのです。だけど、ヒューは「自分はウディよりハンサム」と言われて、肯定しないのですね。リプトン氏は「くどきかた」について聞かれ、ちょっと戸惑いながらも「それは妻に聞いてくれ」とユーモアで返します。ヒューは「ボクは、奥さんと面識がないからわからない。」と言い、「ウディ?」と客席に向かって呼ぶのです。リプトン氏の奥さんは、はたして客席にいました。相当な美女です。知的でおしゃれな人。「妻は(ウディより)きれいかどうか分からないけど、そこにいるよ」と紹介され、ヒューは「ゴージャス!(美人だ)」と一言。「アイルランドと日本の・・・(たしか、そんなことを言っていました。ハーフなのでしょう。)」とリプトン氏が言うと「そそられるね~」と軽く返すヒューです。その間、観客は笑いの中にあり、ヒューの気配りのできる温かい人柄にますます惹かれて行くのでした。

今まで「ちょっと好きな俳優さん」だったヒューの素敵な人柄に、すっかり魅せられてしまった私です。2002年録画で、4年も前のインタビューなのが残念です。ヒュー・グラントが魅力的な人柄をスクリーンににじませ、良い作品にめぐり合って俳優として充実してくれることを願います。彼がでている映画は、どんどん見に行こうと思ったのでした。

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