ハンコック

ウィル・スミスが嫌われ者のスーパー・ヒーローに・・・。アメコミ原作の映画のヒットが続く中、原作なしのオリジナルのだめだめヒーローが登場。予告編でも十分楽しめることが予想できたけど～。

2008年　アメリカ　アクション、コメディ
2008年9月1日　ワーナーマイカル・シネマ・新百合ヶ丘
監督　ピーター・バーグ（大いなる陰謀、コラテラル）
出演　ウィル・スミス（アイ・アム・レジェンド、幸せのちから、最後の恋のはじめ方、アイ,ロボット）、シャーリーズ・セロン（ライフ・イズ・コメディ！ピーター・セラーズの愛し方、モンスターほか）、ジェイソン・ベイトマン（JUNO/ジュノ）
（出演作品などは私が観たものに限る）

ハンコック（ウィル・スミス）は酔っ払ってばかりで自堕落な生活をしているダメダメ男。しかし、そんな彼は空を飛べるし、スーパーパワーのある不死身からだの持ち主なのです。なので、事件が起きると出動しますが、やりすぎで市民に嫌われていました。下品で乱暴でどうしようもないのです。そんな中、踏み切りで危うく事故に会いそうになった広告マン・レイ（ジェイソン・ベイトマン）をいつもの乱暴なやり方で助けます。レイはお返しに、命の恩人のイメージアップ作戦を開始しますが・・・。

まったく、酔っ払いのチンピラ・ヒーローには困ったものです。飲んでいたのは何だろう？日本だって酔っ払いは嫌われますが、禁酒法があったくらいのお国柄なので、アメリカではお酒のみは忌み嫌われる存在です。私たちが思う以上に、市民たちに嫌われているというのがハンコックなのでしょう。酔っ払って空を飛ぶとあんなことになるのね。いや～、困る、困る。
一方レイは人柄は良いけどあんまりパッとしない広告マン。適当にハンサムで美人の奥さん・メアリー（シャーリーズ・セロン）がいるんだけど、実は先妻に死なれて子どもは先妻の子。ってわけで、それなりに訳あり人生なのね。
この美人の奥さんが実は・・・ってことになるのが強引だし（ネタバレ）、後半少々説明不足の感じもあるけど、92分のコンパクトな楽しめるコメディになっています。無愛想で酔っ払いのスーパー・ヒーローって設定がそもそも面白いですね。個人的には、レイがハンコックに「グッドジョブ」って言葉を教えるところが好きです。事件の現場にいる警官にそう言えと・・・。「ｇ・・・goooo・・・goooooood,・・・・gooooood jo・・・・・goooood jooob。Good job」ってすごく親切に手取り足取り指導してくれるんです。メアリーが好きになるのも分かる気がします。ハンコックが刑務所に入っている間のいくつかのエピソードも面白かったですね。ハンコックにYou Tubeを見せて「グリーン・ピース」は忘れないってレイが言うところや、乱暴なハンコックに怒った市民が「ニューヨークに行ってしまえ」と言う所もウケました。
ウィル・スミスはさすが。「アイ・アム・レジェンド」とも「幸せのちから」の時とも打って変わって、すねたような表情の下品なチンピラなのですが、なんとも憎めないのです。ちょっと離れた目がつぶらでかわいいのです。これも演技の力なのかな？ジェイソン・ベイトマンも「Juno」の時とは違う彼を見せてくれました。シャーリーズ・セロンはメイクのせいもあるけど、シーンによってかなり違う印象。役者さんってすごいなあと思いました。
とにかく、これは気楽に楽しめる一作になりましたね。