ももママの心のblog

猫が大好き。有料老人ホームで生活相談員をしています。映画が好きだけど、なかなか見られません。

真珠の耳飾りの少女

2005-08-07 | 映画 さ行
一般に「青いターバンの少女」で知られる絵画をめぐって描かれた原作の映画化。

2003年 イギリス・ルクセンブルグ 歴史ドラマ、ラブロマンス
2005年8月6日 VTR(WOWOW)
監督 ピーター・ウェバー
出演 スカーレット・ヨハンソン(モンタナの風に抱かれて、バーバー) コリン・ファース(ブリジット・ジョーンズの日記)

17世紀オランダ。貧しい家庭の少女グリート(スカーレット・ヨハンソン)は、画家フェルメール(コリン・ファース)の家で奉公することになった。画家夫婦は喧嘩ばかり。妻は次々と子どもの生むために家の中は騒々しいし、絵がなかなか出来上がらないために宝石を売って生活費にする事もある。そんな中、グリートの色彩感覚の才能に気がついたフェルメールは、彼女に絵の具の調合を手伝わせる。彼女はフェルメールに芸術的なインスピレーションを与え、いつしか言葉に出せぬ交流が生まれていた。彼の妻は、アトリエにこもりきりの彼女に嫉妬し、好色なパトロンも美しい彼女に目をつける。フェルメールはパトロンの依頼で彼女をモデルに絵を描くことになるが・・・。

フェルメールの、有名なこの絵画がどのような経緯で描かれたかは不明である。しかし、絵画を見ると、後ろを振り向きざまに美しい顔を見せるターバンの少女の服装は、どう見ても女中の貧しさ。それなのに、つややかに光る唇のそばには、高価な大粒の真珠の耳飾りが光っている。このギャップにヒントを得た原作から、色彩豊かに当時を描いた。
グリートを演じたスカーレット・ヨハンソンは、撮影当時弱冠17歳くらいと思われるが、セリフの少ない内的な演技を見事に演じきった。主人と女中という絶対的な上下関係と、許されない愛との狭間で揺れる若い娘の内面。オランダの街の暗い色彩で覆われた美術も、見事にその内面に調和している。
ピアスをあける場面は想像以上に官能的で、美しい。
原作・映画のもととなっている絵画を再現する場面があるが、本当にスカーレット・ヨハンソンがモデルにそっくりで驚くべきことと思った。キャスティング・メイクなどもあるだろうが、役になりきったスカーレットの力量にも拍手
文字さえ読めない少女グリードだが、芯の強さがあり、一人の女としてフェルメールと深いところで交わっている。指一本触れない関係なのに、次々と子どもを生む妻に激しく嫉妬されるだけの尋常ではない関係があったのである。あ~、昔の人は若くても大人だったかも・・・と思う


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
絵画的な美しさ (ももママ)
2005-08-09 08:58:12
らんさん

私もフェルメールは詳しくないです。でも、色彩・光線に気を使った映像でしたね。美しかった~



草月流のお稽古は、訳があってお休み中です。先生には不義理をして・・・
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TBありがとうございます! (らん)
2005-08-08 17:20:47
ももママさん、こんにちは。TBありがとうございました。この映画は、本当に綺麗だなぁと思いました。

私はあまり絵画とかって良く分からなくて、映画を見て、

この絵の存在を知りました。ももママさんのブログ、見ました。お花のお稽古をされていたんですネ!実は私も、草月流のお稽古をしていたんですよ今は私もお休みをしているのですが

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コメント、ありがとうです(2) (ももママ)
2005-08-08 00:11:10
pretty_kittenさん

フィクションとはいえ、あの絵にはなにか曰くがありそうです。モデルはどうして女中の服装で高価な耳飾りを?

そのモデルはその後どうなったの?

推理は膨らみますね~
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コメントありがとうです (ももママ)
2005-08-08 00:08:40
みみままさん

さすが読書家のみみままさんですね。映画も良いですが、原作がまたすごく良いらしいです。結末が違うとか・・・ですって!

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TBありがとうございました (pretty_kitten)
2005-08-07 23:05:48
ピアスの穴を開けるシーンよかったですね。

多分息を飲んで観ていたと思います。

少女の飛び抜けた色彩感覚にうらやましさを感じました。

その後彼女はどういう人生を送ったのでしょうね。
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映画化されていたんだ (みみまま)
2005-08-07 19:51:58
寄寓にも

昨日図書館でこのタイトルの本を見て

心を惹かれつつ、他の本を借りて帰ったのでした。

映画化された話だったのですね。

フェルメールかあ。

絵にも記憶が。

今度借りようかな。
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