花遍路

山登りの徒然にとりためた写真をご覧ください。

花遍路 四国巡礼の旅15

2008-03-31 06:13:03 | Weblog
南国四国といえども西伊予地域の冬場は、雪が結構舞うようです。春先に歩いた三回いずれも雪に出会っています。最初は久万高原で素晴らしい霧氷と雪空に、二回目の今回は宇和島に入る手前の柏坂越えで風雪に叩かれ、三回目は卯の町で一日雪に閉じ込められ編路宿に連泊を強いられています。ともあれこの遍路では、「全部歩くな。一緒に歩く部分を残しておくように」との室津で別れた仙台の遍路友達からメールが届けられて居ましたので、潔く二回目の遍路を打ち切ることが出来ました。


宇和島城の天守閣と城壁。



宇和島城天守閣からの眺望。周辺の山々は雪模様です。



徳島自動車道、吉野川ハイウエイ・オアシス。徳島県の池田町近郊です。スツカリ雪に覆われています。遍路打ち切りの判断は可だった様です。


同上、吉野川ハイウエイ・オアシス。

花遍路 四国巡礼の旅14

2008-03-30 07:13:08 | Weblog
思いも掛けない南国四国での風雪注意報で早目に宿入りした翌朝、カーテンを開けると薄っすらと雪が積もり小雪も舞って雪国さながらの光景でした。予定では柏坂の峠越しですが、標高差四百メートルも登りますので雪は膝までは無いにしても、踝くらい迄は覚悟しなくてはと思い、宿の主人に峠越えの可否を尋ねると「否」で、海岸沿いの国道ルートを薦められました。ロングスパッツは持っていますが、ウオーキングシューズでは足元に不安があります。国道経由に変更し小雪がチラつく中、宿を後にしました。10㌔程も歩いた「大場の鼻トンネル」を抜けると、それまで山で遮られていた風がまともに吹き荒れ出しました。ままよと歩き続けましたが遂に霙混じりの湿雪に変わりました。遮蔽物のない海岸沿いの国道で風雪を避け、雨具を着る場所もなく、道路脇の石碑の陰に身を寄せるまでに全身ズブ濡れになって仕舞いました。雨具は着ましたがこの強風では体温を奪われこれ以上の歩行は体力が持たないと判断、歩き遍路を断念してバスに身を委ね宇和島に向かいました。
宇和島からは松山乗換で大阪行きの高速バスに乗換え京都の娘宅へ帰り着きました。松山行のバスを待つ間、宇和島バスターミナルのストーブの前で、濡れた着衣の着干しをし、余った時間で宇和島城を散策しました。寒風に桜が満開でした。


不吉な雲行き。柏の旅館から5キロくらい歩いた地点で、ここは山に遮られてまだ風は吹き荒れてはいませんが、背景の山は雪模様です。



宇和島城。前回仙台からの遍路さんと一緒に登っています。宇和島藩は仙台伊達家の支藩の為か、案内を乞うた方が仙台から来たと申し上げたところ、親藩への礼を取られましたましたのには内心吃驚、歴史の重さを感じ取れました。



宇和島城2.



宇和島城3


花遍路 四国巡礼の旅13

2008-03-29 07:09:48 | Weblog
寒気が舞い戻った様で今朝の札幌は、本州各地のサクラ便りとは無縁の淡雪が、車のボンネットに積っています。路面には雪が積っていないので気温は零度前後かと思われます。
さて遍路の旅ですが、宿毛~御荘間は前回歩いていますので、今回はバスで移動して#40観自在寺から宇和島まで途中一泊の予定で歩き始めました。歩き始めから強く冷たい季節風に逆らう遍路となり、菅笠はザックに結わえつけ前屈みの歩行となりました。青空も急速に雲が拡がり始めました。天気は下り坂加えて内海村柏からは柏坂越えの旧道となりますので、出発時宿泊を予定した津島町岩松地区を内海村柏に変更しました。この日の夜には四国全域に風雪注意報が発令されましたので、早めに宿に入ったのは正解でした。


#39観自在寺。#1霊山寺からは一番遠い札所になります。


観自在寺境内の梅。


御荘町八百坂付近。


御荘町菊川室手海岸。真珠の養殖筏、雲行きは大変怪しくなってきました。



花遍路 四国巡礼の旅12

2008-03-28 06:59:14 | Weblog
足摺岬先端の#38金剛福寺から次の札所#39延光寺への遍路道は、海岸を巡る道・山越えする道・打ちもどって中村経由の道など、複数あります。高度差はありますが山越えして三原村経由の遍路道を辿ることにして久百々から下ノ加江まで打ち戻り、クネクネ蛇行する下ノ加江川を遡る県道を登り始めました。行き交う車も人もなく、途中狸の交通事故の死体を見かけた程度の淡々とした遍路でした。


稲荷大明神。宿毛市平田で。



#39延光寺。この寺の梵鐘は亀が竜宮城から持ってきたと伝えられ国の重要文化財です。



宿毛湾展望。松尾峠の登りから。



愛媛・高知の県境、松尾峠の石碑で「縦是西伊予国宇和島藩支配地」と読み取れました。


花遍路 四国巡礼の旅11

2008-03-27 06:53:09 | Weblog
当地札幌は六日連続で最高気温が10度を超え、観測史上二番目の早さで雪が消えました。ご近所の庭先の日溜まりにはクロッカスの花芽が頭を擡げていますが、今日は寒さが抵抗して雪マークの予報です。
巡礼の旅は#23薬王寺を出発して12泊めで#38金剛福寺に到着です。四国南部の弓なりの土佐湾の海岸線を東端の室戸岬から西端の足摺岬まで,遥けくも歩きました。今回、脚を痛め#25津照寺で打ち止め仙台に戻った遍路友達に託されたお賽銭を奉納して早々に久百々の宿に戻りました。


#38金剛福寺。前回は雨の中、窪川から宿毛まで交通機関を利用しての行程を、途中下車してお参りした為、中途半端な気持ち残りましたが、これでスッキリしました。


足摺岬灯台。



足摺岬1。天気が良く風が無いので、怒涛逆巻く岬とは程遠い穏やかな表情です。


足摺岬2.

花遍路 四国巡礼の旅10

2008-03-26 05:54:29 | Weblog
この日は宿泊した久百々から足摺岬突端の#38金剛福寺までの往復でした。前回の巡礼では雨とガスの中、窪川からJRとバスを乗り継いだ慌ただしいお参りでした。お天気も上々、気力体力もここまで抑え気味に参りましたので申し分なしです。
遍路道は岬に近づくにつれ、海蝕された断崖沿いとなり素晴らしい景色となりました。


久百々海岸の朝。



大岐海岸。松林に囲まれた砂浜で波打ち際を2キロ弱歩けます。



窪津の水産加工場。



久遠の足摺岬は指呼の距離まで近ずきました。津呂付近から。



津呂の編路小屋。#38金剛福寺まで一投足です。





花遍路 四国巡礼の旅9

2008-03-25 07:15:39 | Weblog
中村市から四万十川の左岸を歩きましたが、堤防の道は狭く車の通行が多く歩き遍路泣かせの道でした。四万十川大橋で右岸へ渡り、山越えの新伊豆トンネルを抜け、下ノ加江川沿いに歩き久百々の編路宿で止宿しました。#38金剛福寺は編路の最南端の地で、気持ちの上では一区切りがつく主要ポイントです。金剛福寺から先は複数の遍路道があり、私は下ノ加江まで戻り山越えで宿毛へ歩くルートを選びましたので、少し早めでしたが久百々泊まりとしました。


久百々海岸。足摺岬が射程距離にはいりました。翌日は宿に荷物を置いて空身で#38金剛福寺を往復します。



ご接待のポンカ柑。新伊豆田トンネル手前の気の良いマル武果実園で、新鮮な文旦を買い求め兄宅に発送した際、釣銭を多く渡されたのでお返しをしたところ、ポンカンを10個もご接待され宿まで背負って来ました。美味しいかったです。



マル武果実園のご内儀さん。夫婦お二人で営業されていました。暖かいお人柄が今でも思い返されます。

花遍路 四国巡礼の旅8

2008-03-24 07:27:57 | Weblog
窪川町の#37岩本寺から足摺岬突端#38金剛福寺まで90キロの歩行距離があり、どう頑張っても最低二泊は必要です。窪川を出る時は感じなかった足腰に違和感がありましたので、26キロ地点で温泉付きの宿を見つけ少し早めでしたが宿泊しました。翌日も大事をとり調整歩行日として遅出・早着で16キロ先の中村市に宿を取りました。折角中村経由の迂回路を選んだので、清流四万十の天然ウナギを口にしようと言う下心も時期的に天然ものはないとの事、養殖ものに化けました。昼食後、宿の自転車を借り四万十川畔の菜の花畑まで一漕ぎしてきました。


佐賀町幡多海岸。土佐西南大規模公園エリアにて。



大方町上川口海岸。海上遥かに足摺岬が望めるようになりました。



四万十川畔の菜の花畑。



四万十川本流。足摺岬までは、撮影地点から先の四万十川大橋を左岸から右岸に渡ってもう一泊必要です。





花遍路 四国巡礼の旅7

2008-03-23 12:17:10 | Weblog
昨日はサクラの開花宣言が各地から発せられました。北国の札幌も暖かい日和に恵まれ、雪解けが進みサクラ前線の到来が早まりそうな春の足取りです。長期予報でも気温は高めに推移するようですから、五月の連休中にお花見が出来るかも、淡い期待を抱いています。
さて巡礼の旅ですが、脚を痛めた友を高知空港に送った後、同行二人の杖を手にした一人旅は、ややもすればピッチが長く早足に歩み勝ちになります。適度な休憩を取りながらの編路を心掛けました。
高知市周辺は前回お参りしていますので、野市町から土佐市高岡までの区間は、土佐くろしお鉄道とバスを乗り継ぎ、高岡からは塚地峠越えで宇佐町汐浜まで入りました。この汐浜からは、横浪半島コースと浦ノ内湾コースに分かれますが、後者のコースを歩き#37岩本寺へ歩みを続けました。



#31竹林寺。坊さん簪、買うを見たと唄われた「よさこい節」所縁のお寺です。



塚地峠から宇佐大橋を望む。正面の山の背後が#36青龍寺です。



須崎町安和付近の海岸線。


雨の七子峠。遍路道「大坂越え」を振り返る。画面中央の谷間が遍路道です。







花遍路 四国巡礼の旅6

2008-03-21 06:32:56 | Weblog
修行の道場高知は、室戸岬から足摺岬までの広漠たる土佐湾の海原を、常に右手に見ながらの遍路です。先ず室戸から北向し足摺では南向する、謂わば時計の針の逆回りで半円を画きながらの歩きです。暖かいとはいえ、この時期季節風が吹き出すと風に逆らって歩く事になりますので、体力的にはかなり消耗します。室津・安芸の間は強い向かい風に、菅笠をザックに結わいつけ、体を前傾させながらの歩行になりました。安芸市から高知にかけては昨日の強風が嘘のように、のたりのたりの穏やかな春の海面に、歩行が捗りました。


吹き荒れる海。安芸市大山岬付近。一見したところ青空に恵まれていますが、遍路泣かせの強風でした。



ゆったりした春の海。安芸市琴ヶ浜。海面は前日とは様変わりの穏やかな表情です。



童謡「雨」の歌碑。安芸市赤野。安芸市は「叱られて・浜千鳥・」など数々の名曲を残した作曲家弘田龍太郎の生誕の地です。