スウェーデンのジャズクラリネット奏者プッテ・ウイックマンが、先月亡くなったそうだ。といっても、ぼくはけっしてかれの優秀なリスナーとは言いがたい。なにせ、かれのCDは一枚しかもっていないし、その一枚すらも訃報をきいて、そういえばたしか一枚もっていたような気が、なんて思い出したくらいなのだから。
手もとにあるのは、プッテと、ブラジルのミュージシャン、シヴーカが共演したCD。一曲を除いて、エドゥ・ロボ、バーデン、ドナートらブラジルの楽曲を演奏している。シヴーカ本人のものも二曲。そしてぼくがこれを手に入れたのは、「スカンジナヴィア・ミーツ・ブラジル」という最高に心ときめく顔合わせだったからという単純明快な理由以外のなにものでもない。録音は1969年、ストックホルムにて。おなじ年にはおなじストックホルムでもう一枚、トゥーツ・シールマンス&エリス・レジーナによる超名盤が誕生している。1969年という年は、それゆえスカンジナヴィア・ミーツ・ブラジルの《金字塔》のような年号として記憶されなければならない(純正スウェーデン人による「ギミックス」が、ブラジリアンな名盤「Brasilian Samba」をリリースするのはその翌年、1970年のこと)。
肝心な音はというと、はじめに書いたとおりぼくはかれのCDを一枚しかもっていないのでとやかく言える立場にはない。ただ、「異能のひと」シヴーカによる圧倒的なパフォーマンスに煽られたかのようにプッテもたいへん熱のこもったグルーヴィーな演奏を展開している。
そういえば、このCDを手に入れたのは京都の北山にある優里奈というショップだった。いつごろのことだったかはもうはっきりとは覚えていない。7~8年は前じゃないだろうか。ぼくにとって、京都-スウェーデン-ブラジルの奇妙なトライアングルの中心に、プッテ・ウィックマンという名前がある。
手もとにあるのは、プッテと、ブラジルのミュージシャン、シヴーカが共演したCD。一曲を除いて、エドゥ・ロボ、バーデン、ドナートらブラジルの楽曲を演奏している。シヴーカ本人のものも二曲。そしてぼくがこれを手に入れたのは、「スカンジナヴィア・ミーツ・ブラジル」という最高に心ときめく顔合わせだったからという単純明快な理由以外のなにものでもない。録音は1969年、ストックホルムにて。おなじ年にはおなじストックホルムでもう一枚、トゥーツ・シールマンス&エリス・レジーナによる超名盤が誕生している。1969年という年は、それゆえスカンジナヴィア・ミーツ・ブラジルの《金字塔》のような年号として記憶されなければならない(純正スウェーデン人による「ギミックス」が、ブラジリアンな名盤「Brasilian Samba」をリリースするのはその翌年、1970年のこと)。
肝心な音はというと、はじめに書いたとおりぼくはかれのCDを一枚しかもっていないのでとやかく言える立場にはない。ただ、「異能のひと」シヴーカによる圧倒的なパフォーマンスに煽られたかのようにプッテもたいへん熱のこもったグルーヴィーな演奏を展開している。
そういえば、このCDを手に入れたのは京都の北山にある優里奈というショップだった。いつごろのことだったかはもうはっきりとは覚えていない。7~8年は前じゃないだろうか。ぼくにとって、京都-スウェーデン-ブラジルの奇妙なトライアングルの中心に、プッテ・ウィックマンという名前がある。