1. Don't Cry
2. The Smile Has Left Your Eyes
3. Never in a Million Years
4. My Own Time
5. The Heat Goes On
6. Eye to Eye
7. The Last to Know
8. True Colors
9. Midnight Sun
10. Open Your Eyes
・John Wetton(Vocal, Bass)
・Steve Howe(Guitar)
・Geoff Downes(Keyboard)
・Carl Palmer(Drums)
1983年リリースの2nd。彼らのBestは1stかこちらかで意見が分かれます。私は1stの方が好きです。
ま ず、一聴して直ぐにプロダクションの違いに戸惑いました。リバーブ系のエフェクトが効き過ぎの様に思います。何か薄いベールが掛かっているかの様です。テ クニカル志向はグッと奥にしまい、楽曲重視の姿勢が感じられる作品です。真面目で遊び心はまるで感じられませんので、ポップと言いきってしまうのもどうか と思います。
特に前作と比べるとCarl Palmerのプレイはかなり抑えられています。細かい芸は聴き取れますが。まぁ、これはこの作品の作風を考えると仕方ないですね。Steve Howeのギターは精神を集中して聴かなければKeybordのサウンドに埋もれてしまって前に出てきません。John WettonとGeoff Downesが主導で制作されたのではないかと推測されます。
"Don't Cry"は1曲目にふさわしい元気で良い曲ですが、曲名からどんな世界観なんだろうと追求したらがっかりしそうなので対訳は見ません。
"The Heat Goes On"は曲の間でGeoff Downesのハモンドオルガンのソロがあります。わりとハードワークです。この人はオーケストレーションの人で、テクニカルな演奏をするタイプではないと思うのですが、結構長いです。
"Eye to Eye"はSteve Howeが一番良い仕事をしている曲です。最後にフェイドアウトしていくギターソロは彼らしい変なタイム感で、素晴らしい演奏です。
"Midnight Sun"はスローテンポの曲ですが、リラックスさせてくれるメロディーを持ち、最後の曲への橋渡しをしてくれる曲です。出だしが何拍子か良く解らない曲です。7拍子ですか?
こ のアルバムも良いメロディーを沢山運んでくれる良い曲の集まりです。ですが、1stアルバムの様なテンションが感じられません。この頃の時代背景を考える と、MTVが力を持ち、ニューウェーブが台頭していたので、それが本作に少なからず影響を与えたのではないかと邪推します。彼ら(あるいはとりまき)は演 奏が上手くてもマーケティング戦略は上手ではないようです。