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まろちゃ日記

ねこ、料理、バンド、友、ビーズなど

ジョゼと虎と魚たち

2021-10-15 22:48:00 | 読書・マンガ
田辺聖子・原作
百瀬しのぶ・文
あきづきりょう・挿絵

車椅子の山村クミ子は、坂道を車椅子で落ちていくところを、通りがかり大学生鈴川恒夫に助けられた。クミ子は、命の恩人であるはずの恒雄夫に対してそっけない態度をとっていた。付き添っていたクミ子の祖母チズに導かれチズとクミ子の住む家で夕食をご馳走になった。クミ子は自分をジョゼと名乗っていた。チズの申し出より、恒雄はアルバイトとして、この家に通うようになる。仕事は、クミ子と過ごすこと。
恒夫は大学を卒業したらメキシコに行き、クラリオンエンゼルの群れを見るのが夢で、お金を貯めていた。
クミ子は無理難題を恒夫に強要してきた。ある日、クミ子は海が見たいと言った。2人は電車に乗って出かけて行った。
それから、恒夫はどんどんクミ子を外に連れ出すようになった。水族館に行った時は恒夫が専門的なことをいろいろ教えてくれた。
ある日恒夫はアルバイト先のダイビングショップにクミ子を連れて行った。クミ子は、楽しそうに恒夫と話す健康的な女性に嫉妬し、飛び出してしまう。




あの花が咲く丘で 

2021-10-14 21:56:00 | 読書・マンガ
中学2年生の百合は、母親と喧嘩して裏山の防空壕へ。一晩、暗闇の中で過ごし、目が覚め外に出てみると知らない野原が目の前に広がっていた。そんな百合に声をかけたのは軍服を着た青年だった。青年は、百合を食堂に連れて行ってくれた。そこのお店の様子や、置いてあった新聞から、今、この世界は昭和20年で、戦時中の日本にタイムスリップしてしまったことにきづいた。百合は、自分を助けてくれた青年、彰の優しさに触れ大切な存在だと感じるようになる。しかし彰は特攻隊の隊員で、お国のために命を捧げる運命にあった。

戦争や特攻隊、特攻隊の青年らとかかわる人々のことを子供達をに読みやすく伝える小説になっています。5〜6年生くらいから読めると思います。全ての漢字にふりがながあるわけではありません。


ぼくの弱虫をなおすには

2021-10-12 22:28:00 | 読書・マンガ


KL・ゴーイング 作

久保陽子 訳

早川世詩男 絵

 ゲイブリエル・アレン・キングは、五年生になるつもりはなかった。5年生になると東校舎から西校舎になる。西校舎には、自分をいじめる6年生がいた。今度六年生になるデュークやフランキー達だ。終業式も彼らにとっ捕まって、出席することができなかった。

それを聞いた仲良しの女の子フリータがデュークのはなを殴りつけた。その場に居合わせたデュークの父親に差別的な汚い言葉を投げられ、今後彼らに仕返しされないかおどおどしているゲイブリエルだった。

そんなゲイブリエルに、フリータはなんとか5年生になるために、怖いと思うものを書き出し、克服していこうという。


ゲイブリエルや、デュークはトレーラーパークに住んでいます。アメリカでは家よりもトレーラーを買う方がとても廉価であること、そういうトレーラーが並ぶ町があるというのは初めて知りました。


1976年選挙戦で戦っていたジミー・カーターが以前人種差別を無くそうと、町で自分一人だけ白人市民会議に入らないと宣言したそうです。そんなアメリカの歴史に触れることができるストーリーになっています。


人魚の夏

2021-09-04 23:19:00 | 読書・マンガ
嘉成晴香 作
まめふく 絵
あかね書房

 小谷知里(こたにちさと)は、小学5年生の男の子。海で人魚に会いました。人魚の名前は春。春さんの子どもが、知里の小学校に、来月転校してくるという。
新学期、海野夏さんは、人間として転校してきた。天使のようにきれいな子。男の子?女の子?夏さんは、はっきりとは答えませんでした。
知里は、少しずつ、夏さんと仲良くなっていきます。夏さんは人魚のことを秘密にしています。一人だけに本当のことをはなして、1年間秘密を守ってくれたら、大人になってから陸で生活できるのだという。
千里は夏さんのことを大切に思いながら距離を縮めていき、分かり合える仲間も増やします。
しかし、二人しか知らない秘密があることでグループの仲をギクシャクとさせてしまいますが‥

優しい二人の雰囲気にいやされながら、どんどん読み進めていける物語です。やさしくて大人しい子が友達のために、クラスのためにと、一歩を踏み出します。大人でも、満足できる一冊です。


橋の上の子どもたち

2021-07-31 22:22:00 | 読書・マンガ

著者 パドマ・ヴェンカトラマン

訳者 田中奈津子

講談社


ラクとヴィジはひとつ違いの姉妹。ラクはお姉さんだが年下みたいだった。話し方がたどたどしいし、背中が丸まっているからヴィジより背が低かった。母さんは自分よりカースト(インドの身分階級)の低い父さんと駆け落ちして夫婦になった。しかし、今、父さんは母さんに暴力を振るう。ヴィジの誕生日に父さんは母さんをどなりつけ、母さんの腕の骨を折って家を飛び出していった。次の日、父さんは娘たちへプレゼントだと包みを置いた。しかし、父さんが原因で揉め事になり、反抗した娘たちに暴力を振るった。

ヴィジは、ラクを連れて家出した。バスで街へ出ると、ふたりを無理矢理に連れて行こうとする大人がいた。「このうすよごれた下層カーストのガキが!」逃げる二人に優しくしてくれる大人がいたり、橋の上でともに住む仲間もできた。その仲間はゴミ拾いの仕事を教えてくれた。その日その日を食いつなぐささやかなくらしを脅かすものがいて‥


インドの厳しい現状が書かれていました。家族の問題、カースト制度、障害を持つ子の生きづらさ、ストリートチルドレンのことなど、世界のことに目を向けられる本だと思います。



科学探偵vs.暴走するAI 後編

2021-07-22 17:11:00 | 読書・マンガ

佐東みどり
石川北二
木滝りま
田中智章/作
木々/絵
朝日新聞出版

科学探偵VS暴走するAI

真実と健太はIT企業クロノス車に乗り込んだ。最上階で待ち構えていたレイア。レイアは、レイアが作った作ったAIと人間との知恵比べ対決を要求した。メンバーは、真実と健太と別にやってきていた浜田先生だった。まずは計算専用のAIと先生との計算勝負。7〜8桁の数字をかけたり、割ったり‥先生が悩んでいる間に計算ロボが先に答えを出した。次はアーチェリーロボと人間のアーチェリー対決だ。人間側は真実が進み出た。50メートル先の的だ。アーチェリーロボのほうは正確に的を射った。真実君も同じ。2回目は真実君が先に的を射ることになった。その時真実くんがペットボトルを投げた。そして矢を放った。矢はペットボトルを突き抜け的へと飛んでいった。なぜそんなことをしたのか?


次は料理対決だ。健太はチャーハンを作ることにした。ロボットには三ツ星レストランのレシピがインプット済みだと言う。ロボットは大きなオマールエビなどの高級食材を使って料理を始めた。健太は卵にハムにかまぼこにレタスと普通の食材だ。真実はあることを思いついた!


きみの友だち

2021-07-19 20:48:00 | 読書・マンガ
きみの友だち
重松清
新潮文庫

小学生の恵美は、急な雨に傘をさした。友達がその傘に集まって、恵美が押し出されてしまった。前に歩いていた由香ちゃん(どんな子かよく知らなかったが)の傘めがけて走ったが、勢い余って歩道を飛び出し、交通事故に遭ってしまった。それから、恵美は、みんなを恨み距離ができてしまう。

恵美や、周りの友達、弟などにまつわるお話などがたくさん入っています。

自分の学生時代と重なり、いろいろな感情が溢れてきました。
幸せいっぱいだった頃と、最悪だった頃が交互にあった。自分も物語のようにかけたらいいなと思う。自分なんてちっぽけな存在と、そんなこと考えたことはなかったけど、自分とそっくりな状況の女の子がこの本の中にいました。自分は友達のことを、憎みはしなかったけど、どこに身を置けば良いのかと思うことがけっこうあった。
中学生以上の人に勧めたい本です。いい本です。

STAR WARS エピソード2

2021-07-09 21:49:00 | 読書・マンガ
ジョージ・ルーカス原案
エラ・パトリック文
ブライアン・ルード絵
伊藤菜摘子 訳
偕成社

パドメ・アミダラは、ナブーの女王を退位し、元老院の議員となっていた。ある日、パドメは命を狙われ、故郷に戻ることになった。そこで声に任命されたのがアナキンスカイウォーカー(19歳)だった。

パドメが議会を留守にしている間に、共和国は、軍を持つことを決めてしまう。元老院を脱退したドゥークー伯爵が率いる分離主義勢力らが脅威となっていた。

ナイスキャッチ Ⅲ

2021-07-02 23:47:00 | 読書・マンガ

横沢彰 作

スカイエマ 絵


 怪我で部活を休んでいた堂島先輩がやってきた。完全な復帰は目前だ。堂島先輩が復帰したらキャッチャーは堂島先輩のポジションとなる。もともとそうだったから。そうしたら、こころの居場所がない。こころは、「部活やめるかも」と、とうさんに言った。とうさんは、自分の高校三年時の背番号を教えてくれた。19番。三年でベンチ入りできなかったのは、とうさんだけだったという。けど、やめようとは思わなかった。理由は、野球がすきだったから。

翌日、堂島さんはこころに言った。「対決しないか」と。実際の試合と同じように、鉄平とバッテリーを組んで、二人の打者と勝負する。それで誰がキャチャーにふさわしいかを決める。



 なぜ野球部にいるのか。レギュラーになれなくてもやれるのか、やりたいのか。くさることに意味はあるのか。など、大切なことをいろいろ感じた一冊でした。


科学探偵vs.暴走するAI 前編

2021-07-01 02:07:00 | 読書・マンガ
佐東みどり
石川北二
木滝りま
田中智章/作
木々/絵
朝日新聞出版

宮下健太と謎野真実が学校に行くと、今日は有名IT企業クロノスの社長、円城信也の公演が行われることを知った。この花森町は、今日から「AIモデル特区特別区」になると言う。生徒にはタブレットと、ゴーグルのような装置が配られた。タブレットには一人一人に合ったゼウスと言う仮想の人物が現れ持ち主と対話するようになっていた。生徒たちは、タブレットに夢中になっていった。健太たちが公園に行くと、4年生のレイアという転校生が遊んでいた。タブレットにはGPSがついていて、みんなの位置情報が特定できるのだという。個人情報も入っていて、生徒たちは、監視されているようだ。そんな中、健太は、謎野くんが、健太の悪口を言っている動画を見てしまう。

言えないコトバ

2021-06-26 15:14:00 | 読書・マンガ
益田ミリ 著
集英社

 子ども向けのエッセイを探していて、今回は、この本を読んでみました。文字数も多すぎず、文章に硬さもなく読みやすい。しかし、「そうそう😄」と笑えるのは、大人なんだろうなという内容でした。チャリとか、おあいそとか、さらりと使うことができない。好まないというか‥。たしかに。「親友がいてね」とか、3人以上でいる時、「この間、行ったよね。」(1人は行っていない時)とか、「この間、〇〇をくれてありがとうね。」(差し上げてない人がいる前で)というのないは、言わない方が良いなと思う。
逆に、自分も「プログラミングがさー」とか「サックスが‥」などとつい自慢げに話してしまい相手が無言になることもありました😅
娘に話すと、サバサバしていて、人の自慢話でも楽しく聞けて、何も気にしないよと言います。受けてとしては、そんな人になりたいなと思う。



春のウサギ

2021-06-23 00:48:00 | 読書・マンガ

ケヴィン・ヘンクス 著

原田勝 + 大澤聡子 訳

小学館

アミーリアは、アメリカの7年生。(アメリカの7年生は1213)お父さんに春休みに旅行に連れていってほしいとたのんでいた。しかし、お父さんは連れて行くとは言わなかった。お母さんは幼い時に亡くなっている。他にアミーリアがいる場所といえば、陶芸工房だ。ろくろを回したり、動物を作ったり。

ある日、その工房に見知らぬ男の子がやってきた。ケイシーという。ケイシーはアミーリアと同い年だ。2人は、すぐ仲良くなった。2人でカフェに行っくと、窓の外に学校のいじわるな友達リンディがこちらを覗き込んでいた。リンディは前は仲良しだった。しかし、別の友達のグループに移って行った。そんな嫌な気分もケイシーが楽しい空想遊びで気分を変えてくれた。リンディに変な名前をつけて勝手な物語を作った。その夜ベッドに入ったアミーリアは幸せな気分だった。

また、別の日、2人はカフェで、通りを歩く人たちに勝手な名前や物語を考えて楽しんでいた。すると、ケイシーは、ある女の人を指して、あの人は君に似てると言い出した。そして、アミーリアのお母さんということにして後をつけることにした。


父との暮らしは、寂しさを募らせるばかりのリンディ。しかしオブライエンさんが家に来て食事を作ってくれたり、声をかけてくれたりして、彼女の救いになっている。ケイシーが見つけた、アミーリアのお母さんに似ている女性が、いろいろなところで目撃されてアミーリアの心を揺さぶる。それは、仲良くなったケイシーでも助けにはならなかった。それほど、母親への思いと父親への思いが大きいのだが、全てをすぐ口に出せるほど単純なことではなかった。



大泉エッセイ  僕が綴った16年

2021-06-20 22:07:00 | 読書・マンガ
大泉洋 著
KADOKAWA

アルバイトニュースや、雑誌に連載された大泉洋さんの24歳からのエッセイと、この本のために書き下ろしされた40歳、42歳の時のエッセイも加わっています。
24歳で、エッセイの仕事をされているなんて、いかに大泉さんが北海道で活躍されてたかがわかりますね。北海道のローカル番組でいろんな国に行かれたとか。カナダでは160キロの川下りに辛い思いをしたり、ベトナムではバイクのキーがなくても他の人のキーを抜いて自分バイクにさしてエンジンを止める人がいたり・・。
そして、売れっ子の役者さんになられました。その傍らチームナックス(演劇集団)で日本中を駆け巡ってもいます。
映画の仕事で地方に行った時、「ホテルのロビーで夕ご飯を食べているおばあちゃんがいる。」というはなしには大笑いしました。お客ではなく、フロントの方が、そこでテレビ見ながらご飯をたべているんです。食事の後は、さらに、驚く光景を目にします。

小学生の高学年なら手渡しても大丈夫な内容でした。396ページという文量はなかなかなものですが、大泉さんの胸に秘めた家族愛、北海道愛を知り、人の幸せとはこういうことかなと感じることができるような気がします。いろんな映画やドラマで、あの方が起用される原因はこういうところにあるのかなと思いました。見逃している映画も機会があれば積極的に観たいと思いました。

三銃士

2021-06-16 22:36:00 | 読書・マンガ
作アレクサンドル・ドュマ
編訳 岡田好恵
学研プラス

1625年フランス。少年ダルタニャンは、王に仕える銃士になろうと、パリを目指した。
その頃、フランスの国王ルイ13世と大臣のリシュリュー枢機卿の仲が悪かった。(枢機卿‥カトリック教会の法王の次に高い位の聖職者)
国王を守るトレビル隊長の銃士隊と、枢機卿を守る親衛隊が毎日のようにぶつかり合っていた。それらの争いごとに、ダルタニャンも巻き込まれて、ダルタニャンは、親衛隊の隊長を、打ち負かせた。その勇姿が認められて、王に褒美をもらい王の配下の隊に入ることができた。(三銃士とは違う隊)
ある日、枢機卿らは、王妃を罠にはめようと企てていた。それを知ったダルタニャンは動き出した。

なかなか、フランスの名作に触れる機会がないので、こういう10歳までの子どもでもわかりやすく編集されている本を読むのは良いと思う。