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「トーヨー新報」食客日記

豆腐などの大豆(加工品)、こんにゃくを中心に、日本・世界の食文化……その他諸々について、あれやこれやと夢想する日々です。

あかさき

2012-03-28 12:56:20 | グルメ

マラソン部長と連れ立って、会社近くの「新食彩 あかさき」へ。
(弊社の入っているビルのオーナーの紹介)
ランチは常に2コース用意されているようで、
本日はAコース(メインは豚のピカタ)をテーブル席で頂く。
味噌汁は赤だし。牛蒡の漬物の歯応えが楽しくて。
デザートは珈琲で締め、美味しゅうございました。
往来に面しているため、ざわざわとした空気感かと思えば、
一歩店内に足を踏み入れると、意外や、しっとりした雰囲気。
いつか、夜分にでも利用して、しんみり「麻生富士子」でも味わいたいかも。

アンジェラス

2012-03-26 09:07:08 | グルメ

行きつけの居酒屋で、土曜の昼間からのんびりと呑んでいると、
ひょんなことから、それまで店名を勘違いしていたことに気付いた。
その店の名物料理の名前が看板やのぼりに、でかでかと載っているので、
そのオリジナルの料理名をてっきり 店名だとばかり覚え込んでいたのだ。
でも、ぼく以外の常連客にしても、どのくらい ちゃんとした店の名を
覚えているか、疑問かも。変にこじゃれて、洋風な名前より
「なあ、xxxx(料理名)の店、行こか?」で済ませているような感じ。

四大香辛料

2012-03-14 08:20:44 | グルメ

世界に数百種類あるといわれるスパイスの中でも
四大香辛料」と呼ばれるものがある。
胡椒シナモンクローブ(丁子、丁番)、ナツメグ(肉豆蒄)が
それらに該当し、大抵の家庭に備わっているのではないかなあ。
カレーを自作する際、ぼくが個人的に絶対に外せないのはクローブだけど。

女性崇拝と砂糖

2012-03-14 08:11:36 | グルメ

女性崇拝砂糖の結合は、経済史的にはきわめて重要な意味がある。
なぜなら――女が優位にたつと砂糖が迅速に愛用される嗜好品になり、
しかも砂糖があったために、コーヒー、ココア、紅茶といった興奮剤が
ヨーロッパでいちはやくひろく愛用されるようになった」
(ヴェルナー・ゾンバルト『恋愛と贅沢と資本主義』)
       ☆
17世紀、近代資本主義の黎明期、商品が力を得るに当たって、
まずは近代市民としての消費者が存立しなければならない。
思う存分、奢侈品としての“甘味”を味わえることが新たなステータス。
理に適った叙述です。かくして、新大陸から旧大陸へ砂糖が雪崩れ込む、と。

まるやき

2012-03-13 18:04:30 | グルメ

昨日は、膝のレントゲン撮影を終えた後、
(正午過ぎには、何故だか大吹雪!)
地元、大阪・天満の「まるやき」という居酒屋(?)をチェック。
店名と同名のたこ焼きそっくりの粉物が売りですが、
女の子の店主に「たこ焼きじゃありません」と断られる。
注文して賞味してみると、タコの代わりに蒟蒻を使用
ふわふわと大ぶりで、真ん丸の形状が愛らしい上に、
ヘルシーではありませんか。しかし、考えてみると
たこ焼きの前身「ラヂオ焼き」もまた、具材は蒟蒻だったのよね。
(以前、元祖たこ焼き「会津屋」で玩味したこと有り)
そんな食の歴史に思いを馳せながら、
栗焼酎「ダバダ火振」や泡盛「まさひろ」をロックで飲りながら、
日が暮れるのを待つ午後でありました。

道明寺粉

2012-03-07 12:08:55 | グルメ

ちなみに「道明寺粉」とは、『広辞苑』を引くと
「道明寺糒を粗く挽いたもの」と定義されているようです。
じゃ、「道明寺糒(ほしい)」って何よ? と。
糯米を蒸して乾かしたもの。熱湯を注ぎ、柔らかくして
食用・菓子用に供する。道明寺で天満宮に供えた飯の下がりを乾燥
貯蔵したのに起こるといい、軍糧または旅行用食糧として重用された」
――と説明されています……個人的に思い入れの深い寺です、道明寺
       ☆
他方で、“長明寺粉”などというものは存在しません。
桜餅でいうところの「長明寺餅」とは、
焼いた(小麦粉の)薄い皮でくるまれたタイプのもの。

桜餅

2012-03-07 09:10:36 | グルメ

桜餅は、道明寺餅長明寺餅のどちらが好きか?」
と、あるアンケートで聞かれた訳で、ぼくの回答は
もちろん、道明寺餅。いや設問以前に、こちら(関西)では
道明寺餅以外を見かける機会が限られていると思うのよねえ。

豆乳ヨーグルトタイプ

2012-03-05 12:35:12 | グルメ

近所のスーパーで見かけた「豆乳ヨーグルトタイプ」。
製造者は「山陽豆富」(岡山市)……岡山の商品は珍しいかも。
品名こそ「ヨーグルトタイプ」ですが、
名称としてはれっきとした「充填豆腐」で、ヨーグルト売り場でなく、
ちゃんと豆腐売り場の棚に陳列されていました。
「雄町の名水使用」「BRM乳酸菌入り」も目を引きますが、
(個人的に)甘みの勝ったデザート・タイプの豆腐は好きな部類なので、
ちょっと楽しみにしています。

本とん平

2012-03-05 09:24:11 | グルメ

何はともあれ、発祥や起源というものは問題に取り上げられ、
熱く語られ続けるのだけれど(豆腐や納豆も然り)、
とん平焼きの元祖といわれるのが、大阪・梅田の「本とん平」。
ぼくが学生時代の頃から「お初天神通」に佇まう自然体の店構え。
ふらっと入って、とん平焼き(気取らずポークが良い感じ)や
餃子を摘まみつつ、瓶ビールを傾けると、これから呑みに行くぞ!
という気分が高まります。逆に、今宵は早めに引き揚げるか
という日の締めにも良い感じ。軽く、ぺろりと食べられるんだけれど、
豚肉と玉子の甘みで優しい満足感が得られるのよねえ。
(先週末のまだ日が高いうちに利用したけれど、ケータイやカメラを取り出し、
他の常連客に緊張感を与えたくなかったので、画像はありません。悪しからず)

なんば

2012-02-29 17:00:47 | グルメ

なんば」と言っても、「ミナミ」の地名ではなく、
「鴨なんば」や「カレーなんば」の「なんば」。
標準語的に表記すると「鴨南蛮」、「カレー南蛮」となります。
では、この“南蛮”とは何を指すのか?と言えば、食材としてのネギ
       ☆
「中国料理の影響を受けた精進料理では(中略)とくに匂いの強い、
ニンニク、ノビル、ラッキョウ、ネギ、ニラの『五辛』は、
』として食べることが禁じられていた。
それに対してポルトガル人は、そうしたタブーにとらわれなかった。
そのためにネギを使う料理に『南蛮』の名が冠せられることになった」
宮崎正勝『知っておきたい「食」の日本史』(角川文庫)
       ☆
「葷」というのは、「葷酒 山門に入るを許さず」のアレですね。
(……ぼく自身は、「葷」も酒も好むところではありますが)
ちなみに、唐辛子の伝来(1543年)についても、
種子島に渡来したポルトガル人によるため、「南蛮胡椒」なる別名があります。
       ☆
本来、胡椒と唐辛子は、香辛料、スパイスとして一括りにされるにせよ、
植物学的にも無関係な存在であったはずが、あの大航海時代に
コロンブス辺りが、アメリカ大陸で唐辛子やピーマン、パプリカなど
ナス科トウガラシ属の植物を 胡椒の一種と誤認したことに始まるらしい。
       ☆
ために、英語でも現在、「唐辛子」は「red pepper」、
ピーマンは「sweet pepper」や「green pepper」と呼ばれることで、
胡椒(pepper)が見事に残存している形になります。
九州などでよく使用される「柚子胡椒」の「胡椒」が実際のところ、
「胡椒」ではなく「唐辛子」である事態と相似で、趣深い。
柚子+唐辛子=柚子+(南蛮)胡椒=柚子胡椒――という変化か。