しばらく前に、購読者の方から某食品に
酵素を使用した例が過去にないか、
調べてくれ――とのご依頼を受けたことがありました。
『広辞苑』では「
生体内で営まれる化学反応に触媒として作用する高分子物質。
生体内で物質代謝に関与する。たんぱく質またはこれと補酵素と呼ばれる
低分子物質との複合体。熱・金属イオンなどによって活性を失う」ものが
酵素ですが、実際の加工食品に使用されるとあれば、
厚生労働省の許可するところの
食品添加物として表示されなければなりません。
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具体的に食品添加物として表示される酵素の名称は、
「
既存添加物名簿収載品目リスト」
別添1において
用途が酵素と明記されているものに当たります。
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アガラーゼ、アクチニジン、アシラーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、
α-アセトラクタートデカルボキシラーゼ、アミノペプチダーゼ、
α-アミラーゼ、β-アミラーゼ、アルギン酸リアーゼ、アントシアナーゼ、
イソアミラーゼ、イソマルトデキストラナーゼ、イヌリナーゼ、
インベルターゼ、ウレアーゼ、エキソマルトテトラオヒドロラーゼ、
エステラーゼ、カタラーゼ、α-ガラクトシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、
カルボキシペプチダーゼ、キシラナーゼ、キチナーゼ、キトサナーゼ、
グルカナーゼ、グルコアミラーゼ、α-グルコシダーゼ、β-グルコシダーゼ、
α-グルコシルトランスフェラーゼ、グルコースイソメラーゼ、
グルコースオキシダーゼ、グルタミナーゼ、酸性ホスファターゼ、
シクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ、セルラーゼ、
タンナーゼ、5'-デアミナーゼ、デキストラナーゼ、トランスグルコシダーゼ、
トランスグルタミナーゼ、トリプシン、トレハロースホスホリラーゼ、
ナリンジナーゼ、パーオキシダーゼ、パパイン、パンクレアチン、
フィシン、フィターゼ、フルクトシルトランスフェラーゼ、プルラナーゼ、
プロテアーゼ、ブロメライン、ペクチナーゼ、ヘスペリジナーゼ、
ペプシン、ペプチダーゼ、ヘミセルラーゼ、ホスホジエステラーゼ、
ホスホリパーゼ、ポリフェノールオキシダーゼ、マルトースホスホリラーゼ、
マルトトリオヒドロラーゼ、ムラミダーゼ、ラクトパーオキシダーゼ、
リゾチーム、リパーゼ、リポキシゲナーゼ、レンネット
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見覚え、聞き覚えのあるものもありますが、
予想を上回る以上に、酵素の名称が挙げられています。
さて、皆さんはどれに最も馴染みがあるでしょう?