マージナル

例えば「Ｂ－１グランプリ」などの説明を行う際に
「Ｂ級」などという言葉を使ってしまうと、年配の方々の中には、
安っぽいとか、低級だとかいう印象を持つ人が、まだいるかもしれません。
（性質の悪い）教養主義の産物なのでしょうが、読み替え、
データベースの更新を行った方がよいのかな、と切に思います。
　　　　　　　☆
すべての子供は起きているあいだじゅう芸術家であるが、
大人になると、酒をのんでいるあいだだけ芸術家になるにとどまる。
酒をのんでいる時に男女のあいだでうたわれた歌が、
一般市民にとっての文学であり、「凡人芸術」だと柳田国男は規定している。
（鶴見俊輔「芸術の発展」）
あるいは
柳（宗悦）がゆきあたったのは、高い伝統に支えられる職人たちの
無意識の手仕事は、個人的天才の仕事をはるかにこえるという理念である。
（鶴見俊輔「芸術の発展」）
　　　　　　　☆
大衆文化には大衆の無意識が反映されているなんて、
ユング様の表現を使うまでもなく、
上意下達的な押し付けられる“高尚な”文化ならば、要らないのです。
黙々と生活を続ける市民を信じられるかどうか、ということではないのかな。
Ｂ級、カルト（……一昔前でいうところのサブカルチャー）をぼくは愛します。
寡黙な職人たちの技（それが豆腐屋であれ、落語家であれ）に惚れ込むように。

セダンバック

初耳なのだけれど、
たんぱく質含量が世界で一番高く、既存品種よりも18%高い新品種
「セダンバック」豆が韓国の慶南密陽市内耳洞農村進興庁
機能性作物部で開発された――そうです。
韓国の伝統技術で開発された新品種で、たんぱく質の含量が48%以上。
（一般豆だと38～40%という水準）
詳報が待たれるところですが。糖質や他の成分は、どうなっているのだろう？

People Are People

人は人。いろいろな考え、感じ方がある。
（スライ・ストーンが“Everyday People”で唄っていたように）
違った人間がいれば、違ったやり方がある。
そこで、どう摺り合わせ、どう歩み寄るかも、その場、その時の状況次第。
　　　　　　　☆
昨夕、ＪＲ電車で帰ろうとしていたらば、京都駅ホームで
スキン・ヘッドの男が連れの女に暴力を振るっていた。
声を荒らげ、携帯電話を床に叩き付け、うずくまる身体に蹴りを入れる。
不穏な空気が辺りに漂う中、駆けつけた駅員に対し、
それでも彼女は狼藉野郎を庇おうとするのだ。あ～あ。
――内心の怒りや苛立ちが失望や悲哀に変わる瞬間。

古典的バイブル

現在、青山隆・著『豆腐入門』（日本食糧新聞社）を拝読・玩味。
書中、何度となく言及されているのが
「食糧研究所研究報告14号別冊」なのです。
タイトルもズバッと「豆腐製造に関する研究」、全85ページ。
昭和35年（1960）の出版となりますが、内容が異様に濃く、
しかもプラグマティック一本槍なのが凄いです。
手練れの方には常識なのでしょうが、現在でも
「食糧研究所研究報告」のサイトで、ＰＤＦを閲覧可能。勉強になります。
惜しむらくは、既に半世紀も経っていること。
現在流通している大豆や凝固剤、消泡剤などを用いての
最新版にバージョン・アップしてもよい時機なのでしょうが？　

トルティーヤ

缶コーヒーを買いにコンビにまで歩く。
最近は「タリーズ」（販売は「伊藤園」）のものがお気に入り。
と、トルティーヤが目に入って、買ってしまう。
昼食抜きのつもりだったんだけどなあ。
さらに、ＤＶＤ売り場で、あの『マチェーテ』まで目に飛び込む。
大好きなロバート・ロドリゲス監督が偽予告編をでっち上げた
映画の本編じゃないですか！　Ｂ級テイストなくせに、無駄に豪華ｗなキャスト。
その場はぐっと、我慢。でも、中古美品をネットで探して注文しちゃうんだな。

画伯とラップ

早朝から、電話で画伯とネームの打ち合わせ。
「ここはラップ調の歌詞で……」
「いいですねえ。じゃあ、オールド・スクールっぽく
ゴールドのごついチェーンじゃらじゃら、みたいなイメージで」
「いえ。髪の毛を立てて、エレキギターかき鳴らしている感じ」
「……それって、ラップ？　ヒップホップ？　ただのロックじゃ……？」
すみません。スヌープ、エミネム、ドレーの話をしようと思ったぼくが愚かでした。
「（音楽の）ジャンルはよく知らなくて」と、やんごとなく笑う画伯に、
“お嬢様”か！と、たじろいでしまいました。

頭痛が痛い

昨夕、趣味の同人誌の全体合評が行われ、途中参加したのです。
同席していた女の子と一緒に映画を観に行く約束を
気軽にしたのはいいんですけど、名前も知らない、連絡先も聞いてないやｗ。
それとは関係ないけど、「仮面ライダー」も観たいなあ。
あ、今週末から『豆富小僧』全国公開ですね。こちらも忘れないように。

角川書店

本紙「４月21日号」でアニメ映画『豆富小僧』の公開に合わせて
「豆腐小僧の秘密に迫る」――との特集記事を構成したのですが、
「角川書店」の京極夏彦先生の担当者からお礼の電話を頂きました。
こちらこそ、本当にありがとうございました、なのですけれども。
しかしながら、編集人冥利に尽きる瞬間ではありますことよ。

PDF版配信

ＧＷ進行は続いています。記者は皆、出払い、取材に駆けずり回り、
制作は原稿整理や（次の）紙上企画で頭を痛め……おっと、
紙媒体の本紙「４月21日号」に引き続き、ＰＤＦ版も配信いたしました。
紙面をご覧になって忌憚のない意見等、常にお待ち受け申しております。

ＧＷ進行

いよいよＧＷ進行の只中へ入り込んでいます。
印刷された本紙が届いたその日から、次の号の割り付け。
手持ちの記事と校了日を見比べながら呻吟する日々が始まります。