「トーヨー新報」食客日記

豆腐などの大豆(加工品)、こんにゃくを中心に、日本・世界の食文化……その他諸々について、あれやこれやと夢想する日々です。

NIGHTBREED

2012-07-07 00:28:53 | 映画・演劇

夜分になって、外は大雨(夜遊びを控えて助かった)。
クライブ・バーカー原作にして 監督の『NIGHTBREED』(1990年)を鑑賞。
ピンヘッドやキャンディマンのシリーズは 昔から大好き。
でも、この作品(邦題は『ミディアン/死者の棲む街』)は見逃していた。
何とも傑作。ホラーではなく、マイノリティ側の視点から見た
アンチ・ヒーロー物ととらえた方が しっくりと来そう。
フリークスの数が過剰な 初期のティム・バートンとも言える。
音楽を担当しているのがダニー・エルフマンだしねw。
しかし、役者として振る舞うデイヴィッド・クローネンバーグ
(敬愛する監督でもあるのですが)の怪演も 凄かったです。

北村一輝

2012-06-26 09:04:23 | 映画・演劇

昨夜チェックした「Eテレ」の「テレビでイタリア語」。
髭を生やした北村一輝が、かなりラテン系のノリで笑った。
やっぱり、ええ役者やのう。
(『龍が如く 劇場版』みたく、もっと主役を演じてほしい)
それはともかくイタリア人の小芝居で、
レストランへ客を呼ぶための特別ドリンクに納豆を混ぜる
――というネタを普通にかましていたなあ。

VS

2012-06-23 08:57:03 | 映画・演劇

近年の特撮映画やOVなどで、やたらと歴代のシリーズ物との対戦
(正確には共闘パターン)や、場合によってはシリーズの枠をまたがっての
コラボレーションが目立っている訳だけれど……例えば、
戦隊物+ライダー、戦隊物+メタル・ヒーローの類で、
今年の夏休みの「仮面ライダー フォーゼ」だと
「宇宙鉄人キョーダイン」が引っ張り出されているなあ。
       ☆
そういう風潮を見て、オリジナル作品を貶める所業だとか、
玩具メーカーの陰謀だとか、原作者の意図がわかってないとか、
けしからん!と憤ることも出来るんだろうけど、昨夜、田口勝彦・監督
ジャッカー電撃隊 VS ゴレンジャー』(1978年)を観て、絶句。
その当時から、シャッフル・ユニットを繰り出していたんだなあ、と。
       ☆
複数の戦隊が競演する「スーパー戦隊Vシネマ」の先駆けとも言えるし、
石森ヒーローの世界観はひとつの同根だとも明かしてもいる。
何しろジャッカー、ゴレンジャー以外にも「仮面ライダーV3」
「仮面ライダーアマゾン」「人造人間キカイダー」まで、顔を見せているのだから。
それにしても、宮内洋さん、世界を股にかけ過ぎw。
※番場壮吉(ビッグワン)=アオレンジャー=V3!

佐藤佐吉

2012-06-20 08:50:07 | 映画・演劇

独りで日活ロマンポルノ東映ポルノの復古運動(?)を行って久しい
けれど、世間さまもようやく足並みを揃えてきたのかなあ
という気もしないではなく。タランティーノ同様に
梶芽衣子リスペクトではあるけど、池玲子杉本美樹も推すでしょ、やっぱ。
       ☆
昨夜は、三堀篤・監督『前科おんな 殺し節』(1973年)を観たついでに、
中平一志・監督『爆発!スケ番ハンターズ 総括殴り込み』(2010年)も鑑賞。
主演は『片腕マシンガール』で名を挙げた(?)亜紗美
(しかし、似たようなシチュエーションで、同様の役しか回ってこないのか)
明らかに、往年のピンキー・バイオレンス路線へのオマージュで
にやにやしながら楽しめる、良い意味でのB級作品か。
       ☆
が、助演の役者で気になる顔が! と思ったらば、
映画監督の佐藤佐吉さんでした。
佐藤佐吉は、格闘技好きの男子心をくすぐらずにはおかない
大名(迷)作『東京ゾンビ』(2005年)の監督さん。
その演技、めりはりや濃淡の無いこと、まさに棒の如しw
で、故・水野晴郎を思い出さずにはいられませんでした。
ゆめゆめ誤解はないと思いますが、
水野監督も『シベリア超特急』シリーズも大好きなので、ぼく。

Roy Batty

2012-06-13 11:29:17 | 映画・演劇

I've seen things you people wouldn't believe.
Attack ships on fire off the shoulder of Orion.
I watched C-beams glitter in the dark near the Tannhauser gate.
All those moments will be lost in time...like tears in rain...
Time to die.
――from“BLADE RUNNER”(1982)

ゾフィーと2つの命

2012-06-05 12:03:29 | 映画・演劇

ここ数年、空白期間が出来ていた仮面ライダー映画をまとめて見ていた週末。
(先週末の夜から、見知らぬ人らと多弁を交わし過ぎた反動の引きこもり)
仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦 MEGA MAX
仮面ライダーアクセル
仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ
仮面ライダーエターナル
仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&ダブル feat.スカル MOVIE大戦 CORE
……といったところ。Wのスピンオフ作品であるVシネ?!
『アクセル』や『エターナル』は、なかなか愉しめたかも。
他の作品はディケイド以降のお祭り騒ぎ、歴代キャラの盛り過ぎで、ちと疲れる。
仮面ライダースカル役の吉川晃司やエターナルの松岡充が
格好良く撮られているのは当然として、ぼくの目に焼き付くのは、
アクセルで登場した大野幸弘・刑事役の俊藤光利! 
そう、「ウルトラマンネクサス」における溝呂木の中の人。
さらには、コマンダー・ドーパントに故・田中実
「ウルトラマンメビウス」では隊長役を好演していましたが、
昨年に自殺して亡くなっているのよねえ(享年44歳)。勿体ない。

ギャバンダイナミック!

2012-05-30 16:50:05 | 映画・演劇

I さんが「私はガンダム世代じゃないから
ヒートホークがわからないとのたまう。
う~ん。世代とか関係ないんじゃないかしら。
そんな訳で、ザクの使用するヒートホークと併せて
ガンダムのビームサーベル……と来れば、
『スター・ウォーズ』(1977年)のライトセーバー
「宇宙刑事ギャバン」(1982年)のレーザーブレードも一緒に紹介。
ちなみに、1st ガンダムの放映は1979年ですね。
似たような武器は大昔からあるので、起源を辿っても仕方がないかも。

新派

2012-05-18 12:53:46 | 映画・演劇

会長が水谷千重子についての文章を出してきたことから、
T さんと水谷八重子の話に流れる。ところが、T さんも
現在の水谷八重子が二代目であることを知らず、
さらには I さんが「新派」なる存在を聞いたことがなかった。
「新派」=「新派劇」とは、「旧劇(歌舞伎劇)とは流派を異にし、
現代の恋愛悲劇などを演ずる大衆演劇
」とされる。
川上音二郎の「オッペケペ節」とか知らないかなあ? 
近代文学史や演劇史をひもとくと、必ず出てくるんだけどなあ、と。
初代の水谷八重子(1905~1979)は、作家・水谷竹紫の義妹。
小山内薫に認められたことから帝劇公演にも出演。
映画監督の井上正夫もとい十四代目・守田勘彌と結婚し、
その一人娘が現在の水谷八重子(二代目)。
※うわぁ。大間違いの記述があったので、訂正いたしました。ごめんなさい! 

2012-05-15 08:50:18 | 映画・演劇

昨夜、寝る前に軽く映画でも観て眠るつもりが、
思わず園子温・監督の『愛のむきだし』(2009年)に
見入ってしまった……アレって、4時間以上あるのよね。

Cold Fish

2012-05-14 09:08:51 | 映画・演劇

昨夜は急遽、園子温の映画を観たくなって、動画サイトを渉猟する。
しかし、数年前と異なって、囲い込みが激しい。利用しづらい。
中国サイトは中国国内からでないとアクセスできなくなっているし、
(串をかまして、ごにょごにょすれば出来ないことはないけど……)
インドネシアやロシアのサイトを巡回すれば、開いた瞬間、
ウイルス・ソフトが警告音wを鳴らしまくって、萎えそうになる。
       ☆
それでも、観たいものは観たい時に観たい。
どうにかこうにかして、冷たい熱帯魚』(2010年)を鑑賞したよ。
冒頭から実話に基づくと謳い、埼玉愛犬家連続殺人事件を想起させる脚本。
脚本もやはり 園監督が担当。死と暴力がテーマみたいなことが
よく書かれているけど、『自殺サークル』(2001年)や
紀子の食卓』(2006年)が大好きで、何度となく繰り返し観てきた
ぼくの目には、やっぱり、現代の“家族”を描いた真摯な映画に見える。
『紀子の食卓』のように(一縷の)希望が描かれる訳ではなく、
単にリアルな失敗例として提示されてしまうのが 切ないところだけれど。
       ☆
犬のブリーダーを熱帯魚店に置き換えた意匠は かなり成功している。
冷ややかな水槽の中に静まる熱帯魚と、どろどろした人間模様の対比が鮮烈。
でんでん演じるところの、等身大の“悪”として強烈な存在感を放つ村田幸雄。
その妻・愛子のイカれ具合にも また 目を細めていたのだけれど、
キャストを確認したらば、黒沢あすか――やはり、ぼくの偏愛する監督、
塚本晋也の『六月の蛇』(2002年)で主役を務めた女優さんであったよ。