
「鑞付け」って、何だろう? 「
鑞(ろう)」という漢字から類推するに
金属から成る“蝋”のようなものではないかと、まず思い付く。
さて、『広辞苑』を引いてみると、
【
鑞付け】=
鑞で金属製品を接合すること。鑞接。
何となくイメージはつかめたような……しかし、ここで引っ掛かる。
「溶接」とは、どう違うのだろう?
☆
では「溶接」を『広辞苑』で引いてみる。
【
溶接】=
2つの金属の接合部を加熱溶融あるいは加圧して、接合する方法。
外部から圧力を加えるものを
圧接、加えないものを
溶融溶接(
融接)という。
後者にはアーク溶接・ガス溶接・テルミット溶接などがある――。
「
鑞付けを含めることもある」と、但し書きも付くには付いているが、
基本的には、2つ以上の金属だけを加熱(加圧)によって接合する場合が
接合で、接合する金属以外に別の物(鑞)を加える場合が鑞付けとなる。
☆
ところで、「鑞付け」の定義から最初に想像するのは「半田付け」ではないか。
半田付けはメジャーだから、誰でも
【
半田付け】=半田で金属をつぎ合わすこと。また、半田でついだもの。
――くらいの説明はすらすらと出てくるだろう。では、半田って何?
【
半田】=錫と鉛とを主成分とする合金で、金属の接合剤として用いるもの。白鉛。軟鑞。
「軟鑞」という別名からも分かるように、厳密に考えると
「半田付け」も「鑞付け」の一部に含まれる、ということか。
ただ一般的には、450℃以下の温度で溶ける状態で金属を接合するものを
「半田付け」。対して、
450℃以上で金属間接合するものが「鑞付け」らしい。
☆
ついでに、もうひとつ。「半田」という呼び方については、
「
現在の福島県北部にあった半田銀山の産であるからとも、
マレー諸島中のバンダ島の名に因むともいう」。
文部科学省が制定した学術用語としては、「
はんだ」の表記。