韓国、安保理協議の意向 哨戒艦沈没で独自制裁も(朝日新聞) - goo ニュース
韓国海軍のコルベット天安の沈没は事故ではなく事件になった。犯人は北朝鮮とされ魚雷のスクリューの残骸とそこに書かれたハングル文字が証拠とされたのだが…
天安は日本で哨戒艦と報道されており、中には「海保の巡視船のような…」と紹介するメディアもある。しかし実際にはコルベット艦であり構造は軍艦そのもので、主な任務が北朝鮮との境界線のパトロールだ。天安の諸元性能は排水量1220t、機関はガスタービンとディーゼル併用のCODOG方式で速力32ノット。主要装備は76mm単装砲×2、ハープーンSSM発射筒×2、ミストラル対空ミサイル発射機×1、爆雷発射機などで、対潜用ソナーも装備している。ちょうど海自の沿岸用護衛艦「いしかり」（満載1600t、81年就役、07年退役）の対空装備を拡充してひと回り小型にした感じだ。
小型潜航艇による魚雷攻撃と言う事だが、境界線でのオンアラートでソナーが稼動していなかったのだろうか？また魚雷の発するPingの音はどうだったのだろう？無誘導で発射したのだろうか？だとしたら艦の中央部の深い位置で爆発させるなど神業と言えるし、ソナーが探知しても間に合わない程のスピードを持つ高速魚雷とすればスクリューは存在しない。またソナーに探知されない魚雷を開発できる程の技術力が北朝鮮にあるとも思えない。バブルジェット効果についても巨大な水柱の目撃が今のところ無いのが不思議だ。
もっとも不思議なのは北朝鮮の犯行動機だ。様々なメディアが伝える動機は黄海会戦の報復や金王朝体制維持などと言っているが、何だかモヤモヤしててピンと来ない。
このモヤモヤ感は大韓航空機爆破事件でもいくつかあった。オーストリアから韓国政府関係者が犯人をマークしていた形跡があった、犯人が降機したアブダビでソウルまでの搭乗予定だった韓国政府高官11人も途中降機した…などだ。また犯行動機も「ソウル五輪の妨害」とされ、犯人女性の自供のキッカケは「繁栄したソウルの街並み」だった。しかし外国で諜報活動を行なっていたスパイがソウルを知らない事があるだろうか？
当時の韓国の社会情勢は？と言うと、大統領選挙を目前に控えていた。候補は現職全斗煥大統領の後継者の盧泰愚と野党の金泳三。光州事件に代表される反政府運動への徹底した弾圧への不満から金泳三候補が有利に選挙戦を行なっていた。しかしこの事件により北朝鮮への不安が増大した。女性犯がモントリオール協約に基づき韓国移送が決定すると、韓国政府は犯人のソウル到着から大統領選挙日まで戒厳令を敷いた。選挙では盧泰愚候補が逆転勝利となった。一方、経済成長が始まり、重工業を中心に世界に進出し始めていた。中近東は韓国労働者の出稼ぎ先でもあった。爆破された大韓航空機も乗客の大半は労働者であった。北朝鮮からすればブルーカラーは米帝傀儡による圧政の最大の犠牲者であり、解放すべき人々のはずなのに、なぜ彼らを標的にしたのだろう？が自分の最大の謎だった。
現在の韓国の社会情勢は？と言うと第8軍や第7空軍からなる在韓米軍の兵力削減と戦時作戦統制権移譲が進んでいる。これは故・盧武鉉前大統領の政策によるもので、第8軍の主力である第2師団は2個旅団から1個旅団へ縮減され、第7空軍も2個戦闘航空団から1個への縮減が計画されている。加えて日本の政権交代で前政権までは駐留を要請されていた三沢の1個戦闘航空団の扱いが不透明になってきた。沖縄の海兵隊は騒動の真っ只中だ。韓国の安全保障が大きく揺らいでいる。北朝鮮からすれば「眼の上のタンコブ」である在韓、在日米軍は居なくなってくれた方がラクで、そのためには大人しくしていた方が得策なハズなのに…となる。
小泉政権時にアメリカのイラク侵攻に関連して自衛隊の派遣を決定した時、まだ鳩山だった頃に「アメリカに右へ倣えしてばかりだ」と批判していた。しかしサギヤマ首相になって「先頭に立って～」と会見している。右へ倣えどころか、ちぎれんばかりに尻尾を振って愛想を振りまいている姿にしか見えない。これが民主党の言う「新しい日米関係」なのだろうか？
万一、この問題が決着でも着いたらどうするつもりなんだろう？先頭に立って神輿に乗った途端に落とされたら…。恥ずかしいどころの騒ぎではない。それとも今月末で辞めるから関係ないんだろうか？
国際軍民合同調査団が２０日、韓国軍哨戒艦の沈没を「北朝鮮製の魚雷による攻撃」とする報告書を出したことを受け、柳明桓（ユ・ミョンファン）外交通商相は「国連憲章に明確に違反する。国際平和と安全を破壊する行為だ」と述べ、国連安全保障理事会での制裁に向けた協議を求める考えを示した。
韓国政府は同時に、韓国独自の制裁措置も検討。政府当局者によると、開城工業団地以外の経済協力事業はほぼストップする見通しだ。当局者は２０日、軍事的な対応措置が含まれるかどうかについてはコメントを避けた。
