太陽電池アレイの出力電流測定
6月18日に太陽電池モジュールのうち、著しく劣化していると判定された22枚を取り換えましたが、その後の経過観察です。
パワーコンディショナーが2台設置されておりますので、それぞれについて取り換え前と取り換え後の発電量を計測して比較したところ、両者に大きな発電量の差があることが判明しました。
2階の屋根にあるアレイに接続されているパワコンは、太陽電池交換による発電量の改善がある程度見られます。
一方、1階の屋根にあるアレイに接続されているパワコンの方はほとんど改善が見られないことが判明しました。
1階・2階とも発電量は大幅に低下しておりましたので、太陽電池モジュール交換により、両者とも発電量の改善が期待されていたので残念な結果です。
メーカーにその旨を報告し現地で担当技術者の点検を受けましたが、特に異常はなく1階と2階の差は配線ロスの差によるものと推測され、現時点では対応の必要はないと診断されました。しかし、1階・2階のケーブルの長さに大きな差はなく、また、目視による検査でも特に劣化しているとも思えず、納得のいかない内容でした。
そこで、以前から気になっていた太陽電池アレイの出力電流が、1階の方が変動幅が大きいような気がしていたので、その電流を連続データで収集することにしました。
太陽電池の出力電流は、以前からアナログメーターで観測できるようになっているのですが、変動の変移を細かく読むことはできません。そこで、今回デジタル・マルチメーター(DMM)使うことにしました。
秋月電子で販売されているMAS-345が比較的安価で使い勝手が良いようなので、それを購入し観測をしてみました。MAS-345にはRS-232Cの端子が用意されており、本体とはフォトカプラーで結合されていますので、
太陽電池側との電位差も心配することがないようです。
また、最近のパソコンにはRS-232Cの端子は用意されておりませんので、「RS-232C」と「USB」を変換する装置が必要となります。
それには以前からArduinoなどで使用していた、手持ちの変換装置「AE-USB/RS232C COV」を使用しました。
以下はその接続図と測定結果です。
測定結果
これらの測定結果から判断すると、1階アレイの出力電流が低い位置にあるとき、電流は大幅に変動していることがわかります。
試しに1階のアレイの回路を2階のパワコンに接続して、同様の測定をしたところ、電流が低い位置にあっても変動はしていないことが解りました。
その結果から電流変動の原因は、パワコン側にあるのではないかと判断されます。
さらに、1階のアレイの内1回路の発電電流が極端に低く、これについては再度モジュールのチェックが必要ではないかと思います。
以上についてメーカー側に連絡し現在その結果を待っているところです。
2012/12/4追記
MAS-345外観
「AE-USB/RS232C COV」外観
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