秋葉原で部品の物色中、秋月電子で「ドップラー動体検知キット」を発見し、元々ドップラー効果に興味もあり早速購入してきました。
ドップラー効果を利用した機器には、警察がスピード違反の取り締まりに使う「レーダースピードメーター」や野球などでボールのスピードを計測する「スピードガン」などがあります。
また、ドップラー効果については、救急車のサイレンの音や列車の汽笛の音などで、自分に対して音源が近づいてくるときは音が高く聞こえ、逆に遠ざかるときは低い音に聞こえることで説明されます。
今回の動体検知キットにはマイクロ波ドップラーセンサーが使用されており、周波数は10.5GHZで屋内専用となっております。屋外では電波法の摘要を受けますので使用できません。
ドップラーレーダーモジュール
ドップラーセンサーには、誘電体発信機で発生した10.5GHZを検知エリアに送信するアンテナと、対象物から反射してきた10.5GHZを受ける受信アンテナ両方が備わっております。
送信アンテナから発射されたマイクロ波は、動体に反射すると動体の移動方向により変移して受信アンテナでとらえられます。この時送信と受信のマイクロ波には周波数の差が生じます。この周波数の差を利用して動体の有無を検知することになります。
特徴
動体(動く物体)であれば、なんでも感知
検知感度 最大20m
各種フィルターで蛍光灯・家電ノイズに対応済み
電源 5.5V~12V 5mA
マイクロ波センサの利点
センサー部を隠蔽可
雰囲気温度に鈍感
ワイドな検知エリア
回路説明
ドップラーセンサーからのIF出力は、ACアンプ「AMP1」と「AMP2」で約1万倍に増幅される。
ノッチフィルター「NF1」で、蛍光灯ノイズ(従来型トランス安定器式)をカットする(50HZ、60HzでR7~R12の値が異なる)
更に2個目のノッチフィルター「NF2」で家庭用ノイズをカットする。
次に、ローパスフィルター「LPF」で、蛍光灯ノイズ、および家電ノイズの整数倍のノイズその他の公衆はノイズをカット
このローパスフィルターの値が動体を検知すると大きく振れるので、コンパレータ「COMP」で基準電圧と比較し、ローパスフィルターの値が基準電圧いかになったとき動体を検知した状態になります。
「TM1」の出力は電源投入時から、約10秒後に0Vから立ち上がりますので、Refもその間0Vとなり電源投入直後は動体の検知をすることがありません。
「TM2」の出力は、COMPの出力がLoになっても約5秒間、HI状態を保持するよう働きます。
部品一覧
組み立て注意
背の低い部品から半田付けする
ACアダプターの極性により「JP1」のジャンパー線を変える
50HZ、60HZ地区でR7~R12の値が変わる
部品を取り付けた状態
接続、動作、調整
電源を入れる前に半田付けの確認
IC2、IC3、センサーモジュールを接続しないで電源回路の+5Vを確認する
リレーや負荷を接続しなくてもLEDの点滅で動作の確認が出来る
電源投入後役10秒で検出可能状態になる
感度調整は「VR1」調整、右回りで感度が上がる、上げ過ぎると常時検知状態になる
電源の点検中
実測中
2012/9/25 追記
キットに同梱されている説明書によれば、電源は5.5V~12V 5mAとなっておりますが、どう見ても電流が少なすぎるとおもい、実測してみました。
結果は次の通りで、記入ミスではないかと思います
電流計測状況
動体を未検知の時 41mA
動体を検知したとき 53mA
回路各部の波形観測