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MIUコンサルティングオフィス・社会保険労務士三浦剛のブログです。

日産、事務系派遣社員の受け入れ中止 直接雇用形態に

2010年08月18日 | 雇用
【日産、事務系派遣社員の受け入れ中止 直接雇用形態に】
 ~10月から、労働者派遣法改正にらむ~ 《日経Web 2010/8/18 12:34》より

 日産自動車はオフィスなどで働く事務系派遣社員を10月から順次、直接雇用の契約社員に切り替える。職場では契約上の内容を超える仕事を任される例もおきやすいと判断。労働者保護強化を目的とした労働者派遣法の改正もにらみ、直接雇用で管理を徹底する。

 日産では現在400~500人の事務系派遣社員が働いている。今後、派遣社員の受け入れを中止。10月以降は原則6カ月、最大2年11カ月の契約で採用する。同社は昨年5月に東京労働局から契約以外の業務に従事させ、労働者派遣法に違反したとして是正指導を受けた経緯もある。(以下略)

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 秋の臨時国会では、再び派遣法改正案の審議されます。どうなるのでしょうか?規制強化の流れの中では、派遣を活用してきた企業が同じような動きをする例が増えるかもしれませんね。

 日産はこれまで、専門業務の「事務用機器操作」などとして事務系派遣社員を期間を限らずに受け入れていたようです。「事務用機器操作」は26業務の一つで、派遣社員を3年を超えて働かせることができました。が、実際にはお茶出しなど庶務的業務が大半を占めて26業務の「事務用機器操作」ではなく「一般事務派遣」だったようで、東京労働局から是正指導を受けました。

 同社広報部からは「法を守っているつもりでも、実際には問題のあるケースもあり、グレーゾーンの解釈が難しい。直接雇用のほうが会社にとっても従業員にとっても良いと判断した」などの説明がありましす。契約期間は6ヶ月で、判例などから雇い止めをしづらくなる3年を超えないよう、最長2年11ヶ月まで更新するそうです。既に募集を始めています。
 いま働いている派遣社員はどうなるのでしょうか?
 少しだけ「6ヶ月更新、最長2年11ヶ月まで」も引っかかりますね。

 日産は、製造現場でも08年10月時点で約2千人の派遣社員が国内工場で働いていたが、金融危機後の生産調整で09年3月にはゼロにした。増産対応のため同年12月から非正規社員の採用を再開したが、製造業派遣の原則禁止を打ち出す労働者派遣法の改正もにらみ、雇用形態は直接雇用の期間従業員に切り替えている。一方、設計や開発現場で働く技術派遣については、業務を特定しやすいため、引き続き派遣社員を受け入れる方針だそうです。
 派遣のスタート時の戻りつつありますか?

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