中川輝光の眼

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金沢城公園三十間長屋 瓦変色 灰白色が半分赤茶色に

2007-09-14 | 金沢を歩く

金沢城公園三十間長屋  瓦変色 灰白色が半分赤茶色に


33yane 

金沢城公園の国指定重要文化財、三十間長屋の鉛で葺いた屋根瓦の色が、半分赤茶けて変色している状態になっており、その原因が約40年前に葺き替えた際に再生品の鉛を使用したためとみられることが、郷土史家の調査で分かった。金沢城史跡指定へ向けた機運が高まっているだけに、変色した状態の瓦に「見た目が悪いのではないか」と懸念する声もせり出している。

三十間長屋の屋根瓦は灰白色の「鉛瓦」と呼ばれ、木材の上に鉛板を張り付ける構造となっている。現在、屋根の中心付近を境に、くっきりと南側半分が大部分変色している状況にある。数年前からボランティアガイドを務める安井さんは、観光客から屋根の色の違いについて何度か指摘を受けたことをきっかけに、自身が通う県民大学校大学院の研究テーマに選び、半年前から調査を進めてきた。安井さんは再生品の成分が変色につながったとみて、鉛材メーカー二社に見解を尋ね、鉛中に含まれる鉄や銅などの不純物の影響で変色したとの結論に至った。安井さんは「詳しく解明するにはサンプルを採取しての科学的分析が必要だ」と話している。「鉛瓦」は金沢城公園では石川門、菱櫓・五十間長屋と切手門にも使われている。二〇〇〇年に五十間長屋などの屋根工事に携わった宗廣与市県金属屋根協同組合理事長は「確かに鉛瓦の変色は含まれる不純物の割合が高いことを示し、年数がたつことで色が変わる。再生品の方が鉄分が多いのではないか」とみている。

 県文化財課や県金沢城調査研究所は変色を把握しているが、改修の予定はない。同研究所は「屋根瓦の色の変化は謎ということで片づけられてきた。再生品を使う変則的な工事が行われているとは想像していなかった」としている。

 

 



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