私の体験を書いてみようと思ったのは、仕事で、同じような症状がある患者さんが結構いるんだと感じたからです。
私の仕事はお薬をお渡しすることなのですが、たまたま今の職場は整形外科と、心療内科の患者さんがよくお見えになります。
似た症状と感じるのは、整形外科では運転中に後ろから追突されて、ムチ打ちになってしまった患者さん、
心療内科では、30歳代以上で不眠症と浮遊感や焦燥感などに悩まされている女性の患者さんです。
どちらの患者さんも、首に何らかの症状をお持ちです。整形外科の患者さんでは、消炎鎮痛の貼付剤や、テルネリンやミオナールなどの
筋弛緩薬、ノイロトロピンや消炎鎮痛の内服薬など、心療内科では、抗不安剤や抗うつ薬、睡眠導入剤が処方されています。
そして、症状の改善についてお尋ねすると、自律神経障害の症状が現れている大部分の患者さんが、「あんまり効いてないんだよね。」と
浮かない表情で答えるのです。
そういった時に一度ノイロメーターで首のあたりのトリガーポイントを調べてみては、と言いたくなるのですが、
病院で長時間お待ちになって、薬をもらって早く帰りたいであろう患者さんにはなかなかそこまで踏み込んだことは正直言えません。
処方内容が適正であるか厳密に確認するのが精一杯です。
また、場合によっては処方元の医師の診断にケチをつけたと誤解されかねません。
それでも、心療内科に受診されていた患者さんの何人かにタイミングよくお勧め出来たことがありました。
その患者さん達はその後、心療内科に来られてないのです。
もしかしたら、トリガーポイントの治療を受けて、心療内科の治療の必要がなくなったかもしれない…という、希望的観測を抱いて
書こうと思い立ちました。
今回はこの症状の原因と、今後同じ症状にならないための対策について、それと自分でやってみたトリガーポイント対策について
羅列したいと思います。
*原因について*
根本的には姿勢の悪さに尽きると思います。
普段の姿勢がいい方でも、ある動作の時には姿勢が悪くなり、肩や首に大きな負担がかかる場合があります。
スマホやパソコン(特にノートパソコン)の使用時は油断するとうつむきがちになり、首に大きな負担がかかります。
スマホ症候群という病名も今やあるとのことです。酷くなるとストレートネックになり、治るのにとても時間が掛るそうです。
他には身の丈に合わない高さでの作業です。私は身長が169cmあり、長いこと賃貸暮らしだったので、高さの合わない台所で
料理をしてました。また、今の職場も薬歴を入力するデスクが全く高さが合いません。過去の職場もしかりです。
頚性神経筋症候群が酷かった時は本当に辛かったです。
心療内科の患者さんで似た症状の方ははデスクワークでパソコン作業をされている方が多かったです。
*今後の対策について*
治療で一旦良くなったとしても、今までと同じ姿勢でいるとまた症状はぶり返す可能性は大いにあります。
そのためには姿勢を良くすることが最も大切です。ただ単に姿勢を良くすると言ってもピンと来ないですよね。
肩や首、肩甲骨周りの筋肉に余計な負荷を掛けないことが必要です。
その為に一番有効なのは体幹を鍛えるのが一番いいと思います。それには無理にトレーニングタイムを設けたりしなくてもいいので、
普段から下腹をへこませて、臍の下側の丹田と呼ばれる部分に周りの筋肉を寄せるように意識するのです。
座っている時はできるだけ太もも側に重心を掛けて、立ち上がる一歩手前の体勢でパソコン作業をすると肩や首周りの負荷は
ずいぶん軽くなります。お腹を意識しつつ、頭頂部から紐が出ていて上から釣り上げられているような感じを意識すると、
かなり姿勢は良くなると思います。また、体幹を鍛える方法は他にも色々あるので試してみてはいかがでしょうか?
*トリガーポイント対策*
トリガーポイントを放っておくと、それがまた別の場所にトリガーポイントを生み出します。私の肩や首はまさにトリガーポイントの
大家族状態でした。人間の大家族はテレビでシリーズ化してもらえますが、トリガーポイントの大家族はいいことは全くありません。
トリガーポイントがあっても以下のストレッチをすることで新たなトリガーポイントの発生を抑えられます。
①ためしてガッテン(今は単に「ガッテン」にタイトル変わりましたね~。)で放送されていた筋膜リリースのストレッチです。
結構効果がありました。そのストレッチを図解しているサイトを見つけたので貼っておきます↓
ためしてガッテンで放送された『筋膜リリース』を分かりやすく図解しているイラストがあった
②「筋膜リリース・メソッド」という書籍を購入して、凝りを感じたところをその都度ほぐしました。
右記サイトに中が一部紹介されてます。→ストレッチのチカラ
③首が痛い時は以前に紹介した、「漫画「ゴッドハンド輝」で紹介された“寝違えたときの治し方”が本当にスゴい!」を実践しました。
でも上記対策はあくまでも対症療法です。いくらストレッチを頑張っても、トリガーポイントが酷いと、何か大きな負荷が掛かった時は
またぶり返してしまいます(ToT) 私の場合は、知人に勧められてやったとあるフィットネスと、N整形外科のウォーターベッドです。
ストレッチで調子が良くなったのが嘘みたいに元の木阿弥になってしまいました。フィットネスはどちらかと言うとご高齢の方向きの、
運動としては本当に大したことはなかったのですけど・・・。30分なのですが、息一つ切れませんでしたが、翌日は首がイタタタでした(++)
トリガーポイントの治療をしつつ、新たなトリガーポイントの発生を抑えるための対策といったほうがいいかもしれません。
それから、右記のサイトでトリガーポイントが原因の症状が紹介されてます→芦田治療室(岡山市北区今の鍼灸治療室)
余談ですが、
頚性神経筋症候群を発症してから、私の体重は7kg減りました。
夜中の発作を発症した時は一晩で2kg体重が減ったこともあります。
交感神経が、かなり亢進していたからだと思います。
今はすっかり元の体重に戻りました。暫く前はリバウンドで元の体重より2kg増でしたが、梅干しダイエットで2kg減りました。
そしてまた今は1kg増えました。これはひとえに運動不足につきます。反省点です。
痩せてた時は細くて羨ましいと言われてましたが、今のほうが食べ物も美味しくてとても幸せです。
食後のビールを飲むのが至福のひとときです。だから太ったかもですが・・・(^^;)
でも、2度と頚性神経筋症候群にならないように姿勢に気をつけているからか、ウェスト周りが結構細くなっているので、
まだ実体重よりは痩せて思われているようです。今までの服も問題なく着れてます。太ももはパッツンパッツンですが・・・(汗)
そして何より体が快適です。体の隅々に血液が滞り無く流れるとこんなに体が軽くなるんだと嬉しくなります。
現在、パニック障害やうつのような症状で、薬を飲んでもなかなか良くならなかったり、自律神経失調症のような症状で、
検査をしてもこれといってどこにも異常がなく、更年期障害だろうと曖昧なことを言われ、なかなか治療のめどが立たない方がいたら、
是非ノイロメーターで、トリガーポイントを調べてみて交感神経が亢進していないか確認していただけたらと思います。
パニック障害、過呼吸症候群、慢性的な胃腸症状と肩や首の凝りを関連付けることが出来ず、ドクターショッピングを繰り返した挙句、
段々症状が悪化するケースもあるのです。
この体験談が、そのような方々の、少しでも助けになることを心から願っております。
コリとは全く縁のないふたり 最近はカーペットがずれるくらいふたりで暴れまくりです。
下の写真に写り込んでる赤い物体は「筋膜リリース・メソッド」のストレッチをする時の道具です。