大好きだった人を亡くしてしばらくして、もらった指輪を思い出の海に投げた。
あの日から何年が経ったのだろう。
指輪が手元にないことより、
海に物を投げるという行為をしてしまった自分に後悔している。
だけど、そうせずにはいられなかったんだ。
あの指輪は、誰かに拾われたかな。
それとも、海の底に沈んでいるのかな。
安物だけど、はじめての指輪のプレゼント。
ふたりでいるときだけしか指にできなかったあの指輪。
あれ以来、指輪のプレゼントを受け取ったことがない。
このままもう受け取ることがないのはちょっと寂しいかなぁ、なんて思ったら、
きみは怒ってしまうかな?呆れてしまうかな?
今年も、七夕の日が近づいてきましたね。
晴れたらいいなぁ。