Mamiのひとりごと

楽しいことも、悲しいことも。

ニュースとドキュメント

2009-03-26 | 私のつぶやき
昨日、NHKのニュースでやっていた。
…(NHKHPより)…
医師が特定の診療科や一部の病院に偏るなどして医師不足の問題が深刻になっていることから、厚生労働省の研究班は、医師が専門の診療科を自由に選べる現状を見直し、診療科ごとに必要な医師の数を割り出して計画的に育てていくべきだとする提言をまとめました。
…(ここまで)…

医学部を卒業して、医師免許があれば、何科を選ぶのかは自由なわけだから、
リスクが少ない診療科を選んでしまうのは仕方ない…と思う。
世間で言われるとおり、医師の数が少ないかもしれないけれど、
自由に選べるんだから、偏在はあるのが事実なんでしょうね。

でも、看護師は違うよね。病院からの指示で配属が決るから、
看護師は偏在ではなく絶対数が少ない。これも困った問題。

なぜ看護師は診療科が選べなくて、医師は選べるのだろう?
知識や仕事内容の違いなのかなぁ~。



そして、これまたNHKの「夕張・年老いた町で・医療再生700日の記録」を見た。
北海道夕張市で、地域に取り残された高齢者を支え続ける、医師の村上智彦さん。
財政破綻した町に新たな医療を根づかせようと奮闘する2年間を追ったドキュメント。

夕張で「お年寄りがよりよく生きて死んでいける町」に変えたいとの目標に、
新しい医療の姿を求めて頑張っている様子を2年間にわたり記録したドキュメント番組だった。


センター長の村上先生は受診に来るお年寄りの患者さんへ、日本人の平均寿命を知っているかと尋ねる。
そして、「90歳までは頑張りましょう!そのために、日常生活でできることは怠らずにやりましょうね」と励ます。

患者を自宅で療養させることにより地域が病院となる。
訪問診療のため町中を村上さんは回る。おにぎりを食べながら車を走らせる。


自宅で家族を看取る。
簡単なことではないだろうけれど、大変な想いをしたぶんだけ、残された家族にも満足が得られる様子だった。


空いた病室を老人の施設として運営し、自宅と施設を行き来させることにより、最後までその人らしく生きる事ができる地域になっている。
人とのかかわりが、高齢の患者を変えていく。



村上医師は私と同じ歳。単身赴任で夕張に居るという。
偉い人だな~と思いながら見ていた。
でも、夕張の人々は幸せだろうと思うけど、村上先生の家庭は…どうなんだろう?



私は妻として母として、村上先生の家庭のことを案じてしまった。。。
余計なお世話だと思うけど。
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5 コメント

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ああ無情 (案山子)
2009-03-29 10:14:38
こちらの病院(秋田県)も大変。
町の真ん中で心筋梗塞になっても、搬送に1時間かかる地域。搬送先は弘前大学か岩手医大病院しかないので、迷うことはないが、道中救急車内は、まさに移動救急室である。

さらにあと一年で、内科医師が5→自分一人になる見込み。本日をもって病床も減る。3000人を超える患者さんを他に紹介しなければならず、といってもその紹介先すら少ない現状。

来年春から、200床の中規模病院に内科医1人。救急告示は取り下げになるだろうし、専門医療はおろか、自分の健康自体が危ない。とにかく1人、前にも後ろにも近くに誰もいない状況は村上先生と同じだが、他の医療機関にお願いして、地域医療を守っていくしかない。わが子幼児2人と妻には迷惑をかけるが、やれるところまで頑張るつもり。単身でなく、官舎住まいだから何とかなるだろうか。
と、書くと、(村上先生も含めて)そんなに頑張る必要はない、と反論される方もいるが、では代わりに出来もしないで、ここの地域医療の何を知っているの?と言いたくなる。TVではやや脚色されているが、ノンフィクションの世界が今日も夕張で、秋田で繰り広げられているのである。

医学生さんには、専門医を取るために研修病院に勤務してからでないと、国から僻地への配置勧奨があっても断固行かない、僻地医療に専門医制度を作れば行く、とかと声高にいう方々もあるようだが、何のために医者になるのか、自分の原点を考えていただきたい。僻地医療にかかわれば資格も取れずに、回り道をするだけで得るものがない、と机上の空想でものを言わずに、その権利主張をするならば、一度は市中を体験する義務があると思う。
病院の中で、「殿様」になっている世間知らずの若い先生を見ると悲しくなってくる。社会人として人間として失格である。そのような医師は、大多数の真面目な医療者の足を引っ張っている。専門資格につられて、日々無為に研修期間を過ぎるのを待つなら、医者にならないでほしいが、最近の専門医制度が定着してから、この有様はひどくなっているように感じる。

自分は、僻地の臨床現場で苦労して、昨年ようやく内科専門医を取得した。研修さえすれば、エスカレータ式に与えられるお飾りの資格でなく、田舎でも血の通った本物の臨床専門医になれるのである。自分の意志で、本当にやりたいことを探して、そして言動に責任を持ち、自分で自分自身の評価を下せる社会人になって欲しい。
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なんとかせねばね! (Milky)
2009-03-31 10:56:08
東国原知事が「どげんかせんばいかん!」と言うなら、
秋田人は秋田の医療を「なんとかせねばね!」と言わなくちゃでしょう。

「医師を増やしてほしい!」との住民からの声は上がっているのでしょうか?

秋田県人は遠慮深いのか、主張下手な感じがしますが…。

>内科医師が5→自分一人になる見込み
↑ありえないでしょう、あの病院で?信じられない。
行政が努力をしてくれているのでしょうか?
もしも疲労で案山子先生が倒れたら、あの周辺の患者さんたちは、いったいどうするの?

特に血液疾患を診れる医師はいないでしょ?


毎年、確か…8000人くらいの医師が誕生しているのですよね?
リタイアされる医師がどのくらいいるのか分かりませんが、それにしても、医師の偏在がありすぎるように思います。

普通、会社員は、企業に入社したら、「好きな部署で好きな仕事」をさせてもらえるわけではないですよね。
配属は上司が決めるものです。そして評価をされる。

なのに、医師はどうして「好きな地域の、好きな病院の、好きな科」を選ぶことができるのでしょうか?これで偏在を招かないのがおかしいのではないでしょうか。

ニュースでは、定員性に反対のどこかの先生が「医師は自分の望む科でなければ、やる気が失せる」とかいう理由を述べていたけど、そうなのでしょうか?
医師は特別なのでしょうか?

若い医師は地方の田舎を好まないから、田舎の患者や、田舎で身を削る医療者は、我慢をしなければならないのでしょうか?

やっぱり、定員性にすべきではないかと思います。
行きたい場所、好きな科ではなく、日本の医療のために働くということは、どこに配属されても、そこで精一杯医師として努力をしてほしい。

定員性にしたら、医学部への入学希望者が減るだろうと言う人もいますが、果たしてそうでしょうか?
私はそんなことは無いと思うけどなぁ。

学費をなんとか低くできたら、日本のどこででも最良の医療を提供する努力を惜しまない医師を志す若者は、多いのではないかと思うのだけどなぁ。

医療を変えていくのは、世の中の人全員の努力が必要なんじゃないかと思います。

秋田の特に県北の医療を取りまく状況は最低ではないでしょうか。

でも、この状況を招いてしまった原因は、市民にもあるのだということを、自覚しているかどうか…。

高齢化の問題もあるでしょうし、県民性(秋田の人は諦めていることが多いような…)もあるでしょうが、自分たちの地域を守るのは、行政だけに任せておいてはいけないということも気付いてほしいな~と思います。

そのために議員もいるんだし。ちゃんと働いてもらいたいですね。

案山子先生が、すこしはノンビリできるように、若い医師が増えるといいですね。
県北から医学部に行きたい子供への支援をするのも、ひとつの方法かもしれないな~と思ったりしますが。

とにかく、先生の身体が心配です。
立場は別でも、国民一人ひとりが自覚を持って、生活していくことは大切ですね。

私の考え間違っているかもしれません、ご指摘ご指導いただけたら、嬉しいです(って、そんな暇無いかなぁ?)
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んだっすな~ (案山子)
2009-03-31 19:24:47
医師という個人企業(労働者)が開業・就労する自由と、医療は公的に保護されて行政が管理するものという、相反する状況があるから、誰もが納得する医師の配置は難しいですね。

以前、当院で循環器科が大学に引き上げた際に、一度内科が閉鎖の憂き目にあいました。その時は、地元住民から、病院長あてに苦情・陳情書が提出されました。矛先をどこに向けたらよいのかわからず、とりあえず病院の責任をつつけば何とかなるのだろうと思われたのでしょうが、せめて陳情して本当に事が進む相手を考えてほしいものです。今回もそのような動きがあるかもしれませんが、医者が居ないことを全てそこの病院の努力不足のせいにするような状況では、ますます医療者は地域から離れます。
と、馴染みの患者さんに愚痴ってしまいました。

先日、ある患者さんに内科縮小の事情を説明して、開業医さんへ紹介しようとしたら、病院>>開業医の図式でものを判断して「都落ちだ」「先生に見放された」とか言われたのには、正直がっかりしました(一人だけではありません、紹介しようとすると、まず言われます)。何より、開業医の先生に大変失礼な発言であることに気付かないのが、悲しいです。
多分、銚子でも「自分だけは病院に通いたい」という人はいたでしょうが、こちらも全く同じ。何とかならないのでしょうか・・・結果として、勤務医の疲弊・退職、病院機能の低下、病院収入の減少→赤字、病院閉鎖、が起こっています。公約違反とはいえ、住民運動を起こしてリコールまでしても、反省なくして結果だけ見て、怒るだけでは、病院は立ち直らないと思います。自分も感情論の渦巻く銚子には行かないと思います。

最近、かなり医者が叩かれていますが、大多数の医師は、自分のやるべきことをやって、少しだけありがとうと言ってもらえれば、それでいいんです。そこには、高収入とか必須ではありません(ただし業務上のリスクや時間的拘束が長いために、対価として必要なお金は頂きますが)。年休も消化できずに、どこかに消えていきます。でも、少しだけ良かったと言ってもらえればそれでいいんです。
日本は、皆保険制度だから、医療は、水とか空気のように扱われ、ときに治して当たり前のように言われますが、それよりも以前に、お互いに患者-医師の間にお互いを尊重できる、素直に感謝できる、褒めあうことができるような関係が、どうしてできなくなったんでしょう?

秋田は、患者さんが自分の出されている薬を知らない県ナンバーワンだそうです。治療は医者任せ、良くならないと医者に食ってかかる、じゃダメでしょうね。
地元医師会には、院長に出向いてもらい大人数の紹介患者が出ることを了承してもらいました(原稿は自分が作りました)が、医師会と協力したら、何かが変わるでしょうか・・・

あとは、地元の医療を地元住民がどのように作っていくのか、見守りたいと思います。医師が定着するためにはどうしたらよいか、どのように答えを出すのでしょうか。今のところ、崩壊寸前の地域医療であることは確かです。
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ついでに (案山子)
2009-03-31 19:38:58
ついでに、この不況だと理系が人気なんですが、医学部の志望は伸び悩んでいるようです。
高校生でさえ、医学を敬遠するなんて、今の日本の医療には、希望の光が見えないのでしょうか。
即効性はないが、北東北に第2自治医科大学でも作ってみるとどうか。北東北枠100%でもよいと思いますが。医師養成を急ぐので、学士編入枠、社会人入試枠を思いっきり広くするとか。山陰もどうでしょうか。
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秋田と島根 (百軒)
2009-04-01 10:35:57
案山子さま、はじめての便りです。
一本足になられたのこと、辛いことと東京都(特別区)についで都市人口第2位の横浜より拝察申し上げます。

秋田県と人口密度下より五指を競い合う島根県では、「がん対策基本法」の精神にのっとり、一患者の熱意が行政・医療者を動かして、「がん患者サロン」のネットワークを発展させております。患者ー医療者ー行政の人の輪の繫がりで、医療現場の谷間を埋めていこうとした動きが注目を集めています。

世の中に、平等が存在しないことは百も承知のうえで、尚、声の大きい方に靡く世の姿は戦時の軍部への屈服のみではないのでしょう。
せめて、現場に関わる人々に寛容の気持が豊かになれば、ミダス王の悲劇が防げましょう。

絶ちがたき都会への夢を断ち、甲斐の寒村に己の信念を貫き、大いなる足跡を残した飯田蛇笏にこのような一句があります。

【山びこに耳かたむくるかかしかな】蛇笏

御地に、小春日の来ることを祈ります。
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