Mamiのひとりごと

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長崎方式

2010-09-12 | 私のつぶやき
注目集める「長崎方式」
断乳で母子感染を大幅減
県協議会「次世代の発症ゼロも」

・・・上記サイト記事より・・・
死亡率の極めて高いATL(成人T細胞白血病)などを引き起こすHTLV―1ウイルス。旧厚生省の研究班は1990年、感染者は全国で120万人、ATLの患者数は700人などとする報告書をまとめ、「感染者は自然に減少する」「全国的な対策は不要」との見解を示していた。

ところが2008年の再調査で、感染者は全国的には減少したものの、関東などで増加。ATLの患者数も1000人以上と拡大していることが明らかになった=グラフ参照。旧厚生省の重大な判断ミスだった。

一方、90年の調査で感染者が多かった長崎県では、県などが感染予防対策に乗り出した結果、08年調査では感染者が減少。専門家の間で「長崎方式」と呼ばれる同県の対策が奏功したもので、全国のモデルケースとして注目を集めている。

「長崎方式」とは、妊婦健診時にウイルスの抗体検査を実施(08年から全額助成)し、感染が判明した妊婦に対して、母乳を与えず粉ミルクなどの人工栄養で育児するよう推奨。感染者から生まれた子どもの追跡調査まで行う。人工栄養での育児に同意した妊婦には、母乳分泌抑制剤で母乳を止める。

これは、長崎県が87年に、行政、長崎大学医学部、医師会などからなる連絡協議会を発足し、母乳を介した母子感染の防止と、ATLの撲滅をめざすなかで確立したものだ。

県内ではこれまでに20万人超の妊婦が抗体検査を受け、約8000人の感染者を確認。同協議会の増崎英明会長(長崎大学医学部教授)は、「約1000人の母子感染を予防し、50人のATL発症を防止したと推計できる」と成果を強調する。

さらに同協議会の研究では、感染率について感染者からの母乳栄養では22.4%、人工栄養では2.9%と大きな差があることも突き止めた。増崎教授は「次世代には年間ATL発症者ゼロを展望できるところまできた」と自信をみせた。

感染予防対策で大きな成果を挙げている「長崎方式」を、国の総合対策にどう応用していくべきか。県医師会の森崎正幸常任理事は、「感染が判明した母親の心のケアが今後のテーマ」として、相談体制の強化など感染者対策の重要性を指摘する。さらに、いまだ治療法のないATLの診療拠点病院の全国的な整備や、治療薬の研究促進など、疾病対策の確立も欠かせない。

「長崎方式」の成功の秘訣は、行政の全面協力にあった。全国レベルでHTLV―1を制圧するには、(1)感染予防(2)感染者対策(3)疾病対策――を柱とする総合対策の策定に向けた政府の強いリーダーシップが求められる。

・・・(ここまで)・・・

こういう成功例は是非全国に広まってほしいですね。
特に感染が広がっているとの結果が出ている関東では早急な対応が望まれます。


このATL。
無関係の方には分からないかもしれませんが、患者が発症したとき、患者のきょうだいは複雑な思いを抱えます。

もしHLA検査などが必要で自分もキャリアだと判明した場合、「いつか自分も白血病を発症するのではないか…」という恐怖感に包まれて生活をすることになるからです。
そして、母親は自責の念にかられます。

だからこそ、その思いを次の世代へは断ち切ろうと、長崎では積極的に妊婦健診時にウイルスの抗体検査などを行っているのですね。
そしてその効果が現れている…とても良いことだと思います。

是非、全国で取り組んでほしいですね。
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