ひとり井戸端会議

主に政治・社会・法に関する話題を自分の視点から考察していきます。

大食いという愚行

2008年01月25日 | 消費、環境、食品問題
 大食い。今や大食いタレントなる者までいるほど、それは市民権を得つつあるようだが、私は大食いとは、とんでもない恥ずべき愚行だと考えている。以下、その理由を述べていきたい。

 近頃では、大食いを競技扱いする向きもあるが、全く賛同できない。そもそも、大食いなど自分から言わせば、異常な胃袋を持った人間が、異常な行動をしている以外の何ものでもない。彼ら大食いの人たちの胃袋は強靭なのではなく、異常なほど病的なものだ。身長が高いのだって、度を越せば病的なのと同じだ(現に、世界一身長の高い男性としてギネスブックに載っているロバート・ワトローは、脳下垂体腫瘍という病気のため、異常なまでの高身長だった)。

 そもそも、食べ物を「競技」の対象とすること自体が気に入らない。食べ物を食べられることに感謝し、その恵みを有り難く頂くという姿勢が、そこには感じられないからだ。陳腐な理屈だが、世界には食べ物を食べたくとも食べられない人たちがごまんといる。こういう人たちが日本の大食い番組を見たら、どう思うだろうか。

 それから、日本はそのような馬鹿なことをやれるほど、自国で食料の自給もできていないではないか。2006年の日本の食料自給率は、40%を遂に切り、39%になった。食料も満足に自給できないくせに、大食いを見て楽しむとは何事だろうか。

 しかも、多くのコンビニやスーパーで売られている惣菜などは、期限が過ぎると有無を言わさず処分される。その廃棄量は膨大な量にのぼるという。しかし、かたや「大食い」の映像を面白おかしくテレビで流す。最近流行りの「モッタイナイ」はどこに行ってしまったのだろうか。飽食もここまでくると滑稽にすら思える。

 ましてや、大食いタレントと同じ量の食べ物を一般の芸能人にも食べさせ、その芸能人が苦痛に顔を歪めながら食べている姿を映し出すことの、一体どこが面白いのか、自分としては理解に苦しむ。はっきり言って、食べ物のムダそのものである。

 巷では、エコだの環境保護だのというフレーズをよく聞く。その方針はいいことだ。しかし、それならば、その旗振りをしているメディアが、まずは大食い番組を制作するのを止めたらどうだ。自分は、大食いも地球環境にとってよくないことだと思っている。

 大食いという、食べ物を粗末にし弄ぶような愚行は、いち早く止めるべきだ(たくさん食べることが好きな人に、ムダだから食うな!と言う趣旨ではありませんので、あしからず)。

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