Wanderers

試行錯誤のリターンズ はじめよう、ここから 日々のあれこれ・思うことなど 

おいっす!

2009-03-07 16:30:36 | 本より
本日はお休みでした。
でも、仕事が全く終わらないのでお持ち帰り~だったんですけど、どうもパソコン立ち上げても気力が湧かず・・・
期限が切られてないのが問題なんだ、と人のせいにしてみたり。
どうにかやっつけなければ。

と、書いてるそばからブログを更新。
いいんだ、そういう時間も大切なんだ。 ←言い訳

先日は実在した組長さんのお話を読んだんですけれど、今回は実在した芸能人のお話を読みました。



「いかりや長介という生き方」 : いかりや浩一

タイトルからも分かると通り、ドリフターズのいかりやさんのお話です。
コメディアンなのかミュージシャンなのか、はたまた俳優なのか、全てを兼ねているようで区分がわからなかったので、あえて「実在した芸能人」と書かせてもらいました。

この作品は息子である浩一さんの視点で、父であるいかりやさんのことを書かれているのですが、そこにいたのは紛れもなく“日本の親父”でした。
悪いことをしたら叩く、怒る。
良いことをしたら褒める。
でも、子供であれ妻であれ、女性には手を上げないことを信条とし、一家の大黒柱として家庭を支え、子供から尊敬すらされていた父親。
怖かったけど、大好きなお父さんという感じでしょうか。
今じゃ珍しいタイプで、昔はどこもそうだった、みたいな。

そして、仕事に対してはプロフェッショナル。
かなり失礼ながら、イメージとしては「呑んで怒って」みたいなのだったんですけど、こんなに身体に気を使って体力づくりも欠かさなかっただなんて思ってもみませんでした。
それだけに、ご家族の方は「こんなに気をつけてたのに病気になるなんて」とショックも大きかったようです。

華やかな芸能界にいながら、家庭環境は華やかとはいえず、奥様は2人死去。
ガンとの闘病生活。
涙なしには読めない作品となってます

ちなみに、この小説は プロローグ・本編・エピローグ となってるのですが、私はすでにプロローグの時点でホロリとしてしまいました。
ただ涙もろいだけかもしれないんですけど、プロローグを読みながら中表紙のいかりやさんの写真を見たら・・・

仲が悪いと言われてたらしいドリフですが、いかりやさんがメンバーのことを気にしていたことや、晩年にはこっそり志村さんの舞台を見に行っていたこと、お葬式の相談をした時には、加藤さんが「ドリフはビッグなんだ、いかりやさんはそこのリーダーなんだ(若干書き方は違います)」と言ってくれたことが書かれてあって、悪口は言われど互いに愛された存在だったんだというのを感じました。

本の最後には「解説」としてユースケ・サンタマリアさんの言葉が書かれてあるのですが、その話も良かったです。
解説と書かれてあっても実際この作品の解説をしてるんじゃなくて、いかりやさんとの思い出話なんですけど、作品を読んだあとに解説を読むとまた良い話なんですよね。

いかりやさんの偉大さを感じられる作品でした。